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テーマ:感じたこと(2893)
カテゴリ:笑顔・愛・感動
こちらに来まして、初めてデンマーク人と知り合いました。 とても良い人柄に驚き(なぜ驚いたのは自分自身でも不思議ですが)ました。 初めて出会う国籍の人は、それだけで国の代表みたいに感じられ、デンマーク人は良い人・・・という位置づけが出来てしまう場合がありますね。 さて、そのような中、今朝早くから涙が止まらなかったお話です。。。 ワールドカップの時のお話かと思います。 *********************************** そして、このデンマークが今大会のキャンプ地を和歌山県に決めた。 例を上げれば・・・そうですね 遅れてばかりで有名になったカメルーンと中津江村 ベッカムフィーバーでわいたイングランドと淡路島 これらが有名でしょう・・・ そして、和歌山県であるが・・・他の立候補地と同様に和歌山県側も誘致に 必死であった。 デンマークへ何度も訪れた。この苦労が実りキャンプ地決定の知らせを受け たこの一報に和歌山県の関係者は涙したという。 和歌山に決めた理由は「日本のほぼ中心地であり、関空に近いから」という それだけの理由だった・・・(・。・) アメリカ、イングランド、イタリア、スペインほど日本に名前通ってないし デンマークという国の存在自体は知っていても どんな国民性なのか?どのような人種なのか?って普通は誰も知らないも のです。 もちろん、これは和歌山県民のほとんどが同じであった。 和歌山の街中ではこんな会話が交わされたという。 「今度のワールドカップでデンマークって国が来るらしいけど知ってた?」 「それは知ってるけど・・・誰か有名な人いるの? イングランドのベッカムとかイタリアの男前集団みたいに有名な人いるの?」 「う~~ん・・・知らない。 だけど世界で有名なんやったら、一度は練習見に行こうか?」 デンマークの練習を訪れた人は『この手の会話』がきっかけとなった人たち ばかりであった。最初、いわゆる『野次馬』的な人が多かったのは事実である。 最初の見学者は数百人程度であった、しかしこの数字が日々増えていった。 この数字が増えた理由には以下のことが一番大きかったと思う。 ワールドカップ出場国のキャンプ地での練習というものは 非公式、非公開が通例であるが、デンマークは違った。 (イングランド、イタリア、スペイン、ブラジルといった強豪国はほとんど 非公開でしたね^^;) 練習初日からデンマークチームの意向で全ての練習を公開した。 さらに練習後には見学に来ていた地元サッカー少年たちを招きいれ 一緒にミニサッカーを行ったりもした。 この評判を聞きつけ、デンマークというチームが 「むちゃくちゃフレンドリーで気さくな人たちばかりやで!」という口コミも相当 あったという。 そして、この翌日から見学に訪れる人が徐々に増えていった。 初日はわずか数百人だった見学者が翌日には2000人 その翌日には2500人、そのまた翌日には3000人が訪れた。 練習後には気軽にサインに答える選手たち。 監督も練習後にはサッカー少年たちを招きいれ練習を指導したりもした。 この監督にある記者が聞いた。 「他国は練習を公開しないで、試合に備えていますけど デンマークはこれでいいのですか?」と聞いた。 すると、このデンマーク・オルセン監督はこの記者にこう答えた。 「我々の強さは練習を秘密にしたところで変わらない。 絶対的な自信をもって試合にのぞむだけだ。 何より、キャンプ地を提供してくれた和歌山の人たちが 喜んでくれることはどんどんするべきなんだ・・・。 試合も大事だが、この交流も大事にしたいと選手全員も言っている。」 このオルセン監督、この発言だけでも『いい人』をかもしだしているのだが 彼のエピソードをもう一つ語ろう。 ホテル入り初日のことである。 デンマークチームが来日し、ホテルでの歓迎セレモニーを受けた後 再度、宿泊先のホテルの支配人と料理担当のコック長が監督の部屋へ 挨拶に訪れた。 「これからの数日よろしくお願いします」という言葉とともに 彼ら、支配人とコック長にはもう一つ言っておきたい・・聞いておきたいことが あった。彼らにはもう一つ『心配のタネ』があった・・・。 それは食事の問題であった。 ホテル側も選手たちには万全の状態で試合に臨んでほしかった。 食事が口に合わない・・・それが原因ということだけは避けたかった。 他国の宿泊先ホテルに連絡をすると、 食事でかなりもめた という事を聞い ていた。「口に合わない」「母国の材料で調理してくれ!」といった文句を 言われたという事を彼らは聞いていた・・・。 デンマークが宿泊したホテルの支配人はこう言った。 こういったトラブルだけは「どうしても避けたかったんですよ」と。 それゆえ「最初に監督さんに聞いて、チームの意向を聞こうと思って 挨拶にいったんですよね」と言っていた。 その想いから、支配人とコック長は監督の部屋を訪れた。 そして通訳を介し、監督に聞いた。 「食事で何かご要望とかはございますか?」と支配人は聞いた。 するとオルセン監督はこう答えた。 「一切お任せします そちらが用意される料理を我々はご馳走になります」と。 この言葉に驚いた支配人とコック長。 「いや・・やはり母国デンマークの食事の方がいいんじゃないでしょうか?」 「こちら和歌山をキャンプ地に決めたときから、食事も そちらにお任せしようと私と選手たちは言っていた。選手も理解している。 全てをあなたたちにお任せします。」 「あの~~他の国とかのホテルにお聞きすると・・・ 食事はやはり母国のほうが好まれると聞いたものでして・・・」 この言葉にオルセン監督はこう言った。 「 他国は他国、我々は我々です」 この言葉に支配人は 「あの言葉で本当にホッとしましたよ・・・滞在中は無事に過ごせていただけると あれで思いましたね」と言っていた。 さらに、オルセン監督はコック長に向きなおし、言い出したという。 「我々は料理をあなたに全てお任せします。よろしくお願いします」 緊張しながらも「はい!こちらこそよろしくお願いします」と答えるコック長。 そして、コック長に聞くオルセン監督。 「和歌山で有名な食材は何ですか?」と彼は聞いた。 この質問の真意がわからずもコック長は監督に答えた。 「和歌山では魚が有名です、カツオという魚が特に有名です」と・・・。 するとオルセン監督は微笑みながらコック長に言った。 「それでは、 そのおいしいカツオを我々に食べさせてください。 あなたが腕をふるって、おいしいカツオを選手たちに食べさせてやってください」 と言った。 この言葉にコック長は大変感激した。 「世界の代表監督が、あんないい人だったからね~~ いっぺんでデンマークのファンになりましたよ!」と言っていた。 この食事に対する『良き姿勢』は監督だけではなった。 選手たちも同様だった。 最初の食事を迎えた時、ある選手が通訳に聞いた。 「デンマークでは食事するとき神への祈りをするのだが 日本では食事始める時に何かするんですか?」と聞いた。 デンマークは国民の9割がプロテスタントである。 神への祈りを終えてから食事を始める。 この選手は日本ではこれの代わりに何かするのか?と聞きたかったのである。 これに答える通訳。 「日本でもキリスト信者は神に祈ってから食べるけど たいていは手を合わせて『いただきます』と言ってから食べます」と答えた。 すると彼は・・・ 「こうやるの?」と通訳に聞きつつ、手を胸の前で合わせた。 これに通訳は「そうそう!その両手をもう少し上に上げて!」と言った。 その言葉に彼は顔の前まで手を上げる。 「そうそう!」と答える通訳。 そして彼はその姿のまま、コック長の方へ向き頭を下げた。 それを見ていた他の選手たちも彼にならい、手を顔の前で合わせた。 この時から、食事のたびに手を合わせる選手たち。 コック長は言った。 「今の日本人でも『いただきます』『ごちそうさま』言えないヤツが多いのに 外国の人にあんなことされたらね~~むちゃくちゃ嬉しかったですよ」と・・・。 この最初に手を合わせた選手の名を・・・ トマソンといった。 このトマソン選手・・・今大会では4得点をあげ デンマークを決勝トーナメントに進出させた立役者である。 あの日本代表・小野選手と同じオランダ・フェイエノールトに所属することでも 有名な彼。 彼は少し神経質の面を持ちあわせているのだが、非常に心優しい青年だ。 制限文字数を超えますので、分けます。 続く・・・ 『クリックで救える命があります。』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.11.02 18:22:06
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