ビブリア古書堂の事件手帖 1~4・三上 延
☆ビブリア古書堂の事件手帖 1~4・三上延(みかみえん)・発行所=アスキー・メディアワークス・発売元=角川グループパブリッシング*既読1.栞子さんと奇妙な客人たち・2011年3月25日 初版発行2.栞子さんと謎めく日常〜・2011年10月25日3.栞子さんと消えない絆〜・2012年6月23日4.栞子さんと2つの顔〜・2013年2月22日♣︎ビブリア古書堂=北鎌倉にある古書店。店は北鎌倉駅のホームが見える路地にある。 ♣︎五浦大輔=主人公。俺の名は五浦大輔。23才(1巻当時)。北鎌倉の山の中腹にある県立高校を卒業。人並外れて背が高く、体つきもいかつい。知力より体力で勝負するタイプに見える。大学では柔道部に入り段位を取り、県の体重別選手権では上位に食い込んだ。だが、俺は人と争ったり戦ったりするのは性に合わない。市民の安全とか平和を守るより、もう少し地味な仕事に就きたかった。俺は活字だけが並んでいる本が苦手だ。長時間字を追っていると胸の鼓動が高鳴り、気分が悪くなってくる。心当たりといえば、幼いころ祖母が大切にしている本を勝手に出して祖母の逆鱗に触れたことがあった。もしかすると、その時の恐怖が原因では無いかと、大人になって思い当たった。家は大船にあった映画撮影所の目と鼻の先にある定食屋「ごうら食堂」だ。祖母が1人で切り盛りしていた。父は俺が生まれる前に他界し、母は実家に戻って俺を産んだ。大学生のとき祖母が死んだ。祖母は亡くなる少し前に、俺に叱ったことを詫びた。そして、「お前が本を読んでいたら人生が変わっていたかもしれない。本の好きな人と結婚すると良いよ」とからかうようにいった。祖母が残した夏目漱石の『それから』の見返しの右側に、細い毛筆でさほど達筆とは思えない文字が記されてあった。「夏目漱石 田中義雄様へ」発行年月日は昭和31年7月27日、祖母が結婚する前の年だ。値札らしい名刺大の紙が挟んであった。ビブリア古書堂。高校時代に、美しいひとを見かけた古書店だ。ビブリア古書堂の店主、栞子さんの見立てではサインは偽物であとから書き加えたものと判明したが、ひょんな事から、俺はビブリア古書堂でアルバイトとして働くことになった。体質的に活字を読むのが苦痛だが、栞子さんから本の話を聞くのは好きだ。♣︎篠川栞子=もう1人の主人公。ビブリア古書堂の若くて美しい店主。古書に関して並外れた知識を持つが、また並外れた人見知りでもあった。初対面の人とはまともに口もきけない。ところが、いざ本の話になると、途端にスイッチが入り、別人のごとく饒舌になる。高校時代の大輔が、店の前で見かけた人の娘。♣︎篠川文香栞子の妹、高校生。♣︎篠川智恵子栞子と文香の母。元は店の常連。店員となり、やがて店主と結婚。古書に関しては栞子を凌ぐほどの知識を持つ。10年前、栞子、文香の2人の娘を残し家を出た。ザックリいうと、活字を読むと頭痛がするという無骨なアルバイト店員の大輔と、美しき女店主、栞子。不思議な組み合わせの2人と馴染みの客たち。そして店に持ち込まれる、古書にまつわる奇妙な依頼。栞子さんの鮮やかな謎解きを軸に、大輔と栞子の不器用な恋を絡めてストーリーが展開する。*未読5.栞子さんと繋がりの時〜・2014年1月24日6.栞子さんと巡るさだめ〜・2014年12月25日7.栞子さんと果てない舞台〜・2017年2月25日8.扉子と不思議な客人たち〜・2018年9月22日