インフォコモンズ 佐々木俊尚著 講談社
~グーグルとSNSの次に世界を制するものは何か?~最近はじまった佐々木氏のメールマガジンを購読し、氏の最新情報を読み始めているところです。7月に発売されたこの本、とても面白かったです。「フラット革命」の続編ということでしたが、なるほど、asomeの知りたいインターネット上のこの先のイメージを大変興味深く描いてくださいました。10年前のインターネットの状況を考えると現在は、一般人の私からすると、ものすごい進化と感じるのですが、実はそれほど進化しているわけではなく、利用している人達のすそ野が圧倒的に広がり、社会そのもの、構造が変ってきたということなのでしょう。今だよく捉えられないweb3.0の概念もおぼろげながら見えてきました。受動→能動そして受動(web1.0→web2.0→web3.0)という流れは、同じ受動(プル)であっても、もう同じ受動(プル)ではないわけです。能動(プッシュ)を経験し、ひとまわり成長した受動(プル)をどのように実現するかが課題なのですね。「情報と人間の関係性の可視化、システム化が新しい関係性の萌芽になり、新しい社会システムを生み出す可能性を秘めている。」というくだりはとてもわくわくします。私たち一人一人が「自分自身の情報の再集約を自分の責任として行い自己情報のセルフコントロールを確立していく」ことが重要なんですね。インターネットの3年先5年先、ましてや10年先を想像することはなかなか至難の業です。しかし、人間の可能性を早急に飛躍させていかなければならないほど、現在の世界の限界点が浮上してきている今、私たちはみんなで新しい仕組みを作っていかなければならないのだと感じます。とても勉強になり考えるヒントになってくれた本です。ありがとうございます。