テーマ:最近観た映画。(40112)
カテゴリ:遊女aosmeの「映画とドラマ」
伝説のケータイ小説が映画化されました。11月3日からの公開ですが、この映画、なんとも初々しく新鮮な映画なのです。大人の私たちには、忘れていた思春期の恋する気持ち、人を想う気持ちがさわやかに蘇ってくる、そんな映画です。この作品の原作であるケータイ小説はamazonの書評では散々ですが、なにせ、実際に読んでいる子供たちはamazonのレビューなどほとんど書きませんし、反論もしませんから、かなり一方的に偏った見方のレビューのみになってしまっています。本当にケータイからこのケータイ小説を読んでいる子供たちの声はパソコンインターネット上ではあまり読むことはできません。小説と同じように、映画のレビューも、この映画を見て感動している子供たちは、実際には映画のレビューを映画専門ページに書き込んだりしないので、みんな、なぜこんなにこの映画がヒットしているか全く理解ができないんですね。「大人の知らない携帯サイト」にもありましたが、携帯文化とパソコン文化は、いまや大きな溝があり、パソコン文化の人たちは、携帯文化をどうしても下に見てしまっているので、そのような立ち位置では本当のことは見えるはずもなく、文化の溝は深まるばかりです。
しかし、考えてみてください。今までに、このように思春期の女の子たちに愛された物語があったでしょうか。この年代のとくに女子中高生が夢中になって見に行くジャンルは、今までなかったように思います。そういう意味で言ったら、本当にありそうでなかった分野の物語なのではないかと思うのです。この映画は原作も女性、脚本家も、監督も女性です。主演の新垣結衣ちゃんは圧倒的に女の子たちからも支持され、みんなが彼女の行動や表情に魅了されてしまうのです。どちらかというとまだまだ男性文化圏であるパソコンインターネット上では、この女性たちが育んだコンテンツ『恋空』は、全くと言っていいほど評価されないのは当たり前なのかもしれません。まったく理解不可能なんでしょうね。いや悲しいかな、もしかしたら永遠に理解されないかもしれません。 この物語はプロの作家が書いたものではなく全くの一般人である美嘉さんが自分の体験を元に書いた物語をケータイのサイト上に公開し、更新していたものです。しかしこの物語が口コミで圧倒的な人気を呼び、ケータイから自由に読めていたにもかかわらず、本として出版され、あっという間に100万部以上のベストセラーになりました。インターネットから生まれたラブストーリーという点では日本版、「猟奇的な彼女」ですね。しかし韓国での成り立ちと違って、日本ではこのラブストーリーはケータイサイトで広まり、ケータイインターネット上で、しかも、ユーザー参加型のサービスの中ではぐくまれてきたものなのです。 この物語は多くの女子中高生にとって非常に身近な、彼女たちのケータイの中に実在した恋物語であったのです。だからとても感情移入しやすいのだと思います。そして携帯から本やスクリーンへ飛び出した「恋空」は彼女たちに熱狂的に迎え入れられました。 新垣結衣ちゃん、三浦春馬君は、本当にまだ、何色にも染まっていない初々しさがあり、見ていて心が澄んできます。asomeは、不覚にも女子中高生と一緒に号泣してしまいましたが、一度でも心から誰かを好きになったことのある人は、この映画、きっと心に響くはずです。何故か、もう一度見たくなる、そんな不思議な魅力の映画なのです。男性の方々、どうぞ騙されたと思ってご覧になってみてください。もしも少しでも共感することができたら、貴方はきっと女心を理解する能力があるのかもしれませんよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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