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テーマ:今日の出来事(292818)
カテゴリ:遠出・旅・アウトドア
ついにワタシにも安息な日々がやってきた。
ここ数日は気温がガクンと落ちて「冬がまたやってきたのでは?!」というくらい寒かったのだが、台風が去った後の今、風はあれど夏の太陽の光が周りを包んでくれ、新緑が映えてとてもいい。 何はともあれこんな清清しい天気の中、どこか外に行ってリラックスしたいなあと思ったところ、もう残り少ないNZ生活のT兄が、「今日釣りに行くか?」との誘い。すごい、タイミングが良すぎる。(フ、休みの過ごし方までワタシは味方にしてしまったようだ...)かくして、午前中からすでに車に乗り込んでフィッシングポイントに向かったのだ。 行った先はオークランドから北に約一時間進んだところにあるガルフハーバー。ここの突端で、優雅に釣りとしゃれ込むわけだ。この辺りの沖合いであのヨットの世界大会でもあるアメリカズ・カップが行われた。この大会はカップ保持国が次回の大会の開催をすることとなる。その運営に当たり経済的効果を狙った観光や投資目的の流れでこの辺りはここ4、5年で爆発的なリゾート地に成り代わり、街全体の物件を同じ建設会社が担当したのか、似たような造りの外観でまとまり過ぎていて異様な雰囲気がある。 やしの木なんかもあるので一瞬トロピカルなリゾート地という感じも受けるが、やはりそっくりな建物が隣との間隔もあまり隔てずにズラーっと並んでいると逆に気味が悪いし、いかにも人工的な感じが否めない。そして最悪なことにチームNZというヨットチームはアメリカズカップの防衛に失敗し、カップはスイスにいってしまい、もうここでの経済的効果はほぼ皆無に等しい。 それはまるで昔、東南アジアで起きた日本へのナタデココ輸出ビジネスを思い起させる。日本のナタデココブームに便乗して一家の財産をつぎ込んだ家族が、ブームの廃れで莫大な借金を抱え込んでしまったという悲惨な話だ。 この場所でのテナントの入りを見て、閑散としている状況がなんとなく悲壮感を漂わせている感じがするのは私だけだろうか。 それはさておき、釣りのポイントはなかなか素晴らしい。 防波堤のようなところから岩がごつごつしていて、ところどころ潮溜まりがある。そしてその岩から沖に向かってアタックするわけだ。カウワイという白身の魚や真鯛も運がよければひっかかる。連れれば新鮮な刺身を晩御飯に頂けることになる。 しかしながら正直、私は釣れる釣れないは二の次だった。こんないい天気の中できれいな海を眺めつつ、糸をたらしては潮風を楽しむ。ひそやかな至福のひと時だ。これを贅沢と言わずしてなんと言おう。 案の定私は釣竿を放ったまま、岩場の潮溜まりに興味を持った。昔からこういった場所は大好きだ。どんなものがいるかというと、 わかるだろうか。エビだ。しかもこのエビ、めちゃくちゃフレンドリーで指を水中に突っ込んだだけで、指を不思議がってつんつん突付いたり、つかまったりと寄ってくるのだ。 好奇心旺盛でなんともかわいらしい。だもんで簡単に捕まえることが出来る。(ぐはははは!) 「これかき揚げのてんぷらにしたらさぞやおいしいだろう…。」と思ったが、やっぱりこんなかわいらしいエビを食べてしまうという心無いことはできないのでリリースした。私がエビと戯れていると、数時間して俄然釣りに本腰だったT兄が実力を証明してくれた。カウワイを一匹釣り上げたのだ! 釣ったすぐに血抜きと鱗を取って内臓を取り出す。すくなくてもこれで今晩は刺身が食べられそうだ! そうこうしているうちにみーくんを迎えに行く時間になったので釣りをやめて小学校に迎えに行った。実はT兄の奥さんは母親と一緒にオーストラリアに遊びにいってしまって数日間帰ってこない。そんな訳でT兄にみーくんのことや家事全般が任されている。ま、帰国に当たって仕事をすでに辞めているので問題はないのだが。 一緒に迎えに行ったとたん、「今日はお泊りしてくれるの?」と催促され、ひと月前に約束したお泊りを果たすことに。 途中に家に帰っている間も「お泊りだよね?」と3度くらい聞かれ相当信用がないみたいだ。ま、いつも寸でのところで家に帰っていたから無理もないが。T兄が帰りがけにスーパーに寄るだけでもみーくんは不機嫌だ。「どうしたの?買い物しなきゃならんだろ?」 「だって早く帰ってべーちゃんとレゴする時間がなくなっちゃうんだもん。」むむむ、もう軟禁状態ではないか…。 「お泊りしたら、レゴしてくれるって言ったよね?」と言われたのでしぶしぶレゴをすることに(苦笑)。 とにかくレゴで何か作ってくれと言われ、戦闘機を作ってみたら褒められ、気にいって頂けたようだ(笑)。何だかんだ言って40分近くレゴで遊んでいたので本人も満足してくれたのでようやく開放された。 ソファーに寝転がっていたら間髪いれず今度はお絵かきしてときた。「ザク」描いてだの好きな動物を描いてだのと注文がくるので、ガラパゴスゾウガメを描いておいた。にも関わらず次の注文が来たところでT兄が、「みずき、もうご飯だぞ。ベー兄ちゃんとのお絵かき終わりだ!手洗ってこい!」と天の助け。「は~い」としぶしぶな彼を裏目にT兄が裁いてくれた今日の魚をありつくことに。みーくんも普段は刺身はあまり得意でないけど、釣った新鮮な魚だと食べるという選り好みをする。さすがシェフの息子。 厚みがあるのと薄い切り口の刺身と味噌やねぎにからめた「なめろう」を作ってくれた。 釣ってきたやつはまた格別にうまい。 食事が終わり8時が近づけばみーくんは就寝タイムとなる。子供ってこんなに早くに寝なきゃいけないのか…と思った。私も昔こんな早く寝ていたのだろうか…? 寝る前にも釘をさされた。「べー兄ちゃん、今日お泊りだよね?」「あいあい、家に帰らないよ。」T兄がみーくんを寝かしつけにいく。その様子を伺ったら、T兄がみーくんに絵本を読ませ、読む練習をしているのだ。なんとも微笑ましい。 ふと私は時計の針が読めなくて父親に夜中の十二時まで必死で読まされたのを思い出した。普段よりも寝る時間はとっくに過ぎ、読み間違えると叱られ、普段壁にかかって高いところに位置していた時計がテーブルの上に置かれているという不自然さが返って恐怖にさえ感じた。なかなか教えるのも教わるのも大変だ。(苦笑) みーくんが寝付いた後T兄と話をしたり、ネットで「空耳アワー」を見たりしていたが、我々も何だかんだで11時くらいに寝た(笑)。しかもみーくんと一緒に川の字で寝るか?ということだったのだが、これがいけなかった。子供はめちゃくちゃ動くのだ。 となりに寝た私はおかげで夜中にみーくんからキックを何回か食らった。普段一人で寝ていたことになれていた私にはなかなか仰天…。おかげで眠りが浅かったのは言うまでもない。 案の定朝5時半に目が覚めてしまった。 寝転がっててもしょうがないのでリビングに行ってソファーに寝転がりつつネットを眺めていた。6時くらいになるとみーくんがにこにこしながら元気よく起きてきた。朝になって家に私がいたのが相当嬉しいらしい(苦笑)。何見ているのというので、youtubeで彼の大好きな「仮面ライダー響鬼」の映像を見せてあげたらかなりご満悦。 そうこうしているうちにT兄も起きてきてみーくんの弁当のおにぎりを作り始めた。 朝ごはんをすませ、送っていく時間になったのでみーくんを見送った。 ようやく彼との公約も果たせたわけだ。 その後、明日奥さん達が帰ってくるというので料理を作ってくれと頼まれたT兄は、その材料の買い出しがあったので一緒に付き合った。オーガニックショップ、魚屋、八百屋と足を運び一通り買い込んだ。その後家に帰ってきてランチをご馳走になり、別にいてもいいよとも言っていたのだが、仕込みを仕出したT兄の邪魔をするのもなんなので私は家に帰った。 しかし子供の面倒を見るのは結構エネルギーがいることなのだと知らされたお泊りではあった。でもこうやってみーくんと過ごせるのももう殆どない。なんだかんだで帰国の日が近づけば忙しくなってしまうだろうし。 小さい時に、ワタシはよく大きい従兄弟に家に遊びにきてもらって構ってもらった。いつも白バイかナナハンを乗り付けてやってきて、とてもかっこよかったし、たばこでドーナツを作ってくれたりと楽しい記憶が残っている。今回はそんな従兄弟の役を私がみーくん相手にした訳だが、果たしてワタシと一緒に時間をすごしたということをいつまでも覚えていてくれるだろうか。 T兄曰く、「それはべーの印象次第だな。」 う~ん、みーくんの思い出に残るくらいのインパクトを果たしてワタシは与えてきただろうか…。ちょっとビミョ~~。 ♪Get Ready For This - 2 Unlimited お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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