済南賓館(ちーなんひんかん)
中国料理の料理人に与えられる特級厨師と正宗魯菜伝人の称号というものがあるそうで、この称号は中国人でも珍しいそうなのですが、そんな隠れた達人が、なんと四谷にお店を開いていらっしゃいます。夜の6時から9時の営業時間で、月、土、日、祝日が休みという、一体いつ営業しているのかしらんと思われるようなお店なのですが、遊女asome達は行ってまいりました。美味しいものに目のないasome達は、前の日からうきうき。この日は25年物の、中国のお酒である紹興酒を持ち込み、お店に入った瞬間から贅沢な心持。四谷駅から3,4分の静かな通りのマンションの1階奥にある玄関から入ると、そこはもう、異空間。懐かしいようなほっとするような雰囲気で、青いテーブルがなかなか落ち着くシンプルなインテリア。とにかく北京料理の元となる山東料理で、砂糖や化学調味料、ラードを一切使わない、本格派料理がでてくるとあって、みんな顔が自然とほころび、興奮気味。チンタオビールからはじめて、25年物の紹興酒。とくとくとくと注ぎました。ううう美味い!!なんてまろやかな旨味。芳醇で深みのある熟成感。体に染み渡りました。お酒の中で、asomeは紹興酒が一番体に合うような気がします。とにかく美味しい。さて、最初に運ばれてきたのが、前菜のお皿ですね。豆腐のおそば風、公魚のから揚げ、ピータンの卵焼き、ブタのタンの煮込み、胡瓜の酢漬、などなどどれも非常に美味。味わいが深く、物凄く繊細で複雑。このような中華料理の味わい深さを味わったことがありません。ほんとうに達人の成せる技。体に染み渡るような感じですね。美味であり、体にすーと入ってきて、体感がすばらしい。香菜が又、爽やかさを増し、快感です。 また、その後の一番が湯葉の揚げ物。湯葉が非常に繊細でかりっと揚がっており、中味もえびにしいたけ、タケノコなどがしっかりと入っているもの。これもとっても美味しいです。 次にイカとネギのいためもの。いかが柔らかく、上品に辛味があって、いい仕上がり。ネギと一緒に食べるととっても美味しいです。これは思わず食べるのに夢中で、写真を撮るのを忘れました。(笑)次は鱶鰭(ふかひれ)スープ。なんと鱶鰭の姿煮のような、鱶鰭の全容がわかるこのスープ。恥ずかしながら、糸のような、春雨のような鱶鰭しか食べたことのないaosmeたちはビックリ! 鱶鰭さまのお姿が、、、。と感涙。素晴らしいスープでした。さてその次が鴨肉、こちらも非常にあっさりして、野鳥の料理とは思えない上品さ。漢方を駆使したそのソースはどれもこれも本当に丹念に作られ、複雑で深い上品な味わいです。 この次に出てきたのが、マナガツオのてんぷら。15種類の漢方入りの6ヶ月寝かしたというお酢をかけたお料理はゼッピン。薫り高く、酢のむせ返るようなきつさがぜんぜんなくて、非常においしい天ぷらです。あーこれも食べるのに夢中で撮り忘れました。そして、いよいよ海老のチリソースですが、これも小海老ではなく尾頭付きの大きな海老一匹。 チリソースもまたとっても大人の味。殻ごと、頭ごと食べて贅沢なチリソースです。またしても感涙。 そして出てきたのが、水餃子ですね。美味しい味付の餃子。なんて、上品な餃子でしょう。皮の厚さも程よく、一口で食べることがでました。そしてご飯は、日本の加薬ごはんのような感じのあっさりご飯。もち米のようなプチットしたご飯に漬物と胡瓜が混じっていました。これも美味。「炒飯は、残飯なので、ここでは絶対に出しません」と、説明するご主人。その後、杏とナタデココのデザートとお茶で締めくくりです。あー美味しかった。料理人の奥様は80歳を超える方ですが、かくしゃくとし、肌のつやも素晴らしい方でした。時々入れ替わりにお料理を運んでくれます。ぜひとも見習いたいですね。いくつになっても現役。本当に美味しい料理に、おなかの具合も丁度よく、体中が満たされたという感じ。体に優しい、優れたお料理です。こんなお料理の文化をもっている中国人を改めて、見直した気分です。今までの中華料理ではこのような感動はありませんでしたが、やはり本物は素晴らしいですね。この奥様のところに、中国から習いにくるそうなんです。フレンチと懐石をあわせたような、非常に深みの有る味わいでした。絶対又食べに行きたい!!このお料理は実は楽天さんのアフェリエイトで稼いだ売上で食べにいきました。(笑)皆様、ご利用いただきましてありがとうございます。またがんばらなくては。皆様もぜひ、一度は食べにいってみてください。本当に感動いたします。非常に好みの中華料理でした。この方の本、映画もあるんです。興味ある方は是非ごらんくださいませね。