感動!日本のおもちゃ 郷土のおもちゃ
今日はおもちゃ美術館で勉強する日でした。今日のテーマは『日本のおもちゃ文化』で講師はおもちゃ美術館館長の多田千尋さんでした。この方、マシンガントークで人をひきつける天才です。とっても茶目っ気があって、とってもかわいいおじさんです。(失礼な表現ですみません、館長なのに。。)大人の目をキラキラさせることも、もちろん子供の目をキラキラさせることも非常に上手。毎回、講義が楽しくてみんな爆笑。きっと魔術にかかってます。(彼流にいえば、もらった~。という感じである種の神様です。)そんな多田さんのお父様は、美術教育専門家だった故多田信作さん。自ら集めたおもちゃを所有ビルで84年に展示したのが始まりだったそうです。「もっと大きくしたい」との夢を引き継ぎ、また、ご自身が新宿区にずっとお住まいなことをネタ?に新宿区長に「そろそろ新宿区のために働いてください」口説かれ、四谷第三小学校跡地におもちゃ美術館を開くことを決意したそうです。脱線しましたが、おもちゃを語る時に、やっぱり日本人としては日本のおもちゃをちゃんと基盤に持ってほしいというお考えがあり今日の講義が始まりました。テーマは『郷土玩具 健康 ユーモア』今日の講義で出てきたおもちゃ。まず紹介&うんちくします♪『はじき猿』3センチくらいの小さなサルが飛ぶ玩具です。江戸時代に爆発的にヒットしたらしいということが江戸時代のミシュラン本「江都二色(江戸と関西の有名玩具のカタログ)」にも掲載されています。江戸時代、庶民は病気になっても医者にかかるお金がなく、わが子が病気になった時には祈って治そうとしたそうです。そして、時代は医療はまだまだ未発達、今と違って多産多死の時代。親は必死に願ったでしょうね。子を持つ母としては、よくわかります。はじき猿は、わが子の病気をサルにうつして飛ばしてしまおうという、願掛けからはじまったそうで、以前は上の◆のところがなく、ぴょーんととんでおしまいだったらしい。そんなお猿さん、色が赤なのは、『病気(天然痘?)=赤』という発想で、サルが病気をもらってくれるという意味。赤は忌み嫌われた色だそうです。赤つながりでは、飛騨高山で有名な『サルぼぼ』や鳥取『流し雛』も同じです。『さるぼぼ』わが子が病気のとき、山に行って土に埋めて回復を願ったそうです。他にも・災いが去るように=サル:猿・家内円満・良縁・子縁=エン:猿(音読み)・子宝・安産=猿は安産ということが言われたそうです。『ながし雛』1年間の災いや病気を変わりに背負って流す。この時代の玩具(結果玩具になったんだとおもう)キーワードは(病を)とばす・ながす・うめるでしょうね~。いつの時代も、親が子を思う気持ちは同じ。この時代の背景と大人たちの「切実な思い」を玩具から読み取ることが出来るんですね~。玩具からのメッセージ、今までは気にもしなかったけれど、旅行に行った際は気にしてみようと思います♪はじき猿は、柴又の帝釈天に続く沿道で今でも販売されているそうです。チビちゃんの遊び道具としても楽しそう。昔の玩具、もっと掘り出してみたいな。チャビを連れて買いに言ってみようかな。それから、『備後屋』という郷土玩具の有名なお店もチェック!!!備後屋近いうちに行きたいと思います♪一番書きたかった、江戸っ子のシャレが利いた『笊被り犬』と『かざぐるま』についてはまた今度。