カテゴリ:本
ホームレス中学生 著者:田村 裕(たむらひろし) 発行所:ワニブックス 《あらすじ》 母の病死、父は大病の後失職。中学二年の一学期の終業式の日、帰宅すると自宅は差し押さえられて入れなくなっていました。 間もなく帰宅した父は「・・・これからはそれぞれ頑張って生きてください。・・・解散!」と言ったきり行方不明になってしまいました。 その日から、いきなり彼の公園生活が始まったのです。 表紙の写真は、彼が夏休みの間暮らしていた「まきふん公園」の家(?遊具)です。 その後、友人の家族や学校の先生など数多くの人たちに支えられ助けられ、紆余曲折を経て無事高校を卒業し吉本興業に入りました。 彼は現在「麒麟」と言う漫才コンビで活躍している漫才師なのだそうです。 この本は、家の解散日から吉本興業に入社するまでの謂わば「貧乏自叙伝」ともいえるものです。末っ子の甘えん坊でお母さん子だった田村君。本の最後にはお世話になった多くの人々への感謝の気持ちと共に、亡き母への思いが切々と綴られています。 《読み終えて・・・》 昨日午後、「面白いから読んでごらん!」と、友人から何の前置きもなく手渡されたのがこの本です。田村裕って誰??? なんの予備知識も無く、夕食後読み始めたら止まらず一気に読んでしまいました。 この飽食の時代と言われる現在、こんなに苦労して生きている青年が居たと言う事は少なからず衝撃でした。そして、彼にとっては幾つになっても母の存在が生きる支えなのだと言うことを母親の立場から見て考えてしまいました。 この本を書いたとき彼は既に28才。読み終わっって、そろそろ「お母さんっ子」から精神的に自立して、一人の大人としてしっかり生きてほしい・・・。母の立場から見てそう思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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