|
カテゴリ:漫画アニメ評論
劇場版鋼の錬金術師と劇場版NARUTO2。
この二つは、共通項が多くある。 時代の閉塞感。 理想郷を求める。 多くの命を犠牲にする。 独裁者の存在。 錬成陣と口寄せの術式。 異世界への門。 そして、独裁者は滅ぶ。 作品としての完成度はハガレンの方が上かもしれない。 NARUTOは、対象年齢を下げていることと、キャラクターデザインに岸本ブランドが感じられないことで、オトナの目には幼稚にうつる。 だが、年少者に理解されやすいのはNARUTOの方だ。 そして、決定的に違うのは。 ハガレンのテーマは戦闘の無意味さであろうと思う。 絶対的な力を求めることの愚かしさ。 理想郷は求めるものではない、ということ。 そう考えると、まだ今回の映画では描ききれていないな、と、思う。 NARUTOのテーマはわかりやすい。 「尊い犠牲」などを必要とする平和は、独裁者の詭弁にすぎない、と、言うことだ。 「あのじじいが悪いんだぜー!」と言って出てゆく小学生がいた。 だが。 なぜ、今、人気アニメが双子のように似通ったストーリーを展開したのか。 そこに、時代が現れているのではないか? 求心力のあるカリスマに政治をゆだねる失敗を知っている世代が、 それを知らない世代に伝えようという、危機感。 そんな危機感が漠然とした不安となり、時代を覆っている。 同じ過ちは繰り返してはいけないのだ。 そのために何をすればいいのか…それは、大人たちにもわかっていない。 人気blogランキングに登録しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[漫画アニメ評論] カテゴリの最新記事
|
|