師走之弐拾弐日
『「黒ひゲイ危機一発」、同性愛団体が発売中止求める』「通り抜け 無用で通り 抜けが知れ」 なんて川柳がありまして。 つまり「通り抜け禁止」と看板を出すことによって、却って「ああ、ここは通り抜けができるんだな」ということを、世間様に知らしめてしまう結果になってしまう。と。そういう意味ですな。 だからあんまり差別差別言ってると、「そうか、これは差別なのか」と、却って差別意識を目覚めさせてしまうことになりはしないか。とか、社会の片隅でひっそりと思うわけで。「同性愛者やそれを連想させる人物を樽に入れ、剣で突き刺して『楽しむ』玩具の発売は同性愛者に対する差別で、子どもに偏見を植え込む恐れがある」(上記記事より引用) トミーのサイトで黒ひげシリーズを見てみると、皆「眼帯」をしている。「眼帯をしている人物を樽に入れ、剣で突き刺して『楽しむ』玩具は、視覚障害者に対する差別に繋がる恐れがある」 なんて抗議が、視覚障害者の支援団体から上がったりしたんでしょうか。30年前の発売当初。 同性愛や性同一障害の人たちは、自分の想像など及びもしないような、言語に絶する悩み苦しみを抱えているのだろう。だからこそこういった物に対しても神経質にならざるを得ないのだろうし、そこは周囲も社会の側も、理解する必要はある。 しかし、それでも、なんだかなあというもやもやとした気分は禁じえない。正直どうなのよと思うんですが、どうなんでしょうその辺。 時はクリスマスシーズン。サンタクロースに「世界中の人々に余裕と遊び心をプレゼントしてください」と、短冊に書いて鰯の頭と一緒に玄関に吊るしておこうか。 すべての人にメリー・クリスマス。