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Daiquiri-catのMystery ＢＡＲ

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ラスティネイル

今日も遅番。カウンターには、昔このお店で働いてたバーテンダーの男性がひとり。全盛期にはバーテンダー6人で回してたんだって。この小さいお店が、毎日40人以上のお客さんで賑わっていた、という思い出話は、しょっちゅう聴かされているが、今はその面影もない。栄枯盛衰、ツワモノどもが夢の後だね～♪となぜかアン・ルイス（古い。。。カラオケだと２桁だぞ、これ。）そんな風にこっそり思いながら働いていると、あとから馴染みのお客さんがまた何人か。「ラスティネイルください。」だって。なんか、時宜を得ていて思わず微笑んでしまった。ラスティ・ネイルスコッチウィスキー　30mlドランビュイ　　　　30mlロックグラスにビルドしてステアする。エックスの歌のタイトルにもなってたこのカクテル、「さびた釘」という意味です。ドランビュイは、スコッチウィスキーにハーブと蜂蜜で味をつけたリキュール。ゲール語で、「心を満たすもの」という意味です。このリキュールが甘口なので、カクテルもかなり甘口になります。昔を懐かしむのには、これ以上はない程ぴったりですね。サクサクとカクテルをつくろうとしていたら、店長が「あ、このウィスキー余ってるからこれで作って。」って、それアーリーじゃん。バーボンじゃん！スコッチを愛する人の為にあるこのカクテルを、バーボンで作れとは笑止千万！いや、笑っている場合じゃない。ほんとに信じられない！バーテンダーの誇りとしてそれはできない。こっそり反抗したら、あとでこっそり意地悪された。。。お客さんから私への電話を取次いでくれなかったり。も～。ほんと、大人げないんだからぁ！

2004年09月14日

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復活♪なりきりソムリエ講座

今日は引き続きワイン醸造過程についての問題を解いていきましょう。この分野は頻出なので。問　ワインの醸造で、メタ重亜硫酸カリの効果について、誤っているものを述べなさい。１：酸化防止作用２：有害菌の繁殖を抑え、酵母の働きは妨げない３：清澄作用が容易になる４：色素溶出促進５：細胞膜が破れやすい状態になる６：アセトアルデヒドのブロックこれは、あれですね。ワイン好きが忌み嫌う？「酸化防止剤」こと亜硫酸の問題ですね。亜硫酸と聞くと体に悪そうなイメージも付きまとい、入っていない方が美味しいのでは、という気分になるのわかります。しかし、ワインが生まれてから、長期保存によって熟成され、現在にまでビンテージワインの美味しさを伝えることが出来るのは、ひとえにこの二酸化硫黄のお陰でもあるのです。殺菌作用もあり、しかも抜栓後はすぐに気化してしまう、人体への害はこれまで数百年のワインの歴史の中でも報告されていない、というものです。日本では明記が義務づけられていますが、フランスなどでは特にラベルへの明記は義務づけられていません。さて、そんなわけで解答ですが、６のアセトアルデヒドというのは、エチルアルコールが酸化して生まれる物質なので、これは１の内容に含まれると言えます。２～４までも、亜硫酸の効果をそのまま挙げています。答えは、５です。

2004年09月13日

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「東南アジア青年の船」　またまたにっぽん丸

今月末から再びにっぽん丸への乗船が決まったので、バッチメイトたちが壮行会を開いてくれた。船上でミュージカルを創ってから、もう2年かあ。演出家としても駆け出しだったから拙くはあったが、とにかく楽しい舞台に仕上がった。あの鳴り止まない歓声を忘れない。初心はそこにある。迷ったらそこに立ち戻る。今回の寄港地はバンコク、ジャカルタ、シンガポール。それぞれの場所について、お酒や舞台の情報をご存知の方は是非教えてくださいね！よろしくおねがいします。さて壮行会の会場は、品川インターシティの「梨の家」。韓国風居酒屋ってことで焼肉が美味しかったわ～ん。気がつくとマッコリを４合近く飲んでた。。。マッコリってこんなに美味しかったっけ？キムチの辛さをうまーく包み込んでくれて絶妙。うーん、おいしい。ほろよいのまま、出航で～す♪あれれれ。。。二東マッコリ 15本（1ケース）単位《送料・代引手数料無料》珍味とマッコリセット

2004年09月10日

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旅先でであった美味しいお酒。ベルギー編♪

さてさて、ようやく通常営業ができる状態になって来ましたぞ。ダイキリはまたたび猫なので、すぐどっかに行ってしまいますが、基本的に家につく生き物なので「まつとしきかばいまかえりこん」ですね。わけのわからんことを言ってないで本題に入れって？まあまあ、この駄弁も料金のうちでして。（金、返せっ）そんなわけで、今日はダイキリが舞台の仕事でベルギーに行ったときの話。ベルギーと言えば、ビールと誰でもが思うでしょう。予想を裏切られなくてすみません、やっぱりビールなんだよ、この国は。ステージが終った後の一杯なんてもう、最高。しかもね、食べ物が本当に美味しいんです。家庭料理もフレンチ、外食は高級フレンチ、てな感じです。フランス国内で公演していたときは、食事が意外と素朴なのに驚いたものです。日本人の想像する「フレンチ」は実はベルギーにある。（フランスでは単純に私が貧乏だっただけかもしれんが。）例えば、ホストのお母さんが作ってくれた料理。フレッシュトマトの中をくりぬいて、小エビのカクテルソース和えをこんもりと詰める。この小エビがまた、味が濃くって日本ではまず食べたことがないほど「うまかった！」カクテルソースに使われているマヨネーズも、今まで食べたことがないくらい芳醇で、「こんなものが家庭料理ででてくるのか！」と何度も確認してしまったほどです。（お客様料理かな、と思って。）ママは「よく作るのよ。」といっていました。マヨネーズのうまさは、さすがフレンチフライにマヨネーズをつけて食す国！余談だが、「フレンチフライ」という呼び方もベルギー人には納得のいかないところらしい。フライドポテトは元祖、ベルギーだと言って譲りませんから、彼らは。他にも、美味しかったものをあげればきりがないので、是非皆さん自分で行って確かめてみてください。小便小僧も小便小娘も見る価値はあんまりないけど、食べ物に関してはまず損をしない国です。で、やっぱりビール。どの食事も、ビールがとてもよく合います。私のお気に入りをいくつか上げておくので、お試しあれ！象のラベルがとにかくかわいいデリリュウム。デリリュウムビール名だたるトラピストの最高峰。シメイ・ブルー　2004/トラピスト・ビールどれにするか迷ったら、セットで。初めてのベルギービールセットあ、言い忘れてましたが、基本的にベルギーのビールは、日本のビールの倍近くアルコール度数があるものがざらにありますので、飲みすぎにはくれぐれもご注意を！(^^)

2004年09月09日

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さー、仕事仕事！

風の歌を聴け。って、村上春樹だっけ？歌と言うか、叫びと言うか、とにかく一日中川沿いのダイキリの家は風の声にとりまかれていました。雲がすごい勢いで流れていくのを窓から眺めて、頭の中はからっぽになる。今日は久しぶりにゆっくりできる休日。あ、もちろん夜は店に出ますけど。たまっていた洗濯物をかたづけなきゃっ。と洗剤を手に取ると、３滴しか残っていない。さすがにこれじゃあ洗濯できない。しかたないから駅前まで買い物にいくが、まだ日も高いし知っている人に会うことはないだろうと、それでも帽子は目深に被り、こそこそと出かけるダイキリ猫。でも、洗剤を手にマツキヨのレジに並んでいるところを、しっかりお客さんに発見されてしまいました。これだから地元のバーで働くのは困るのよう。。。（汗。

2004年09月07日

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TPT「Long after Love」

本業の演出業でいよいよ明日本番です。なので、お酒の話担当のダイキリ猫は出奔中。スマソ！今日はめかぶでも食べながら、演劇のお話。ちなみにこのめかぶ、賞味期限が切れているのに２パックも食べてしまったことにいま気付いた。明日演出家が不在でも舞台は幕をあけるのでしょう。Life goes on...さてさて、森下のベニサン・ピットで5日日曜の午後1時から、「Long after Love」の日本初演があります。これは三島由紀夫が自作戯曲の「近代能楽集」から「卒塔婆小町」「葵の上」「斑女」を繋げて一つの作品として米国で上演しようとしたものです。（実際はプロデューサーと喧嘩して上演されなかったらしい。）他にも、ジュンパラヒリの「停電の夜に」やマメットの「カモの変奏曲」が上演される予定です。無料で誰でも観劇できますので、お時間のある方は是非御覧下さい。私は「卒塔婆小町」を演出しています。これが、耽美だし難しいし。でも本当に面白い戯曲です。ミュージカル出身の私は非常に俗悪に（笑）これを演出しているので、どんなもんか、興味があればのぞきに来てね。批評も大歓迎です。明日本番なので今日はこの辺で。。。（終わったら、美味しいお酒が待っているわん。）ベニサン・ピット地図

2004年09月03日

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みんとが減った日

いくら本業が忙しくても、副業も疎かにはできません。バーのお仕事にはちゃんと入ってるんだけど、日記にまで手が回らない、今日この頃・・・ごめんニャーとなぜか言い訳猫。今日は常連のお客さん。この人はいつもビールか「スペシャルで」。という人。毎回同じものを出してその人スペシャルにするという手もあるんだけど、けっこうお酒に詳しいこの人は、毎回少し違うものが飲みたいご様子。なので、毎回いろんなお酒を出している。今日は、「癖のある系」がリクエスト。店長が自家栽培のミントっ葉を持ってきたので、ミントリキュールを使ったお酒を出してその葉っぱを飾る。ハーブ系のリキュールを隠し味に使う。いたくお気に入りのご様子。「おんなじ感じでちょっと変えて。」というのが三回も続き、毎回ベースを変えたり、色を変えたり、創意工夫は楽しいけど、なんか幼稚園の頃やった色水作りの実験を思い出してしまうダイキリ猫。閉店後のつぶやき「なんか、今日はホワイトミントリキュールが減ったなあ。。。」

2004年08月31日

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打ち合わせは、中華ランチの回転台にのせて。

8月27日にあったうちあわせのこと。何の打ち合わせかというと、ルーチェさんとえみるんさんと盛り上がった「ブログ本」のことで、ブログコンサルタントの中野さんと、楽天ブックスのAさんにお会いして具体的戦略を練る、というもの。実はダイキリ、本業が忙しくてとてもいけない状態だったのだが、姉貴分のルーチェさんに「絶対来て」と言われていたし、自分もやはり会いたい方々だったので、なんとか年長の役者に稽古を任せて駆け付ける。中野さん、優しくて静かな感じのかた。アップや「青年の船」について知っておられ、すごく親近感を感じました。中野さんのプレゼンに登場する「熱血主夫」さんも御登場。お名前どおり、家庭的な明るい感じのパパでした！そして、場所をかえ六本木ヒルズへ。そうそう、楽天の牙城でございます。お昼時のヒルズはまあ、平日だというのに、人、人、人。オフィスと観光地が同居している、変な場所だ。（嫌いではないけれど。）楽天ブックスのAさんは、超イイ人だった！日焼けした肌と茶髪は、いかにも「楽天社員」という感じで（失礼？）でも、口から出てくる言葉は「真実一路」。それでいてフレキシブルで、優しい。うーん、魅力的な人だ。ブログ本に関してはここで一気に話が加速した。ヒルズの上の中華料理店でオーバーランチミーティングだったのだが、くるくるくると、回転台がまわるごとに話がひとつ進む、みたいな。そうそう、これ。この筋道が欲しかった。具体的になってきた。帰り際にルーチェさんに「来て良かったでしょ」と言われた。わたしは新庄のように親指を上にあげ、爽やかに「オフコース！」と答えた。というのは嘘だが、とにかく充実したミーティングの内容を反芻しながら稽古場に急いだ。楽天の中にバーチャルでも、リアルワールドでも、素敵な人脈が出来た。大切にしていきたいと思う。さてさて、公演が終わったら、次はいよいよコチラです。たまっている書評の仕事も一気に片付けて、本作りにとりくんで行きたい。面白い本にする為に、ご意見などよろしく御願しますね！（あれ、やっぱりダイキリ猫はどっかに行っちゃったのかしら。お酒をご所望のお客さま、もう少しお待ち下さいませ・・・）

2004年08月28日

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バーテン修行は厳しいのだ。

しばらくダイキリ猫が本業で忙しくって、失踪していたのでお店にはバーテンダー不在になってました。ごめんなさい。毎日通っている森下からの帰り道。ダイキリ猫は電車の中で演出ノートを広げ、いつものように稽古のエバリュエーションをしようとしていました。すると、上から「ダイキリさん」と声がする。顔を上げると、同じアパートの下の階に住む男の子が立ってた。この人、修行中バーテンダーなのです。うちのお店じゃなくて、並びにある別のお店。電車の中でも書き込みのあるメニューを広げ、必死で覚えてるの。えらい。「結構うまいっすよ。来て下さいよ」と集客の努力も怠らない。自分もこんな頃があったなあ･･･と柄にもなくしみじみ猫。先輩バーテンダーに殴られたりして、おでこに傷をつくってるのには「そこまでやるか」と思ったりしたけど、それでも仕事をやめない君は根性があるよー。いいバーテンダーになるよ。そして同じ駅で降りて、バイト前の腹ごしらえに松屋に駆け込む彼と別れてアパートに戻る。そういえばあたしもお腹がすいたなあ。と思って冷蔵庫をあけたら、ビールしか入っていなかった。しかたなくビールをキュ、と飲んだら、次の瞬間には意識が遠のいていた。そういえば朝から何もたべていなかったのだった。日ごろの寝不足もあいまって次の瞬間にはもう、夢の中。。。

2004年08月27日

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六本木金魚！

幼なじみのKちゃんイチオシのショー、「六本木金魚」に行ってきました。一言で言えば「ゲイ・ショー」なわけで、「俺のことへんな人だと思わないでね。」とKちゃんは言うが、今時ゲイShowを見たから変な人なんて誰も思わないって。ダンスの完成度はなかなかの、人気も頷けるエンターテイメントでした。夏のキャンペーン中らしく、コース料理付きのセットが安くなっていたのでそれで予約。重箱に入ったお弁当に、飲み放題付き、ショーチャージ込みで5500円。まあまあかな。飲みほが、アルコールはウィスキーだけなのであんまり女の子には嬉しくないかも。しかもショーが始まっちゃうと、あんまり飲み食いできないから、早めに行っておなか満たしちゃっとく方がいいね。空中技あり、火、水ありの派手なショー。ダンサーには、明らかに「男」なのと、半分「女」なのと、たぶん普通の「女」なのと、沢山いて見分けがつきません。でも皆綺麗でかわいかったよ。見かけはゴツイけど、仕草がとってもかわいい子がいて、「カワイイ～」なんて客席から声がとんでました。夏の特別バージョンなのか、沖縄演出があり、まじめに彼等が演じているのを見てちょっと引きかけたが、全体にはよくできたショーだったと思う。本業でいま「俗悪」について考えているので、ちょうどいい「俗悪ステレオタイプ」を見ることが出来たような気がする。俗悪なものっていうのは、生来楽しいものだ。興味がある人は行ってみて下さいね。六本木金魚オフィシャルサイト

2004年08月20日

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佐渡でみつけたヘンなもの。

佐渡の海岸線を走っていて見つけた。（あ、車でね。）へんだよね。。。ちなみに裏には、「シートベルトはしめてアタリメー」って書いてありました。佐渡の人って、真面目にこういうの作ってるのかなあ。だとしたらすごい。先週に引き続き佐渡が島ネタでごめんなさい。マイナー具合にはまっているので許して。旅先のお酒はこれ。エチゴビール　ベストセレクション特にピルスナー（金色の缶）にはまっている。新潟の地ビールらしい、スッキリ具合は水の美味しさからきているのだろうか。。。

2004年08月19日

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悲しかったとき～！（かなしかったときー）

悲しかった時～！自動販売機で、120円のお茶を買ったら、全部10円玉でおつりが帰ってきたとき～！（かなしかったときー！）て。ほんとに悲しかったぞ、森下の自動販売機！（伊藤園！）だって、私がいれたの、200円とかじゃないんだよ。あまつさえ、500円玉でもない。1000円札ですよ、アンタ。千円札。なにが悲しくって、千円札で120円のお茶買って、おつり出口からあふれだした10円玉を両手一杯に持って、このクソ暑い下町をうろうろせにゃならんのだ。このあほんだら！（ハアハア・・・）ちょっと興奮してしまったが、、、本当にこれは腹が立ったのを通り越して悲しかった。。。ていうか、今日は東京お勧め店舗の日だったわね。森下つながりで、お気に入りのお蕎麦屋さんをひとつご紹介します。今、本業で毎日森下に通ってますが、そこには美味しいお蕎麦屋さんがあります。（ただし時間があわなくて私は通っている間まだ顔出せてない。）「京金」いかにも下町の江戸前の蕎麦かと思いきや、かなり信州風の味のある蕎麦を食べられる。店構えも風情アリ、平日などはかなり穴場。行ってみてね。蕎麦大すきダイキリ猫の機嫌は、明日京金のそばを食べればなおるかもしれません。。。

2004年08月18日

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悔しいので、ニッポンCHA CHA CHAというカクテルを作ってみた。

ついに音声まででなくなった。うちのテレビのことである。こうなると、ただの黒い箱だ。図体がでかいだけ始末に負えない・・・。はたして今日、日本はメダルを取ったのか？本業が忙しいのと、バーテンダーの仕事とでろくにネットもチェックできない。これは、完全についていけないな五輪！悲しいので、ニッポンCHA-CHA-CHAというカクテルを作り、今日来店したお客さんにふるまってみた。焼酎と梅紫蘇ジュースとお茶を使った和系のカクテル。評判は上々だった。しかしお茶べースだからCHA CHA CHAなんて、ギャグセンスはオヤジ以下だな、ダイキリ猫よ。。。

2004年08月17日

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ソムリエになろう♪＃４

うちのテレビが壊れました。。。なんで、こんなに皆おりむぴっくで盛り上がってる時に、真っ黒なテレビ画面を見つめながら音声だけ聞いてなきゃいけないんだろ、シクシク。。。いまTV買うお金はないので、誰かの金メダルの喜びの声だけ聞いて杯を挙げます。ダイキリ猫のなりきりソムリエ講座、今日は醸造過程についての問題をといていきます。問　ワインを貯蔵しているタンクや、樽の底のかすを撹拌する作業を何と言うか。１：スーティラージュ２：デブルマージュ３：バトナージュ４：コラージュ５：エグラパージュこれも、暗記によるやっつけ問題ですねえ。。。醸造については、フローチャートのような物をかいて具体的にイメージして覚えるのが良いと思います。赤ワインにしかない工程、白ワインにしかない工程など一見してわかるようにまとめるのがポイントですね。赤白ワインに共通の工程からいきましょう。エグラーパージュ（除梗）フーラージュ（破砕）ぶどうをつぶし、種を取り除く作業。酸化防止などの目的で亜硫酸を添加。↓フェルマンタシオン・アルコーリック（アルコール発酵）↓プレシュラージュ（圧搾）液体と固体を分離し、固体部分を圧搾機にかけて更に液体を得る。↓マロラクティック・フェルマンタシオン（MLF)マロラクティック発酵と呼ばれ、アルコール発酵後にワインに含まれるリンゴ酸が、乳酸菌の働きに寄って乳酸と微量の炭酸ガスに変化する反応。ワインの酸味が和らぎ、芳醇な香味を形成する。↓ヴィエイスマン（熟成）ウイヤージュ（補填）発酵が終わったワインをタンクまたは樽にうつして静置し、バランスや風味を安定させる。樽の場合ワインが蒸発するため、定期的に補填する。↓滓引き（スーティラージュ）ワインの中にある微小な固形物が容器の下に沈澱するので、上澄みのワインを別の容器にうつす。↓清澄（コラージュ）ワインの透明度を向上させるために、必要に応じて清澄剤を使う。（卵白、カゼイン、タンニン、ゼラチン、ベントナイトなど）↓ろ過（フィルトラ－ジュ）瓶詰めに先立ち、フィルターや遠心分離機でワインをろ過する。↓瓶詰め（アンブティヤージュ）＜赤ワインにしかない工程＞かもし（マセラシオン）アルコール発酵中とその前後に液体と果皮、種を接触させておき、赤い色素（アントシアニン）、渋み（タンニン）などを抽出する。＜白ワインにしかない工程＞デブルバージュアルコール発酵の前に亜硫酸を添加した加重を半日程低温で保存し、不純物を沈澱させ取り除く作業バトナージュ熟成期間中にタンクや樽の底に堪った滓を撹拌し、うまみ成分を抽出する作業。・・・というわけで、答えは３番のバトナージュになります。（ここまで来るのが長すぎですねえ、、、たどり着いた方、おめでとうございます。）文章で読んでてもピンと来ないので、やっぱりフローをつくりましょう。赤白、ロゼの違いを作り出すのは、実は「圧搾をどのタイミングでするか」ということなのです。白はアルコール発酵の前に、赤は後に、ロゼはその最中にするのです、なぜなら、アルコール発酵中に果汁が果皮と接触するかしないかで、ワインに色がついたりつかなかったりするからですね。しかしフランス語って「なんとか～ジュ」が多いですねえ。覚えにくいなあ。。。なんとか、覚えるいい方法があったらおしえて欲しいです。中南米の国の名前とか、「メガホンにコパコロン」って高校の時覚えて、今も忘れないもんなあ。。。（メキシコ、ガテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、コロンビア・・・もう忘れていいって。）

2004年08月16日

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Cocktail Story "Drink w/Hurdy-Gurdy" Chi-Chi #5

　本当に、奇麗になったんだ。　驚異の気持ちを隠して、紗湖都は目の前のスーパーモデルを見る。同性であっても、その美しさには思わずため息がこぼれそうだ。これが、あのちづると同一人物だなんてとても思えない。一重だったはずの左目は刻み付けたようなくっきりした二重になっている。鼻筋はまっすぐに通り、完全に左右対称だ。下あごがキュっととがり、顔がふたまわりは小さくなったようだ。肩ももっと怒っていたはずなのに。　初めてテレビで彼女を見た時、紗湖都は「声がちづるさんにそっくりだ」と思っただけだった。そのくらい、Chi-Chiとちづるは別人だった。何度も繰り返し見かけるようになった頃、Chi-Chiがドリンクの特集番組で自分の名前の由来を語っているのを聞いて、初めて紗湖都はこれはちづるさんだ、と思った。　「大好きなカクテルの名前なんです。もともとフランス語で「粋」とかを表す言葉だから、そんなモデルになりたくて。」とChi-Chiは言っていた。番組で出されたトロピカルドリンク、最初の一口めを必ず眼を瞑って吸いあげる癖は変っていなかった。　「いつも活躍見てましたよ。ち・・・」　話しかけようとして、紗湖都は口籠った。ちづる？いや、それはまずいんじゃないか。大きな帽子とサングラスのことを考えるとChi-Chiと呼ぶのも問題だろう。都会の隠れ家的な雰囲気を持つこのハーディ・ガーディには有名人の常連も何人かいるが、今目の前にいる女性ほど名前と顔が売れている客はまずいない。既に先程から、カウンターの端に座っているカップルがちらちらと様子を盗み見ている。別にいま名前で呼ぶ必要はないのだ。それより、会話にも気をつけた方がいいだろう。　ちづるは斜めに傾げた首を動かしもせず、「メルシー」と呟いた。自分の呼称などはどうでもいいみたいだった。そして立ち上る煙草の煙を眼で追いながら続けた。「もう終わりだけどね。」　瞬間的に、紗湖都は笑顔を作るのに失敗した。　数日前から、彼女の整形前の写真がネット上に出回っているのを紗湖都は知っていた。紗湖都と出会ったばかりの頃の野暮ったいちづるの姿や、高校時代のえらく太っている姿がそこにはあった。コンピュータ絡みの専門学校に通っていた為、紗湖都はバーテンダーにしては珍しくPCやインターネットに精通している方だ。しかしChi-Chi、いや、ちづるの写真は好奇の対象とされ、メールなどに添付されて日本中、下手をすると世界中を駆け巡っている。週刊誌もすぐに記事にするだろうし、ネットなどと縁がない人間たちの目に触れるのもすぐに違いない。女優やタレントとしても多くの番組に起用され、咲き誇る花のような活躍をしていたChi-Chiのセレブとしての価値はあっという間に失墜するだろう。彼女の言っている「終わり」はすぐそこまで来ているのだ。短い栄華を極めた女性の散って行く様を、世間は面白おかしく騒ぎ立てるだろう。1年後には覚えてもいないくせに。　自分がいまどんな表情をしているのか想像できなくて、紗湖都は唇を噛んだ。「そんな顔しなくていいのよ。」ちづるが紗湖都の顔色を見て自嘲ぎみに笑う。「どうせ、いつか魔法はとけるってわかってたんだから。」　魔法。魔法って何だ？整形のことだろうか。骨を削って、食塩水のパックを身体に埋めこまれ、重力に逆らって表皮を引っ張る。夢を叶える為に女が使うことの出来る、これが魔法？「ずいぶん遠くまで行ったよ。魔法のお陰でね。きらびやかで目くるめくような、エメラルドの都、ネバーランド、不思議の国。行けないとこはどこにもなかった。だって魔法の翼を得たんだもの。」

2004年08月15日

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シングルモルトの基礎知識♪

　なんか、今週モルトの話をちょっと書いたらいくつか質問が来たので今日は、シングルモルトの基礎知識、やっちゃいましょう。Q：そもそも「モルト」ってなによ。大麦麦芽のことです。これだけで作られるウィスキーをシングルモルトウィスキーと呼びます。Q：ピートってなに？泥炭です。シングルモルト蒸留所のあつまるスコットランドには、燃料と言えばこれしかなかったので、麦芽を乾燥させるのにはこれを焚くしかなかったのです。スコッチ独特の煙っぽい臭いはこのためです。今は、ピートだけを使っているところはほとんどないようです。Q：ポットスチルってなに？シングルモルトウィスキーを蒸留する銅製の単式蒸留釜のことです。蒸留所によって形や大きさが違っていて、ひとつも同じものはありません。Q：アイラって？シングルモルトウィスキーの生産地区分は昔から、アイラ、ハイランド、スペイサイド、キャンベルタウン、ローランドの５地域にわけられています。アイラは、ノースアイルランドの北の海に浮かぶ佐渡島くらいのおおきさの島で、８つの蒸留所を有しています。蒸留所はすべて海岸ちかくに建ち、それが潮の香りや、海藻のような独特な風味を生み出すもとになっています。ヨード臭もこの地域にしかない特徴です。ちなみに、有名なブレンデッドウィスキーには必ずこのアイラのシングルモルトがブレンドされています。ついでに言っておくと、英語でのつづりは「ISLAY」です。イズレーください、とか言わないように...Q：ボウモアって？一番人気のあるアイラ・モルトです。南のきつめなものと、北の軽めなものの中間にあり、アイラの中では最もバランスがとれているといえます。コーヒーリキュールみたいな甘い香りがする、と言われています。シングルモルとの入門酒としては、お勧めです。是非飲んでみて下さい。ボウモア12年

2004年08月13日

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世界一になった日本酒！

お待たせしました。行ってきたばかりの佐渡で、いちばん美味しかったお酒をレポートします。天領盃、というこのお酒。なんとロンドンで開催された国際酒祭りで世界一になったことがあるらしい。（「国際酒祭り」というのがどのくらい権威のあるものなのかは不明。おおかた日本に実行委員会があったりするのではないかとオモウ。w）でも、なんにせよ、一位になるというのはすごいことです。今回はこれをつくっている佐渡銘醸さんに行って来ました。残念ながら、時期的に酒造りはお休み中で酒蔵見学はできなかったけど、普段は誰でも見せてくれるみたいです。店頭でかわいらしい二人のお姉さんがたくさん試飲をさせてくれました。とにかくスッキリしているのに余韻が楽しめる、香り高い日本酒でした。私は吟醸じゃなくて純米派なので、お土産には純米を求めました。おいしかったですう。一人でほろ酔いになり、ドライバー担当の相棒に恨めしい目でみられました。反省。（←あまりしていなさそう。）ちなみにここに行った日、佐渡は旧暦の七夕まつりでした。美味しい栃餅を売っているお店のおばさんが花火見て行きなさいよと言っていました。船が出港する時間に間に合わず見られなかったのですが･･･残念、また来ます！[産直新潟県]【天領盃】【大吟醸】世界一　720ml[産直新潟県]【天領盃】【純米酒】天領盃純米酒　720ml

2004年08月12日

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モルト好きにおすすめ。男がひとりでカッコよく飲める店☆

シングルモルトにはまり始めると、男はうるさい。（まあ、うるさい女もいるので限定はしない。）でも男がこだわってカッコ良いものだと思うから、うるさいくらいのお客さんの方が私はすきだ。ワインと違って、「ここの蒸留所は○○年に設立されてね、ポットスチル製法が特徴なんだねえ。海の近くだからほら、ヨード香がすごいだろう、これがたまらないんだよベイビー。」とか薀蓄を披露する人はあまりいない。こだわる男は、「これが好きなんですよ。」と一言だけ言ってチューリップグラスかショットでそれを注文すればいい。そうすればバーテンダーにはわかる。そのひとが如何にモルトにこだわっているか。そんなカッコいい男の人に薦めたいのが、赤坂の「オールドタイム」。落ち着いた物腰のバーテンダーが、静かに氷を割っているだけの、ハイセンスな店。モルトもかなり品揃えがいい。仕事帰りにこんな店で、グレンファークラスのストレートを傾けているオジサマがいたらわたくし、惚れますね。赤坂オールドタイム↑ぐるなびのしかなくて、微妙にかっこ悪いけどほんとはもっと素敵な店ですよ。w

2004年08月11日

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仕入れ用ページが登場♪

友人から、何処でお酒を仕入れるのかという質問を受けたので「楽天」と答えておきました。冗談ではなくて、ほんとにお酒類は95％楽天です。だって重たいじゃん。。。残りの5％は、近くの成城石井（w私がよくお酒と、おつまみを買うところをピックアップしてみました。左上の「フリーページ」のところから入ってね。こうしておけば、自分が買い物をする時も便利だということに気付きました。yah!さてさて、今日も遅番。明日からお盆休みに入るせいか、のんびりと飲んでいくお客さんが多い。「お盆はなにするんですか？」「うーん、寝倒す。」「寝正月って言葉はあるのにどうして寝盆って言葉はないんでしょうねえ。」「あ、俺それGWについても思ったことがある。」なんてくだらなくも肩の凝らない話で、カウンターは盛り上がっています。そうそう、ダイキリは今日から黒服に変えました。というのも、貸与されていたシャツを店長に取り上げられてしまったから。「これは返してもらいます。自前のシャツを使って下さい。」といきなりメールが来て、「え？自前のドレスシャツなんて持っていないです。。。」とメールしたら、「何でもいいです。」だって。なんでもイイわけないじゃん（呆怒。。。そんなわけで、バーテンダー仲間にシャツを借りにいく。わけを話すと先輩は憐れむような眼を向けて、「そんな店やめろよ」と言った。まあ、そう簡単にもいかないんです。同僚やお客さんは本当に素敵な方ばっかりだもの。「はいこれ。あとこれも。お前使ってたやつだろ。もってけ。」と、なんとベストまで出してきてくれた。確かにこれは私がつかっていたもの。懐かしいっ。そんなわけで久しぶりの正装デス。気が引き締まるにゃっ。

2004年08月10日

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ただいま♪たったいま佐渡帰りです。

夏の日本海は、（確かに）想像よりずっと穏やかでした。でも、静謐で情緒の深い潮騒、一日の終わりに、太陽を抱き紅く染まる海原、そういったものが私の心を捕えてしまいました。やっぱり、いくつになっても海は向こうがいいみたいです。旅の途中で随時更新していた日記がメインブログにあるので見てくださいね。トラックバックかけておきます。本来ならこのページにアップしたかったのですが、楽天は携帯メール更新ができないので、メインブログの方にアップしました。写真等は整理でき次第、このページ内に場所を作って公開していきます。もちろん、お酒の話もね(^^)v

2004年08月09日

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なりきりソムリエ講座♪第三回

今日は、原料と栽培に関する問題です。この辺もワインに関する一般知識のカテゴリですね。問　ぶどう栽培において、フランス語で「タイユ」とよばれ　　　る作業を選びなさい。１：土寄せ２：除草３：病虫害防除剤散布４：摘房５：剪定これは、もう知っているか知っていないかを問われる問題なのでまず答えからいきましょう。答えは５の「剪定」です。（フランス三ツ星料理店のタイユバンは剪定ワインという意味なのだろうか？・・・勉強不足で知りません。（泣。どなたかご存じだったら教えてください。）ぶどうの生育サイクル、作業過程は以下の通りです。11月～３月　土寄せ（ビタージュ）　　　　　　剪定　（タイユ）　　　　　　樹液抽出（プルール）3月～5月　　発芽（デブルマン）　　　　　　展葉（フイエゾン）　　　　　　つぼみ（モントル）6月～7月　　開花（フロレゾン）　　　　　　結実（ヌエゾン）　　　　　　施肥（アングレ）8月～9月　　除葉（エフイヤージュ）　　　　　　色付き（ヴェレゾン）　　　　　　成熟（マチュリテ）9月～10月　　収穫（ヴァンダンジュ）開花から100日後今頃、あちこちのぶどう畑では身が色付き始めているのですね。

2004年08月08日

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Cocktail Story " Drink with Hurdy-gurdy" Chi-chi ＃４

「わあ、さこちゃんカクテル作ってるの？」　スツールに腰をかけたちづるは、嬉しそうな顔を紗湖都の方に向けた。おや、と紗湖都は思う。ちづるの顔が微妙にいつもと違う感じがしたのだ。メイクを変えたのだろうか。そういえば、ちづるはメイクも日に日に濃くなっていく。初めてこの店に来た時にはノーメイクに近かったのだから無理もないけれど・・・。「はい、今日からデビューなんです。ちづるさんが最初のお客さまです。何を、お作りしますか？」　紗湖都はたずねる。ちづるが飲めないことは知っているが、ちづるはバーカウンターに座っている時は気分だけでも味わいたいのか、カクテルグラスに綺麗に注がれるノンアルコールのカクテルを好んで飲んでいた。「そっかー。あたしもね。実は大きな仕事が決まったんだよ。彼がプロデューサーっていうか、仕事をくれた人。今日はお祝いに飲みにきたの。さこちゃんと同じ日にデビュー、って感じだね。」　そう言いながらちづるが紹介してくれた男の人は、紫がかったデザインスーツを着て、暗い店内でもサングラスを外さないヘンな奴だった。「業界人ぽいなぁ。」本物の業界人に会ったこともないくせに紗湖都は心の中で呟き、そのあとでとびきりの営業用スマイルをつくった。　男はI.W.ハーパーのロックを注文し、ちづるは「いつもの御願いします。」と言った。いつもの、とは「チチ」をウォッカ抜きで作った「ヴァージン・チチ」のことだ。ちづるが初めて来店した日、ココナッツが大好きだというちづるの為に宮原が作ったのだ。デンファレとパイナップルで飾られた華やかなカクテルは予想以上にちづるを喜ばせた。「私、南の島で撮影とかしてみたいなあ。」お酒も入っていないのに頬を上気させながら純粋に夢を語るちづるに、紗湖都は「わあ、そしたらお土産買ってきて下さいね。」と気の利かないことを言い、宮原に後でこってり絞られたものだ。　そうか、ちづるさんからそういう予約が入っていたから、チーフは私をファーストにデビューさせてくれたのかな。そう思いながら、シェーカーにココナツミルクを注いでいると、カウンターからちづるが声をかけた。　「さこちゃん、ウォッカもいれてくれる？」　紗湖都は手を止めてちづるの方を見た。宮原もセカンドバースでハーバーのロックを作りながら一瞬意外そうな表情を浮かべた。だがそれは一瞬で、紗湖都が宮原の方を見た時には通常のポーカーフェイスしか見られなかった。紗湖都の戸惑いを察したのか、ちづるは付け加えた。　「今日はね、飲みたいの。」　紗湖都は頷くと、冷凍庫から良く冷えたウォッカを取り出した。メジャーカップの小さい方にたっぷり、これで30ml。カップを裏返して大きい方に9分めまでパイナップルジュースを入れ、同じ動作を2回繰り返す。これで80ml。ココナツジュースは先に45ml入れてある。ストレーナー、トップの順にシェーカーに被せると、左胸に構えてゆっくりと振りはじめる。　宮原や井川など、紗湖都の先輩たちはスナップきかせた小刻みで早い振り方をするが、女性の紗湖都はゆっくりで大きめな振り方を芦田に指導された。「身体が小さい分、腕をできるだけ使った方が綺麗に見えるんだよ。」と芦田は言っていた。　紗湖都の両腕がゆっくり上下するのを、ちづるはじっと見ていた。そんなに見られていては振りにくいではないか。紗湖都のアタマの中は雑念だらけだった。指先がキーンと冷たくなって、注ぐ段階になった時、紗湖都は叫びたくなった。氷が用意してないではないか。カクテルを作る時、氷の準備はシェーカーを振る直前にするのだと、あれほど教わっていたのに。すると一瞬動きがとまった紗湖都の後ろから手が伸びてきて、クラッシュドアイスがたっぷり詰め込まれたブランデーグラスがカウンターに置かれた。見なくても解る、苦みばしった顔をさらに苦くした芦田がそこに立っている。宮原は苦笑を抑えきれない様子で楽しそうにストローを使いやすく曲げて置いてくれた。井川は普段ならやらないグラス拭きをしながら鼻歌まじりに様子を見守っている。お小言はあとにして、とりあえずハーディ・ガーディの先輩たちは紗湖都の初舞台を全力で支援することにしたようだった。　差し出されたカクテルに口をつけると、ちづるは一言「おいしい」と呟き、隣の男の肩に頭を持たせた。何かを思い詰めたようなその時の表情を忘れられぬまま、紗湖都はその後二度と「貝沼ちづる」に会うことはなかった。「ちづる」はいつの間にかこの世から姿を消し、かわりにスーパーモデルの「Chi-Chi」が雑誌やTVに登場するようになった。

2004年08月07日

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日本海を見に

　急に日本海が見たくなって、突然一人で旅に出たことがあります。新潟まで行けば見られるはずだ、とその頃（中学生）の頭で一生懸命考えて、路線図を見て、海岸線に最も近いところを走っていそうな電車を探しました。　「羽越線」そんな名前だった気がする。小さな、2両編成のボックス車両に腰掛けてひたすら海を見ていた。買った駅弁も開封されずにひざの上に放置されていた。ただばかみたいに口を開けて、日本海に沈む夕陽を見ていた。　「失恋でもしたかね。」と話しかけられるには若すぎたのかもしれないが、前に座ったおばあちゃんが津軽弁でいろいろ話しかけてきてくれた中に色恋の話はなかったと思う。（半分以上意味がわからなくてコクコク頷いていた）。　でも確か、あれは一丁前に傷心旅行だった気がする。愛の意味すらわからぬ小娘が、と笑われても、確かそのとき私が日本海をみながら北上したのは、切なかったからだ。銀河鉄道のように、このまま海を越えて空に飛び立ってくれないかと、沈みきった太陽の余韻を残しながら暗くなる海を見ていた。　銀河鉄道のように飛び立ってはくれなかったけれど、羽越線が私の心を癒してくれたことは確かです。傷ついた心をもった人、バーで飲むのが通院のようなものなら、旅に出るのは手術のようなものかもね。ちょっと怖いけど、効果は劇的かもしれない。　そんなわけでまた、明日から日本海を見に行ってきます。傷ついていなくても、きっと美しい海でしょうね。帰ってきたら米どころのお酒たくさん紹介するので、ちょっと待っててね～♪

2004年08月05日

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と　る　こ　料　理　はおいしんだにょ。

今日は、ダイキリのお勧めトルコ料理屋さんをご紹介しちゃいます。はっきりいって、他の人に教えたくないくらい気に入ってます。だって猫はケチだもん♪この記事みつけたアナタ、ラッキーですわよ！！「イスタンブール」新宿三丁目にあるトルコ料理屋さん。トルコ料理って、世界三大料理の一つなんですよね。いや、おいしーです。あたしは他の二つ（中華、フレンチ）よりもターキッシュがすきやねんで♪トルコ料理はなにもケバブだけじゃない。野菜たっぷりで意外とヘルシー。で、ワインにとてもよくあうんです。ワインもトルコワイン。これが深みがあって、牛肉、羊肉、どれもよくあうのよー。ここの女主人がほんと、すてきなおばさんで、良く笑い、喋り、愛想がいいんです。この日は大切な友達の誕生日だったんだけど、それを彼女に伝えたら、なんと店の店員さん全員からのトルコ語でのメッセージ入りカードと、デザート盛り合わせ、コーヒーのサービスをしてくれました。ダイキリのお勧めは、、、いや、どれ食べても美味しいのでとにかく試してみて下さい。詳しい場所と、個人的お勧め品を聴きたい人はメールして下さいね♪（ほんとにケチだ、こいつ（笑））

2004年08月04日

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夏祭りの夜に

　今日も遅番、芝居を観にいっていたので、間に合うように帰路を急ぐ。駅に着いたら、何故かいつもと雰囲気が違う。すぐに、「ああ、お祭りだったのか」と気がつく。祭りの喧噪はお囃子や屋台を見なくても空気の中に紛れているものだ。　駅近くのコンビニでは、中学生や高校生が座り込んで荷物も置きっぱなしにしてすごいテンションで話をしている。中に何人か浴衣の女の子たちがいて、そのまま地べたに座り込んだりしている。せっかくの奇麗な浴衣が着崩れて大変なことになってるよ。　まだ時間があったので一回家に帰る。お祭りをやっているのはちょうど店からうちの家までの道ぞいなのです。金魚すくいの屋台に惹き付けられて、しばし観察。子供たちの手には昔ながらのすくい網もどきが握られ、ちいさい金魚は水槽を逃げ回る。白い水槽、赤い金魚、裸電球の灯りに照らされて、これ以上に作り物めいた怪しい風景はなかなかないのではないかと思う。　さて、お店にもお祭り帰りのお客さんが沢山きてくれた。神輿を担いだ後のお酒はさぞ美味しいことだろう。

2004年08月03日

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ソムリエになろう♪＃２

ちょっと更新が遅れました。広場のリニューアルがあったんですね。その前に書かなきゃとおもっていたのに、ずぼらなダイキリはまんまと忘れていました。。。さて、きょうも、なりきりソムリエ講座を開いていきましょう。今日はワインの歴史に関する問題です。簡単なものから。問　ワイン史上の大事件といえる、フィロキセラ大量発生の時期を次から選べ。１：17世紀後半２：18世紀後半３：19世紀後半４：20世紀後半　フィロキセラとは、ブドウの木に好んでつく寄生虫です。これが大量発生したことで、ヨーロッパのブドウ栽培は壊滅的な打撃を受けたということは、ちょっとワインの知識がある方ならご存じでしょう。これは、アメリカ系の台木に接ぎ木するという対策で解決されたのでした。　とりあえず、20世紀後半でないことは皆さんご存じでしょう。問題はこれが、遠い昔のことか、そうでなくて結構最近のことかということですね。こういった問題は、感覚的に掴んでしまうのが一番です。ワインの歴史は古くても、それが現代のように確立された製法で消費者のように届けられるようになってからはあまり日が経っていません。19世紀になってようやく大量生産できるようになったヨーロッパのワイン産業が、最初に経験した大惨事がこのフィロキセラの発生だったのです。　というわけで、答えは３の19世紀後半でした。ちなみにフィロキセラ以前のワインは、「プレ・フィロキセラ」と呼ばれ珍重されています。でも、1850年代以前のワインなんてそうでなくてもなかなかお目にかかれるものではないですよね。

2004年08月02日

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チチ　第三話

　紗湖都が休憩を終えて帰ってくると、カウンターにちづるの姿は無かった。紗湖都は、初めて自分を気に入ってくれた客の心証が悪化していないかどうか気が気ではなかったのだが、先輩バーテンダーの宮原はそんな紗湖都を見ていったものだ。　「越智、バーテンダーは、知り過ぎない、知らせすぎないが、基本だからな。」　その通り、お客のことに干渉し過ぎない、そして、こちらのことも聞かれても当たり障りの無いことしか答えない。それが客との付き合い方の基本であることは、ハーディ･ガーディに入ったときに既にイヤと言うほど聞かされている。現に、紗湖都は未成年だったのだが、お客に年を聞かれればかならず「幾つに見えますか？」と切り返すことで答えをはぐらかしていた。女性の年をしつこく尋ねるような客はこのハーディ･ガーディのカウンターにはいない。いつの間にか、カウンターの中での演技を楽しんでいる自分がいることに気づき、苦笑したものだった。　それは、紗湖都がハーディ･ガーディのカウンターに立つようになって、一年が過ぎようとしている頃のことだ。いつものように、上段からボトルを拭き始めて中段の、バーボンウィスキーのラベル汚れをチェックしている時だった。チーフバーテンダーの芦田がつっと後ろから寄ってきて、紗湖都の耳元に囁いた。「越智、そのバーボンの、銘柄と値段、サーブするグラスは？」　紗湖都は「きた。」と思いながら、落ち着いて頭の中にファイリングした情報を取り出しにかかる。「エンシェントエイジ社のブラントンです。ケンタッキー州で作られる上等なブレンディッド･ウィスキーで、このラベルは一枚一枚手書きで書かれています。ハーディでは、切子のロックグラスで、丸氷とともにロックでお勧めしています。シングル800円、ダブル1000円です。」　つっかえそうになりながら、紗湖都は答える。芦田のこの急襲は、いつも紗湖都を頭のてっぺんから足の先まで緊張させる。高校時代の抜き打ちテストや服装検査ですら、こんなに緊張したことはなかったのに。　そんな紗湖都の緊張は意に介せずに、芦田は暢気な顔で質問を続ける。「ふんふん。じゃあ、次の質問。Chi-Chiのレシピは？」　すばやく紗湖都の頭の中を自作のレシピ帳に書き込んだ情報が駆け巡る。チチというカクテルは、派手でかわいらしい外見をもち、写真入りのカクテルブックの中でかなり存在感のある姿をしていたので、紗湖都も作ってみたいと思っていたカクテルだった。　「う･･･ウオッカ30、ココナツミルク45、パインジュース80です。シェークで、クラッシュをつめたブランデーグラス大にデンファレ、パイン、チェリーを飾り、ストロー刺します･･･。」言ってから、しまった、チェリーはミントだったか、マラスキーノだったか･･･と、思い出せずに紗湖都は芦田の顔色を伺っていた。この突然の「芦田試験」にパスしないと、紗湖都はいつまでたってもバーカウンターでカクテルを作らせてもらえない。「じゃあ、それをノンアルコールにしたカクテルは？」「ウォッカを抜いて作った、バージン･チチです。」　これは即答。日ごろバイブルのように持ち歩いてるカクテルブックにしっかり書いてあった。勉強の成果を見せることができたかどうか、紗湖都はいたたまれずに芦田の視線を逸らすと、拭き終っていたボトルを棚に戻して固まっていた。「よし、今日はいいパイナップルが入ってたみたいだから、キッチンに行ってパインもらってきて。今日は越智にファースト入ってもらおう。暑いから南国系のカクテルにオーダー集まるかもしれないし、飾り用のパインをしっかり仕込んでおくようにね。」「･･･はい！　あの、このボトル中段まで拭いたんですけど残り･･･。」言った後で、馬鹿じゃないか自分は、と思った。ファースト、というのはハーディ･ガーディではシェークもののカクテルを専門的に作るバーテンダーのことを指す。紗湖都はいままで、ビルドのカクテルをつくるセカンドに立ったことはあっても、ファーストに立ったことは一度も無かった。突然やってくる芦田の質問にうまく答えることができず、敢え無く「もっと、勉強しろよ。」の一言でボトル拭き仕事に後退させられ、悔しい思いをしていたのである。　ついに今待ちに待ったファーストへのデビューをチーフが指示してくれたのに、ボトルのことなどを気にしている場合だろうか？「ん？ああ、それね。もちろん最後までやってよね。予約のお客さんは9時に来るらしいから、それまでにちゃんと終らせて、ファーストに立てるようにして。」　はい、と返事をするが早いか、紗湖都はボトル拭きの仕事に戻った。毎日のように手にしてきた持ち難い形のボトルたちが、自分たちの存在を忘れずに居てくれた紗湖都に感謝の念を示しているのだろうか、今日は妙に手になじんでいるように感じる。紗湖都は浮き立つ気持ちを抑えるように、ゆっくりと普段以上に丁寧にボトルを拭き続けた。　キッチンでもらってきた輪切りのパイナップルを、更に使い安いように16等分している紗湖都の姿をみて、休憩から戻ってきた先輩バーテンダーの宮原は「お、越智ついにデビュー？」と声をかけた。「はい」と笑顔で答えつつも、ちょっと緊張している紗湖都に宮原は、「じゃあ、俺がセカンドな、今日は。何でもお申し付けください、マスター。」と冗談めかして口にすると、カウンターにたまっていたグラスをこなれた手つきで片付け始めた。　あ、と紗湖都は思った。ファーストに入っていようがセカンドに入っていようが、たまっているグラスの洗浄はそのときバーにいる中で一番新参の者がしなければならない仕事である。ファーストに入れる喜びですっかり舞い上がっていた紗湖都は、すみません、という顔で宮原の方を見たが、彼は軽く紗湖都にウィンクすると鼻歌交じりにグラスを洗い続けた。紗湖都は、このちょっとコワモテの先輩バーテンダーが、常連客だけでなく従業員にも絶大の人気を誇っている理由がなんとなくわかる気がした。　時計の針が9時を指すまでに、それほどのオーダーは入ってこなかった。とくに振りもののオーダーはひとつもなく、紗湖都は緊張の糸が解けそうなのを必死で繋ぎとめていた。初めての仕事に関しては、「こんなものか」という気分になってしまうのが一番危険だということもよくわかっている。多少の緊張は持ち続けた方がいいのだ。　「いらっしゃいませ」　グリーターの声でエントランスホールの方に目をやると、しばらく店に姿を現していなかったちづるが、男性客とともに入ってくるのが目に入った。9時ちょうどだった。

2004年08月01日

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イカ効果

これは、今日行ったお店で出てきた「いかそうめん」の写真。一体、イカがどこにおんねん！と思ってしまう。。。よ～く見ると、奥の、なんか物干し台みたいなのに、ふとんみたいに干されているのが、いかなのである。うーん、うーん。。。これにはブレヒトも吃驚やね。確かに、美しい。味も美味しかったけどね。ここまでやるかぁ。と、思ってしまいました。ちなみにイカは、1～２ミリくらいの幅になってます。まさに観賞用のイカですね。イカス～。ちゃんちゃん♪ちなみに行ったお店は、赤坂橙屋です。まさにトップの写真にある部屋で食べました。素敵なお店でしたよ(^^)v 猫にはちょっと敷居が高かったけどね。

2004年07月31日

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氷の世界

今、フジテレビで「人間の証明」やってますね。竹之内豊がでてますが、彼は別に演技は上手くないんだけど、声がいいのでつい惹きつけられちゃうんですよね。（私は自他共に認める、「声フェチ」なんです(^^;)）ここ数年フジは、夕方の枠で昔やっていたドラマの再放送を立て続けに流すということをやっているみたいですが、今放送されてるのは「氷の世界」。これって本放送5年くらい前だったかな？やっぱり、竹之内主演で、松嶋菜々子が出ていて、ちょっとサスペンス仕立ての（途中までは）面白いドラマでした。（たしか最後に、がっかりした覚えがあるんだけど）　これって戦略なのでしょうか、やっぱり。ゴールデン枠でやっているドラマの主演が昔出ていたドラマの再放送をするっていうのは。確か「白い巨塔」やってたときは、「愛という名の下に」やってたからなあ･･･。　さてさて、で、この「氷の世界」には、主人公の二人がいつも会って話をする「アイスストーム」というバーが登場するんですが、これがまた不思議なバーなんですよ。バーテンダーは、すごくセクスィ～な女の子（松尾れい子）で、常に氷を割っている。その手つきがめちゃめちゃヘタ。わざとなのかなんなのか、シリアスなシーンをちょっとコミカルにしていて私は気に入っていたんですけどね。それにこのバー、お客さんが全然いないの。主要登場人物しか入ってこないバー。すごく硬質で、青をベースにした綺麗なお店なんだけど、あり得ないでしょ。。。で、今日たまたまＴＶをつけたらそのバーのシーンでした。私は懐かしくなってなんとなく見入っていたのですが、松嶋菜々子が、「モルト、入った？」って聞いて、バーテンダーの子が「アイラ」って答える、それだけのシーン。　確かその頃の私はシングルモルトにはまっていたので「おお！」とか思いながら観ていたような気がする。バーテンダーが出したのが「ボウモア」だったのでちょっとがっかりしながらも、ＴＶの中で松嶋が、細長いチューリップグラスに注がれたその琥珀の液体を一瞬で嚥下して口端を上げるのがなんとも潔く、やっぱりバーで一人でモルトを飲めるオンナはカッコいい、と勝手に松嶋に惚れこんでいたのを思い出した。若かったなあ。いいシングルモルトを、あんな飲み方しちゃあいけません･･･(笑　ちなみに、私が一番好きなモルトはアイラ。アイラの中で一番すきなのは、ボウモアじゃなくて、ラガヴーリン。この強烈なピート香とヨード臭は癖になりますよ。ラガヴーリン16年　43度　700ml

2004年07月30日

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夏じゃ、ビールじゃ、３３３じゃ！

なんか、今日は変な天気でしたね。ダイキリの昼間の顔は脚本家＆演出家なんですが、稽古ＯＦＦウィークに入ったため、久しぶりにラジオドラマの脚本を書いていたら、目の前の屋根に大粒の雨が急に叩きつけてきてびっくりしました。でも、暑さはあんまり変わらないですね。昨日のハウスパーティは、ちょっと洋風の料理が揃ったのでワインが美味しかったのですが、夏は枝豆＆ビールとか、辛いもの＆ビールがいいぞ！っていう人、多いですよね。私はどっちも好きなんだけど。。。今日は、旅先で出会ったお酒シリーズ第3話。ベトナムのバーバーバー、をご紹介します。私は2年前に、にっぽん丸という船で東南アジアを旅していました。ラッキーにも、内閣府の事業で参加青年というカタチで選出され、船の中でミュージカルを創らせてもらえる機会に恵まれたのですが、まあそれはおいといて。で、日本の代表として最初に降り立った国が、ベトナムです。緊張しましたよ、だって、日本代表、ですよ。国旗を背負ってタラップを降りていくときはちょっと足が震えました。おまわりさんたちが先導するバスに乗って、ホーチミン市内を進んで行き･･･、そして自分を泊めてくれる家族と出会いました。おうちへ連れて行ってもらい、一息つくと、昼食の時間。緊張もほぐれ、そういえばお腹がすいたなあ。階下へいくと、ちょうどお昼ができた、とメイドさんが言いにきてくれるところだった。お母さんは迎えに来てくれたけど、ここでお父さんと初のご対面。二人とも英語の先生だそうで、会話には困らない。よかった、ベトナム語はあいさつすらよくわからないのだ･･･。ちょっと喋ると、まあ、ごはんにしよう、とお父さんがいい、冷蔵庫からわさびと、３３３と書かれた缶を出してきた。わ、わさび！？と思っていると、お父さんはにやっと笑い、私の方にわさびと３３３をよこした。「わてら、わさびの大ファンやねんで。よーけ買いだめしとるさかい、好きなだけつけるとええわ、姉ちゃん。」（といったかどうかはわからんが、なんかよしもとの芸人さんに似ていたので勝手に関西弁風に訳してみる。）「ほな、びーるもあけんさい。」やっぱりこれ、ビールか。しかも、今昼ごはんだし。でも暑いし、喉かわいたし、これからマーケットに買い物行くって言ってたけどまあいっか。しかし３３３ってヘンな名前のビールだなあ･･･。と私はプルトップをプシュとやると一気にそれを喉に流し込んだ。意外や意外、これがかなり美味しい！こくがあり、喉越しもゆたかである。ベトナム料理のちょっとした辛さや油に、めちゃめちゃあいます！日本では、ベトナム料理のお店が結構ブームになっていたから、飲んだことのある人もいるだろう。ベトナムで３は（バー）だから、これは、バーバーバー、と発音する。このビールのおかげで覚えにくいベトナム語をひとつ覚えた。（たったひとつ、しかも数詞だけど(汗））どうして３３３って名前がついたのかは、すみません、わかりません。誰かご存知ですか？ベトナム滞在中、私はお父さんと３３３の缶をいくつあけたかわからない。モスリムのブルネイ人ルームメイトは、あきれた顔をして昼間から３３３を片手に盛り上がるお父さんと私を交互に見ていた。（でも、マーケットに買い物に行ったときは、彼女の金の使い方にこっちが目をまるくする番だったんだけどね。いやー、さすがは石油産出国。。。ブルジョワ、ブルネイ。）なんだか、あんまりまとまってないけどヲシマイ。是非飲んでみてくださいませ↓333 ビール（缶）

2004年07月29日

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ラタトゥイユにいれたら美味しかった♪

今日はほんとはお店紹介の曜日なんだけど、ハウスパーティがあったからそのことについて書こうっと。（最近こんなんばっか）トマピーについて、誰もなにも知らないみたいで反応がないんだけど、あたしはこいつを勝手にラタトゥイユに入れてしまった。トマトよりやわらかく、ピーマンより甘い。いままで両方を入れていたあたしに、これ一個で２つ分の野菜をかねてくれる優れものとして認定されたわけだ。これからは、ラタトゥイユつくるときはトマピーだよ、トマピー。パーティを22時に抜け出してバーに入ったが、台風の近付く怪しい天気のなか、客足は鈍かった。。。

2004年07月28日

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ダイキリ猫のバーテンダー日記♪にんにくの巻

今日も遅番。最近だいぶ定着ぎみです、このシフト。カウンターは常連のお客さんで埋まっている。でも、なんかお店に入ったらいつもと違う匂いがする。「店長、何ですかこれ？」うちのバーでは、よく店長の手作りのお通しが供されるが、今日のはなんかヘン。「にんにく。見てわからない？」「・・・わからない。」っていうか、ショットバーでニンニクをまるごと出すあなたがわかりません。。。ギャグのつもりなのか？いや、そうではないだろう。ちょっと前の日記で「酒の肴」にいいおつまみを紹介して下さい、と書いたが、これがありなら何でもアリじゃないの？味は美味しい。それはわかる。焼酎に合うのもわかる。しかし、こんなにニンニクの匂いをぷんぷんさせたショットバーがあるかいな。はじめてのお客さん、逃げるって。と思っていると、「あんたも食べていいよ」と差し出された。それこそ、そんなバーテンダー嫌だ。あたしは。にんにく臭漂わせながらシェーカー振るなんて・・・。なんとなくセンスのずれている店長の方針に、そろそろ疲れながらも、常連さんたちの応援を心のはげみに、今日も頑張ってバーに立ってます。（ちなみに、閉店後に食べましたヨ。うん、おいしかった（笑））

2004年07月27日

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トマピーって知ってる？？？

今日は、本当はワイン講座の日なんだけど、あんまし反応がなかったので（シクシク）、ちょっと趣向を変えてみます。ワインに合う夏のおかずとして、私は第一にラタトゥイユをあげます。野菜たっぷりで、作りたてでも一日置いても美味しいのが嬉しい。明日は住んでいるアパート（G大生専用で、ちょっと寮ちっくなの）で、住人パーティを催す予定。一品もちよりのポットラックパーティなので、私はいまラタトゥイユを作っている。（明日も稽古があるので、料理はできそうにないのです。）22時から仕事なんだけど、あ、もう準備しなきゃ。で、今日材料を買いにいったらへんな野菜をみつけた。なにこれ？トマピー？トマトとピーマンの変種？でも、なんかかわいいし、パプリカみたいで美味しそうなのでラタトゥイユに入れることにした。いい感じで煮えている。でも、誰かこの野菜のことしっている人がいたら、是非どんな料理に使うといいのか教えてくださいませー。

2004年07月26日

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Chi-Chi 第2話　

「これね、お土産。収録でグアムに行ったの。ヤシの実のなんか、お餅みたいなやつなんだけど」ヤシの実のお餅？ココナッツ餅みたいなやつ？一瞬形状が想像できずに混乱しかけた。「ありがとうございます。どんな味がするんですか？」「知らない。スタッフの子にお金わたして、まとめて買ってきてもらったから。」　モデルはだいぶ飲んでいるようだった。勿論「だいぶ」というのは彼女の身体のアルコール分解力に照らし合わせると、ということであるが。なにしろこの店に初めて来店した時の彼女は全くの下戸だったのだ。　「梅酒一杯でもだめなんです」と恥ずかしそうに言っていた彼女は、九州からモデルを夢見て上京してきたばかりのどこか垢抜けない女だった。紗湖都はハーディ・ガーディに入ったばかりで、まだグラス拭きとボトル拭き、ワインセラー掃除の繰り返しで営業時間が過ぎていく、そんな頃だった。　どうして貝沼ちづるがハーディ・ガーディのカウンターに来るようになったのかはわからない。お酒の飲めない人間にとって、バーのカウンターなどは最も忌避したい場所の一つではないのか。紗湖都は不思議に思ったが、毎週月曜日、モデル・スクールの帰りに立ち寄るこの女性客は、見た映画のことや、スクールの中であった珍事件などを自分に話すのを楽しみにしているようだった。　「あのね、うちの事務所のトップモデルのシェリっているでしょ。あの人本当は全身整形なんだって。」　「え、そうなんですか？」　「私もさー、信じられないんだけどメイクの人たちが言ってるの聞いちゃったんだー。こんなこと週刊誌とかにばれたらあの人も終わりだよね。」　「でも、もともときれいな人じゃなければ整形もそんなに効果ないですよね。」　「そんなレベルじゃないらしいけどね。噂では骨まで削ったりするらしい。本格的な全身整形は。」　「ええ？痛そうですねー・・・。」　「痛いよきっとー」　「そこまでして、トップモデルになりたいものですかね。」　　そこでちづるが黙り込んでしまったので、紗湖都はなにかまずいことをいったかな、と気に病みながら、チーフに休憩に入るように言われ、デシャップに退いた。

2004年07月25日

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お酒にあうおつまみ大募集♪

お酒って、何かを口にしながら飲むのが健康にも一番イイらしい。本格的な料理を出すカフェバーが女の子に好かれるのはわかる気がする。お酒とつまみがぴったりあったときって、本当に嬉しいもんね。最近、うちのバーでおつまみのメニューをリニューアルしようかという話が持ち上がりました。簡単に作れて、美味しいおつまみを知っている方は是非教えてください。採用させていただいたら、ドリンク無料券をプレゼントさせて頂きますよー。いままで行ったバーで、こんなのが出てきて感動した！とかうちでいつも作っているけど、カンタンで美味しいので試してみ！とか。何でも良いので、お寄せ頂けると嬉しいです。ちなみにバーでのおつまみの定番といえば思い付くのは？１：ミックスナッツ２：チョコレート３：チーズでしょうかねー。でもほんと、これだけじゃつまらないですよね！せっかくだから、なんか美味しいもの食べたいと思うもん。私は、深夜に蕎麦を出すバーが理想なんだけど、店長に言ったらにべもなく却下されました。。。シクシク。枝付きほしぶどうも欲しいのに高いから駄目って。アタマと財布の口が堅い店長をおとす安くて美味しいおつまみ、誰か教えてください～。。。

2004年07月23日

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ドイツで出会った･･･

今日は旅先で出会った美味しいお酒の話。今となっては私が一番縁の深い国、ドイツに初めて行ったときのお話です。その頃の私は、ミュージカルをしながら世界各国を旅して回っていました。ドイツでの公演は長く、１ヶ月半くらい。小さい頃からドイツ語圏の文学を読んだりして、ちょっと憧れていたこの国も、１月～２月の時期は重い雲が垂れ込めてひたすらどんよりと暗い印象。私はがっかりしたものでした。なにしろ寒いし、期待していたビールもそんなに美味しくない。（後に大好きになるヴァイツェンにまだ出会ってなかったのですね。）舞台でも欲しかった役を落としたばかりで気分が乗らず、日々鬱々としておりました。そんな私を見て、バイエルン地方の田舎町でホストをしてくれた家族は、バーに連れ出してくれました。そこででてきたのがこのお酒です。「イエガーマイスター」直訳かどうかわからないけど「狩人の守護聖人」という意味らしい。ハーブを漬け込んで作ったリキュールで赤に近い色も綺麗。バーの人はこれをオレンジジュースで割って出してくれたんだけど、豊かなハーブのほろ苦い味わいが私を惹きつけ、次はロックでもらってみました。私が調子よく飲み始めると、ホストたちも大喜びで次から次にお酒を注文します。５～６杯目にはさすがに陽気になってきて、ついつい役がもらえなかった話なんかを彼らにしていると、「歌え、歌え」という。「何を？」と聞くと「ドイツの歌は知らないだろうから、なんでも好きなもの。」という。結局あたしは当時流行っていたポップスを３曲と、ＫＯの応援歌「若き血」を早慶戦を観に行って覚えたチアリーディングに併せて歌うというあほな余興をやってしまった。これには、ホストだけじゃなく周りのお客さんも大喜び。「お前が役をもらえないのはおかしい、ディレクターに直訴してやる。」とか言い出す人がいる始末。お世辞とわかっていても妙に嬉しくて、不覚にも泣けた。あのときの涙のしょっぱさと、あわてて口に運んだイエガーマイスターのほろ苦い甘さは、今でも忘れない。その後私はもらいたかった役をもらうことができたので、なんか大切なオーディションの前とかは、このリキュールを飲むようになりました。今でも、部屋にちゃんと置いてあります。イエーガーマイスター　700ml　35度

2004年07月22日

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ショットバーまんま

取手にある、ショットバーです。東口から徒歩2分くらい。ちょと静かな通りを入っていくと、アンティーク調の素敵な看板と、ドアのあるお店が見つかります。かなり雰囲気良く、落ち着いています。独自のルートで焼酎をたくさん入れていて、ここでしか飲めないのでは？と思うようなものも沢山。一度足を運んでみて下さい。まんまHP

2004年07月21日

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バーテン猫のバー日記　kiss of the fire

今日は遅番。オーナーが所在なさそうにしている。この暑さで客足もにぶっているのかもね。サクサクと着替え、仕事を始める。11時過ぎに、某有名企業に勤める部長さんが来店。珍しく一人。いつもは隣のスナックのお嬢さんなんかを連れてきたりする。しばらくすると、一緒に飲む相手が欲しいのだろう、お酒を勧められる。「カクテル作れ、カクテル。一緒に飲もう。おいしいやつ。ウオッカベースで、甘くて、強くて、ちょっとエッチなやつだ！」あはは、支離滅裂ですわな。でも、お客さまのどんな要望にも、出来る限り応えるのがバーテンダーの心得。私は、Kiss of the fireというカクテルを選んだ。スロージンのほろ苦さが、グラスのふちを飾る砂糖と混ざってちょと大人の味になる。色もなかなかセクシーだ。スノースタイルにした砂糖を崩さないように、私の持つグラスにそっと自分のグラスを合わせる姿に、部長さんの意外な優しさをみた。ふたつのグラスがふちをそっと触れあわせる様は、まるで内側に熱を秘めて男女が静かにあわせた唇のよう。これがKiss of the fireの由来だったのか！だいぶきこしめされていい気分になったころ、隣のママさんと女の子がやってきて「おごって?」とおねだりされていた。部長も大変ですね。。。熱帯夜の夜、大好きな相手の唇を思い浮かべながら一人飲むのも悪くないのでは・・・あなたに、熱いKissを。 Kiss of the fireウォッカ　 20mlスロージン　 20mlドライベルモット　20mlレモンジュース　 2dashシェークして、シュガースノースタイルにしたカクテルグラスに注ぐ。

2004年07月20日

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ソムリエになろう♪

月曜日はワイン話をお送りしています(^o^)/私はバーテンダーですが、ソムリエバッジにちょっとした憧れを抱いています。なぜなら、お酒の中でも特にワインに特別な愛着があるからです。ソムリエ、なんて気取った職業ぢゃねーか！私の血は赤ワイン、私の涙は白ワインって、あんたはジーザス・クライスト・スーパースターか、川●なおみ！とか意味の分からないツッコミを入れる前に、あなたもなりきりソムリエ／ソムリエールになってみませんか？はまればはまる程、面白くなってくるのがワインの不思議ですよネ。ここでは週一回、ソムリエ試験にでてくるような問題を面白おかしくといていきましょう～。では、ちゃぷたー１。「ワイン概論」一次試験において7点～9点の配点がなされている分野（100点満点）。ワインの統計や歴史、特性を書かされる。たとえば2002年の問題。「ワイン生産量が、1990年以降常に世界第4位を続けている国を選びなさい。」１：イタリア２：アルゼンチン３：スペイン４：ドイツ５：アメリカ合衆国６：フランスさあどれでしょう？？？？フランス、イタリアは1位2位だよねえ。その次は？お店に並んでいるワインの量を思い浮かべると、アメリカかスペインが多い気がするけれど・・・。答えは、５のアメリカ合衆国です。3位はスペインなのです。歴史が長いヨーロッパの国々にまだまだ軍配があがっているようですね。5位がアルゼンチン。ちなみに国別のぶどうの栽培面積順位は、フランスとイタリアを抜いてスペインが1位になっています。気候的、土壌的に最も適しているから、生産量も揺るがないのでしょう。というわけで、今日のお勧めはスペインのワインにしましょうか。モンサラカヴァブリュット・ナトゥーレ【オススメ白・スパーク】夏は泡ものが美味しいですよね。泡大好き、でもシャンパンには手が出ない（貧）な私にとってこのカヴァは強ーい味方なのです。すっきりしていて果実美があって、まじで美味しいんだよ～ん。いろんなワイン雑誌でそのコストパフォーマンスを賞賛されまくってるモンサラカヴァブリュット・ナトゥーレ。是非おためしください。

2004年07月19日

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ハーディ・ガーディへようこそ　～CHI-CHI～　第一話

「いらっしゃいませ」入口のドアが開く音がしたので、固いパイナップルにナイフを入れようと奮闘していた手を止め、紗湖都は顔を上げた。そのゲストに感謝しなければいけないと後で思うことになる。そのあとを引き継いだ同僚の木崎は力に任せ、あわや親指を落とさんばかりに斬りつけていたのだから。がたん、という音がしてパイナップルが丸ごとフロアに落ちる。小さく舌をならして木崎がそれを拾い、デシャップに応急処置をいった隙に、紗湖都は木崎のペティナイフをチェックしてみた。案の定、刃こぼれしている。ヘンケルのナイフを刃こぼれさせるなんて相当のツワモノだ。きっとキッチンの坂崎さんに持て余されてバーに回ってきたのだろう、と考えていたところで、カウンターに座り煙草に火をつけたばかりのさっきの客が口を開いた。「チチをください。バージンじゃなくて、ウォッカたっぷりの。」「ちづるさん・・・。」大きめのサングラスも、ちょっと深めに被ったキャスケット帽もその女性の「華」を覆い隠すことはできないようだった。そこに座っていたのは最近パリコレに出たとか、イタリアの有名デザイナーが引き抜きにかかっているとか、女性誌でその姿と話題を見ないことはない程もて囃されている、スーパーモデルのChi-Chiだった。普段女性誌を読まない紗湖都でも、彼女の顔くらいは知っている。しかし、紗湖都がちづるを知っているのは別の理由だった。「お酒、飲めるようになったんですね。それに煙草も・・・。」ちづるに会ったばかりの頃の紗湖都だったらこう口にしていたにちがいない。しかしあれから8年の月日が経っている。紗湖都ももう、駆け出しのバーテンダーではない。灰皿を差し出しながら紗湖都が口にしたのはただ、「お帰りなさい。」という一言だった。（来週の土日につづく、）

2004年07月18日

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ショットガン♪は何で作る？

金曜日は「Barらしく飲みましょう」コーナーです。よく友人などから聞かれるのが「ショットガンって何と何で作るの？」という質問。でも、ショットガンとは飲み方の呼び名（例えば「オンザロック」のように）なので、特にレシピが決まっているわけではありません。どんな飲み方かというと、ショットグラスにスピリッツ系の強いお酒を入れ、炭酸系飲料で割り、コースターでふたをして思い切りテーブルに打ちつけ、「シュワッ」となったところで一気に喉に流し込む。これがそのスタイルです。「あー、学生時代によくやったわ」という方も多いのでは？飲み比べなんかに、よく使われる飲み方です。ところで、このレシピ皆さんは何で作りますか？うちのバーは、テキーラとジンジャーエールなんですが、けっこう面白い組み合わせで出しているお店もあるみたいですね。同業者の方、バー好きの方、お気に入りのショットガンがありましたら教えてください。

2004年07月16日

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劇的！私の運命を変えた蕎麦♪

木曜日は、旅の話をメインに書かせて頂きます。私は職業柄？（オモテの顔は、バーテンダーではなく演出家です。そして、昔は旅回りの役者だったのです。。。）この年にして、やたらと行った国、都市が多いのでよく人から、「どこのお酒がおいしかった？」「どこの食べ物が一番おいしい？」と聞かれます。そりゃあ、おいしいものは沢山ありました、ひとつひとつ紹介していけたらと思うけど、今、世界一おいしいと思うものを挙げろといわれたら、これをあげます。長野県小諸市にあるお蕎麦屋さん。「そば七」（正式名称は「そばや七郎衛門」だったと思う。。。）ここの蕎麦は、世界中でいろんなものを食べて日本に帰ってきた私が思わず絶句した、「青い鳥」でした。すなわち、一番すばらしいものは、意外と近くにあった、っていう。。。いわゆる「そば通」をうならせるお店ではない、とお店の紹介には書いてある。でも、これは唸るで、大抵のそば通。土日しか営業していないのは、もともと他の仕事をもっている店主が土日に趣味で始めたお店だから。いまでは土日になると東京や埼玉から車を飛ばしてくるお客さんが後をたたない。かくいう私も、年に何度かは病に浮かされるようにここのそばが食べたくなり、新幹線「あさま」に飛び乗った回数は数知れず。そして、ここに入っているお酒がまたすごいんだ。地元の元気なまちおこしグループ「酒呑み百姓の会」がなんと米から作っている手作りのお酒、「あさまおろし」が飲める。素人の造るお酒、なんて思っちゃいけない。メンバーにはちゃんと地元の杜氏さんがいて、地元の酒造で本格的に造っている。毎年わずかに風味や辛さが違ったりするが、おいしくなかったことは一度もない。（あさまおろしBlogというのがあったので、トラックバックさせて頂きました。そば七のせいろの写真がでています。）そばと日本酒。どちらも日本を出る前の私にはあまり魅力のないものだった。（それまではワイン＆チーズ派）この店の蕎麦と酒は、一瞬でわたしの嗜好を操作してしまった。この出会いは、まさに運命的とでもいうべきか。劇的な体験をしてみたい方は、是非一度訪れてみて下さい。小諸は、温泉もありとても良いところですよ。本当は行って、江戸前づくりの店内でゆっくり蕎麦を堪能してもらいたいところですが、「忙しくていけないよ！」という貴方の為に朗報。年越しの時期だけ、発送サービスやってますよー。私は紅白をみなくても、除夜の鐘を衝かなくても、ここの蕎麦をたべないと、新しい年が来た気がしません。

2004年07月15日

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お勧めCafe Bar in池袋

こんばんは、今日はわたしのイチオシのお店を紹介します。それは、池袋にあるOLD/NEW というお店。東口を出て、3分もかからないかな、駅近で便利で、シックな雰囲気なのに肩も凝らない素敵なお店です。本格的なバーに食事はいらない、って方も多いけど、私はワインを飲むようになってからそこそこ美味しい料理を出すお店を選ぶようになりました。このお店は、値段も手ごろなのにいつもメニューが凝っていて（沖縄フェアやったり、季節によって素材もちゃんと変るんですよ。）、オリジナルカクテルも豊富。オリジナルカクテルの、「レア・ビューティ」と「プリンセスドリーム」は好きな女の子を口説くのにこれ以上はない、ってほど甘くて美味しくてかわいいカクテルですよ。是非、一度お試し下さい。もっと詳しく知りたい方（場所や電話番号など）コメントや直メールで質問してね。きょうは、このへんで～♪(^-^)/

2004年07月14日

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カクテル知りたい人必見！ドリンク講座はじめまーす♪

とある方面からリクエストがあったので、今日から不定期に甘い甘いBAR特設＊カクテル講座を始めます♪毎回ひとつカクテルを取り上げて、ちょっとした解説を加えマース。お酒好き、BAR好きの方、気に入ったらリンクしてくださいね。なんとなく計画。月曜日はワインの話。火曜日はカクテルの話。レシピつき。水曜日は都内のお勧めのお店。木曜日は旅先で出会った美味しいお酒。金曜日は知っておくとためになるお酒の含蓄。土･日はお酒にまつわるエッセイ、なんていかがでしょう。･･･みたいな感じでお送りします。まだβ版ってかんじ。みなさんがたくさん読んでくれたら、内容も充実させていきます。さて、今日は火曜日。私の一番のお気に入り、マルガリータのおはなし。ソルトでふちどられたカクテルグラスの中に、白濁したドリンクの醸し出す清楚なたたずまい。これは、恋人のマルガリータを思ってあるバーテンダーが作ったカクテルだといわれています。とにかくすっきりしていて、テキーラが苦手だったはずの人も簡単に飲めてしまう。おしゃれ度も味も数あるカクテルの中でかなり高得点、なカクテルです。ぜひ、おためしください。レシピテキーラ　 30mlコアントロー　 15mlライムジュース 15ml以上をシェークして、ソルト・スノースタイルにしたカクテルグラスに注ぐ。

2004年07月13日

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やきいも焼酎

さいきん、うちのバーで一番人気があるのが「鬼火」。これ、すごい美味しいんです！なんともあまーいふわりとした香り。口に運ぶとちょっと香ばしい感じ。ロックで飲むのがいちばんのお勧め。女性のお客さんに本当に人気があります。やきいも、なんてまさに女性のツボをついてますよね。楽天でも売り切れ続出みたい。っていうか、あたしも早く買わなきゃ・・・！

2004年07月01日

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ギリシャ神話系オリジナルカクテル

きょうはカウンターに常連さんの女性客がふたり。いつもオリジナルのカクテルを注文されて、楽しんでいってくれる。ちょっと工夫を凝らすととても喜んで頂けるので創る方も腕がなる。この二人は「お星様」が好きなので、ギリシャ神話にまつわるお話をカクテルにすることにしている。きょうは４つ、「聖剣」はワインベースの深い紫色、「オルフェウスの竪琴」はラムベースのセルリアンブルー、「EAGLE」はパッソアベースのサーモンピンク、「スコーピオン」はトマトジュースを使ったカクテルです。私もギリシャ神話は大好きなので、想像力とアイディアが湧いてきやすいのです。飲みたくなった方、ショットバーまんまは今日も営業してますよ♪（でも私がいるのは週の早い曜日です。

2004年06月29日

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つわぶき紋次郎

面白い焼酎が入った。「紋次郎」という名前で芋。お酒の飲めないオーナーがボトルのデザインに惚れて一升瓶で仕入れて来た。いくら奇麗なボトルだからといって、カウンターの上に置くのはヤメテほしいのだけど。。。（泣　そのボトルとは、つわぶきの写真のラベルがでっかくはってあるだけで、確かにシンプルで奇麗。「香りがいいのよ～」とオーナー。香りだけで酔っぱらう人がまあ。こっそりなめてみると、意外とすっきり。最近はこの手の芋焼酎がはやりだなあ。日本の酒のブームは２年～３年という話なので、まだだしばらく焼酎ブームも続くのだろう。かくいう私も今年は焼酎にはまりつつある。

2004年06月28日

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夏はすっきり白ワイン

マンマ・ミーアを汐留の電通劇場で観劇後、SFC時代の友人と感想を酌み交わす為に目の前にあったレストランに入った。テーブルのデザインや従業員さんの態度など、どれをとってもけっこうお洒落で好感が持てる。もともと赤ワインが好きだった私だが、最近は白にはまっている。特に夏はすっきり冷えた白ワインで旬の野菜料理を頂くのが最高だ。今日頂いたのはE&Tガロのシカモア・キャニオン。デイリーワインだがこれが実に美味しい。飲みやすくフルーティでこの季節にぴったり。是非一度お試しあれ。お酒をなにより美味しくするのは会話。久しぶりにあった友人との気の置けない話は、とにかく心地よく楽しく、あっという間に終電の時間を迎えた。

2004年06月25日

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切なくも、じんわりあたたかい本みつけた！

「博士の愛した数式」を読んだ。まだ読んでない人、あなたはこの世界の美しさと楽しさを再発見するチャンスを逃してるよ！

2004年06月21日

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