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テーマ:介護(377)
カテゴリ:介護
最近、父は枕元の数個並んだ一枚の電源スイッチを、何度もつけたり消したりをする。
隣の部屋で襖を隔て寝ているものの、非常に耳障りだ。 トイレに起きたついでに「うるさいから止めて」と父に言った。 特に目的もなくしている行為なのかそうではないのか聞いても要領を得ない父。 「何がなんだか、わがんねぐなったんだ。」と弱々しく答える。 このセリフ、他でも聞いた。 ヘルパー時代の担当のSさんだ。 認知症が進んだものの、いつも身綺麗で普通の会話をできてお互い通じ合っていると実感できた人だった。 我が儘は言わず、我を通すこともなく、上品で昔話をよくしてくれた。 そんなSさんがよく呟いていた言葉だった。 認知症というと周りを困らすというイメージだったが、そうでない人もいるとSさんと接して実感した。 父もSさんに似ている。 「何がなんだか、わがんねぐなったんだ。」 胸がキュンとする。 このセリフ、私も将来言うようになるのかも、とふと頭を過った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.10.07 09:04:53
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