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わたしの足跡

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2005.05.05
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昨日も、あるテレビで事実はシナリオと違い、先が想像つかないというコメントをしている人がいました。
ダリダの生涯も誰もが想像つかなかった事でしょう。

-第四幕-

ダリダの前夫の死後、インドへ渡るなど精神世界に入るようになる。
心の平安を探していたのでしょう。

ある日、アンティックのお店で素敵なロウソク立てを見ていると・・・
お店の主人が出てくる。
サンジェルマン伯爵と名乗る不思議な男性だった。

彼の『サンジェルマン伯爵』などと名乗る芝居がかった登場が、彼女を魅きつけた。

彼の名は世間に知られていた。前科があり、本名すらもわからない男性、その上離婚もまだしていない男性と付き合う事に弟は大反対した。

しかしサンジェルマン伯爵はダリダの家で暮らすようになる。
本名はリチャード。

リチャードは毎日お酒を飲み、ベットで過すのみの生活を送る。

ダリダはリチャードとの関係において、今まで得なかった女性としての肉体的幸せを得る事になる。

ダリダは40歳を過ぎてしまっていて子供を儲ける事への焦りがあったが、またしても子供を儲ける相手ではない事に悩む。

リチャードとの関係は、ダリダを女性として開花させる事になり、ロングドレスばかりで歌っていた彼女が初めて、大きくスリットを開けたり、足全体が見えるような何本もに裂けたドレスを着て舞台に立つようになる。

曲もディスコミュージックへと変わっていく。

リチャードは観客に足を見せて歌うダリダに焼きもちを焼くようになり、彼の生活はもっと乱れて行く。

それに見かねたダリダはリチャードに出ていってもらう。

出ていったリチャードは自分のお店に火をつけるなどの騒動を起した。

ダリダはリチャードと離れられない運命を受け入れ、再度一緒に暮らす事になる。

彼らは来る日も来る日もベットで過すのみ・・・

そういう中でも弟は、プロデュサーとしてダリダの売り込みを続ける。
パレ・ド・スポーツという大きな舞台でのコンサートが行われる事になった。

舞台裏に、パリに来て始めに仕事を紹介してくれた、今日のダリダの存在のきっかけを作ってくれたあの女性がやってくる。
子供の為のサインを求める。
ダリダは普通の幸せを手にしている彼女を羨ましく思う。
丁度その時、ミッテラン大統領から花束が届く。
彼女は大スターになったダリダを又も目の当たりにする。
ダリダにとっては、すでにミッテラン大統領からの花束も嬉しいものではなくなっていた。
その場を去る彼女にまたしても『貴女はスターだから』という言葉を言われてしまう。
リュシアンに言われた言葉・・・

別の舞台では、ミッテランが観客席から舞台のダリダに一本のお花を渡すなどスキャンダルの元となってしまう。政治的絡みを問われるようになる。

全く無関係な彼女はマスコミの勝手な報道などに疲れていくようになる。

リチャードの生活も乱れていく一方・・・

リチャードとの別れを決意する。

リチャードの自殺。

彼女と暮らした3人の男性がすべて自殺していった事から、世間は彼女を不幸をもたらす女性としてみるようになる。

その当時歌った『Je suis malade』(直訳すると私は病んでいる)は、彼女の為に作られた歌ではなかったけれども、彼女のその時の状態に痛々しくも合っていたものだった。

それから・・・
1986年、亡くなる一年前に始めて故郷エジプトの地を踏む事になる。

エジプトでも大スターとして歓迎される。

生誕、そして少女時代を過した家を訪れる。其処では苦しい過去が蘇って来る。
そして父親のお墓を訪れた。

翌年、1987年5月2日土曜日、お手伝いさんに日曜日はお休みするように伝え、一人死の準備をする。

『許して下さい。人生は辛すぎました。』という言葉をカードに残し、薬をウイスキーで飲んで帰らぬ人となる。

ダリダは女優を目指してはいましたが、彼女の望む生活、人生は『スター』としての人生、生活ではありませんでした。

知り合う男性達に求めたものは、愛と結婚と子供という家族を中心とするものでした。

心は、いつもエジプト時代の少女のままでした。


*Je suis malade(私は病んでいる)という歌は今でも作者であるシェルジュ・ラマに依って歌い続けれています。それだけではなく若い歌手も含め、多くの歌手がこの曲のファンであり、いろいろな歌手によって歌われています。
フランス人が大好きな歌です。
私も知らず知らず口ずさんでしまう大好きな曲です。
とても暗い曲ですが・・・





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最終更新日  2005.05.05 23:23:23
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