テーマ:今日見た舞台(964)
カテゴリ:遊女asomeの「嗜み」
3月16日中野ゼロホールにて行われたろうそく能 「安達ケ原」を鑑賞しました。 年に一回の公演ですが、とても多くの人が来ていて、なんとチケットは完売となったそうです。日曜日のお昼というとてもよい日時なのですが、それにしても、中野ゼロホールの大ホールですので、素晴らしい入りだと思います。 仕舞が「あおいの上」「山姥」能は「安達ケ原」です。 物語は、鬼や生霊となった女が主役。舞台には壮絶な女たちの姿が次々と現れます。 特にろうそく能は、薄暗い自然の炎の灯りが、とても美しく、火入れからはじまるのですが、その儀式もとても魅力的です。その自然の炎のゆらめきの中に、女性の鬼の姿がある意味美しく描き出されます。 いつも思うのですが、前半の人間の女性の姿から鬼になったときの迫力、この世のものと思えない鬼の姿をその動きで現すとき、舞台の空間がグーッと濃密になります。 日本の場合、鬼は神にも通じるわけで、海外の悪魔とはニュアンスがかなり違います。「みちのくの安達ケ原の黒塚に鬼こもれりといふはまことか」という平兼盛 の歌があるそうです。この意味合いは、安達ケ原には、ちょっと危険で妖しい大変にいい女がいるそうだというような、そんなニュアンスだそうです。 日本の美しい魅力的な鬼たち、皆様ぜひ一度、会いに行って見てください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.21 23:25:44
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