カテゴリ:遊女asomeの「嗜み」
大戦以前の20世紀初頭、パリでは「キュービズム」革命が起こり、モンマルトルを中心に、多くの芸術家が世界から集まって、彼らはつぎつぎと新しい芸術を生み出しました。ピカソ・モディリアーニ・ブラックなどなど、互いに交流を深めながら、高めながら、そしてそれぞれが個性的にスタイルを変え、作品を生み出していったその当時を髣髴させるようなコレクションということで、この北フランスのリール近代美術館所蔵の絵画を見てきました。
場所は渋谷の文化村。ピカソはもちろんですが、モディリアーニは大好きな画家です。でもあまり大きな作品をこれまでは見たことがなかったので、今回は楽しみにしていきました。もともとこの時代のパリで活躍した画家たちがとても好きなので、ことあるごとに意識して見るようにしていますが、今回はとっても多くの画家がそろっていました。ミロ、レジェ、カンデンスキー、クレー、ルオー、ビュッフェなど、面白い絵がたくさんありました。部屋に入って、最初にあるブラックの「家と木」は非常に力がありました。また、モディリアーニの「母と子」は色が美しく、非常に良かったです。いつもポスターなどで見ているわけですが、やはり本物の絵の前に立つと、伝わってくるものがまったく違いますね。 以前にアンリ・ルソーの大きな絵をルーブルで見たときにも衝撃をうけました。ゴッホしかり、ポロックしかり、フリーダ・カーロしかりです。 最近では岡本太郎さんの「明日の神話」も非常にインパクトが強かったです。絵を見て、なぜ人は感動するのかということは、それぞれの内面的な経験なので、自分に起こったことでしか言えないのですが、その絵から伝わってくるエネルギーを全身に受け取る感じなんですね。画家は心で見ているものを表現し、描くといいます。彼らは目で見えたものではなく、心で捉え心の目で見えたものを表現し、それを私たちはやはり心で感じ、体全体で受け取るような気がします。 一人の画家の作品を見る場合と違って、このように一つの時代をたくさんの画家の絵を通してみる場合、やはり共通する時代の何かが浮かび上がってくるような気がします。 ちょっと気が散る感じもするのですが、共通するものを探していくのもまた楽しいものですね。いつかモディリアーニだけをたっぷり見てみたいなと思いましたが、モディリアーニは世界の美術館に分散しているようですね。 今回の「ピカソともモディリアーニの時代」なかなか素晴らしいコレクションでした。ぜひ皆様もご覧になってください。それほどひどく混んでいませんでしたよ!10月22日まで渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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