ヘミシンクから垣間見た死後の世界 第三部
ヘミシンクから垣間見た死後の世界 第三部3スピリチュアリズムとヘミシンク(1)スピリチュアリズムによる見解1 ーヘミシンクとの一致点ー スピリチュアル・ヒーリングでは、霊が入る霊体と肉体の二重構造論を身体観の基本としているが、これは、二つの異質な身体が重なり合って存在しているというものである。人は、死後、肉体を離れ、霊体の存在として生きて行く。これは、ヘミシンクの開発者のロバート・A・モンローも同様に次のように述べている。「第一の身体は肉体である。第二の身体は肉体より密度が薄く、肉体に重なるように存在している。」これは、ヨーガの身体観(粗大身、微細身、原因身の三身説)や神智学の身体観(太陽系七界)や神智学を踏襲したバイブレーション・メディスンの身体観、更には中国伝統医学の気の身体観とも異なる。 ここは、非常に重要なところであるが、霊体と肉体の二重構造論以外は、論理的な矛盾点を内包することになる。いずれにせよ、この事は、全く視点の異なるシルバー・バーチなどの高級霊によるあの世サイドからの霊界通信だけでなく、最近は現世サイドからの臨死研究が裏付けていることになる。 さらに、モンローは、第三の身体はエネルギーのエッセンスであり、特定の形が無いとしているが、これは、霊体に入る霊を意味するもので、この点でもスピリッチュアリズムの身体観と一致している。(『スピリチュアル・ヒーリングとホリスティック医学』(JSHG)参考)(2)スピリチュアリズムによる見解2 ーヘミシンクへの注意点ー ここから、重要になるのだが、霊的意識(高次意識)をいかに顕在意識化させるかである。エゴに溺れず、霊主肉従に生きるためには、あるいは、日々の瞑想の中でハイヤーセルフに出会うためには、受信機としての脳にいかに多くの霊的エネルギーを送るかが鍵になる。そのエネルー通路を広げる方法として、催眠術やドラッグそしてヘミシンクも挙げている。これらは、無理に開けるような不自然な方法なので、精神障害などの後遺症を生じる可能性があると警告している。 本来は順番が逆で、まず霊にエネルギーが蓄えられ、それから、霊の心を満たすという上からのプロセスが、自然であり、霊性の発達した人間が、始めて高次の潜在意識をより顕在意識化できるとしている。 (『スピリチュアル・ヒーリングとホリスティック医学』(JSHG)参考)(3)ガイド=守護霊=先祖霊?「主護霊というのはいわば先天的存在で、その人の生れてより死に至るまで、なお他界に行っても守護に任ずる霊魂のことであって、本人とは切っても切れぬ関係にある霊をいうのであります」(心霊研究平成23年4月号村上 重明) この主護霊は、守護霊と同義で、欧米では、ガーディアン・スピリット、マスター等と呼ばれる。 支配霊という言葉もあるが、村上 重明氏によりると、「これは主護霊を助ける存在で、人間である本人が円滑に活動できるように働く霊魂をいいます。普通一ないし、三、四のものが一人の人間についているはずです」と定義している。補助霊とか協力霊とほぼ同義で、欧米では、ガイド、コントロール等と呼ばれている。 『「ガイド」という語は、その霊媒に対して、「コントロール」よりももっと永続的な保護者であり、たいてい高く進歩向上した霊に対して用いられる』(新・心霊科学辞典 )とし、ガイドとは、結局、支配霊さらには指導霊を意味する。 ヘミシンク的には、一般的に知られているガイドという存在は、守護霊も含めた複数の協力的なスピリットとして扱われるが、そう考えたほうが、言葉に縛られず、実体験的にも妥当だと思う。 「母体内での受胎の瞬間から、あるいはそれ以前から、その人間の守護の任に当る霊が付きます。そして、その人間の死の瞬間まで、与えられた責任と義務の遂行に最善を尽くします。 守護霊の存在を人間が自覚するとしないとでは大いに違ってきます。自覚してくれれば守護霊の方も仕事がやりやすくなります。 守護霊は決まって一人だけですが、その援助に当る霊は何人かおります。守護霊はその人間が辿るべき道があらかじめ分かっております。が、その道に関しての好き嫌いの選択は許されていません」 (「シルバーバーチの霊訓1」から引用)(4)ガイドとの対話 一種の霊界通信(チャネリング)だが、通信方法の違いで、大きく三種類に分類される。 「書記方式」(「直接書記」と「自動書記」) 「談話方式」 「インスピレーション方式」 私の場合は、自動書記に近い形で頭に浮かぶメッセージを素早く書き記している。低級なメッセージを受けないように、できるだけ心身のコンディションの良い状態を選ぶ。一日の中でアクセスし易い時間帯を選べば、私の場合は、寝入り鼻か明け方の半覚醒状態の時が良いようだ。この時の意識状態は、へミシンクで言えば、フォーカス10のような変性意識状態に近いと言える。 チャネリング(霊界通信)については、いわゆる霊媒(spirit medium)の条件というものを調べてみるのも大袈裟ではなく、特に『モーゼスの霊訓』は大変参考になった。 もちろん、ハイヤーセルフのような自己の潜在意識から発するメッセージだけでなく、表在意識が混入することは否めないが、常に理性に従って内容を判断するようにし、低級な情報は排除するように心掛けて練習すれば良い。 瞑想もそうだが、一人で行う場合は、さにわ(審判者)がいないので、妄想に囚われる危険性が常に伴うが、あくまでも意識を高く持ち、純粋な動機で臨むことにより克服できるように思う。 0ーリングテストのような アプライトキネシオロジーやフーチを使うのも参考になる。私の場合は、気診を用いている。4終わりに*霊の目を開く「人は高処に至る力を内蔵しています。もし、人が欲望と感情を制して、肉の目の限界を超える道を学ぶなら、人は鈍重な物質を貫いて輝く境域をのぞき見ることすら可能です。神の創造の計画の素晴らしさは、有限の心をもってはのぞくことは出来ません。 しかし、人が霊の目を開き、制約を取り払うなら、その限りではありませんが。人は天界にも入っていけます。自己の、また人類の未来を伺い見る事も可能です」 (「ホワイト・イーグル霊言集」から引用)* 人間は霊的な存在である「自分の周囲には求めれば与えられる膨大なエネルギーがある。無限の可能性を秘めた神的エネルギーが潜在するのである。これから、自分が霊的存在であることを知って、このエネルギーに調和した生活を送ることが本当の幸せになる原理である。そして、魂の故郷を出た時に誓った原初の願いをもう一度思い出し、心の声に従った生活を送る事である。それこそが、人が皆この世に生を受けた理由なのであるから。 戦争や差別や貧困の無い輝ける未来を夢見て、日々天への祈りを欠かさず、ガイドに感謝して、正直に生きよう。この世に乗り越えられない障害を天は与えない。臆せず与えられた使命を精一杯実践することである。 そして、常に慈愛を持って人のために生きることである」 (拙著「ヘミシンクによる未来世体験」から引用) 以上述べて来たように、ヘミシンクを介した体験により死後の世界を垣間見ることができ、スピリチュアリズムの霊的真理を一層確信することができたと言えます。死を恐れず、永遠に続く魂の火に心を委ねて、混迷を深める今の世を精一杯生き抜くために、皆様のご参考になれば幸いと考えております。 (参考文献)1)「スピリチュアリズム入門ースピリチュアリズムが明かす心霊現象のメカニズム&素晴らしい死後の世界」 スピリチュアリズム・サークル「心の道場」(編著)2)「霊訓(完訳・上)The Spirit Teachings」 ステイントン・モーゼス(著)・近藤 千雄(訳)3)「霊訓(完訳・下)The Spirit Teachings」 ステイントン・モーゼス(著)・近藤 千雄(訳)4)「シルバーバーチの霊訓」1巻~12巻 近藤 千雄 (翻訳) 出版社:潮文社5)「ホワイト・イーグル霊言集ー人類の秘庫を開く」 グレース クック (編集)・桑原 啓善 (翻訳) 出版社: 潮文社6)天国の法則 著者:藤崎ちえこ 出版社:ビジネス社7)絵で見る死後体験 著者:坂本政道 出版社:ハート出版8)体外離脱体験 著者:坂本政道 出版社:たま出版9)体外への旅 著者:ロバート・A.モンロー /坂本政道 出版社:ハート出版 10)ヘミシンク入門 著者:坂本政道 /植田睦子 出版社:ハート出版 11)ヘミシンクによる未来世体験 (驚異のヴィジョンとその検証) 著者:上原忍 出版社:文芸社12『ヘミシンクとスピリチュアリズム』 著者:上原忍 出版社:文芸社13)『スピリチュアル・ヒーリングとホリスティック医学』(JSHG)14)心霊研究平成23年4月号