カテゴリ:鳥山明
社会現象
日本での本作の発売日は平日(水曜日)であったにもかかわらず、発売日前日には販売店の前に徹夜の行列ができた。 ビックカメラ池袋東口店では前日から並んだ行列が最終的に1万人を超える長大な規模になり、マスコミにも取り上げられた。 学校を無断欠席してまでソフトを買いに来る児童・生徒も現れ、それによる補導、買えなかった少年による窃盗や恐喝などの犯罪が発生。 この対策として、次作『IV』以降のシリーズ本編については、発売日を公立学校の休日となる土日祝日にしている。 また、一部の小売店による人気のないソフトとの抱き合わせ販売問題も発生した。 さらに、光文社が写真週刊誌「FLASH」にエンディングの画面を掲載してエニックスから著作権侵害で訴えられるという事件が発生するなど、新聞紙上を賑わせた。 『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(ドラゴンクエストスリー そしてでんせつへ、北米版タイトル: Dragon Warrior III)は、エニックス(現スクウェア・エニックス)より発売されたゲームソフト。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。日本では、1988年2月10日にファミリーコンピュータ(以下FC)用ソフトとして発売され、その後、リメイク版としてスーパーファミコン(以下SFC)版とゲームボーイカラー(以下GBC)版(カラー専用)が発売されている。SFC版の正式タイトルは『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』、GBC版の正式タイトルは『ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』となっている。北米では、NES版とGBC版が発売されている。 概要 ドラゴンクエストシリーズの第3作。パーティを自由に組んで冒険することができるシステムや、キャラクターの職業を変更する転職システムが取り入れられ、プレイヤーの自由度が高い作品である。堀井雄二の脚本・ゲームデザイン、鳥山明のキャラクターデザイン、すぎやまこういちのヒロイックな音楽などにより爆発的な人気を博した。FC版は日本において380万本という売上本数を記録した。この数字は2006年11月頃まで他社の作品を含めた日本の歴代ゲーム売上本数でも十傑に入っている。この記録はドラゴンクエストシリーズでは『VII』まで破られることはなかった。ゲーム雑誌「ファミ通」の15周年・20周年読者投票企画ではドラゴンクエストシリーズ中では最も上位だった。 ストーリー かつて全世界を治めていた王国、アリアハンも今はひとつの小さな国。そのアリアハンから、オルテガという勇敢な男が、魔王バラモスを討伐するために旅立った。しかしネクロゴンドでの魔物との戦いの末、オルテガは火山の火口に落ち、それ以来二度と帰ってはこなかった…。月日が流れ、オルテガの子供(主人公)は16歳の誕生日を迎えた日、母に見送られ、アリアハンの王に謁見する。倒すべき敵は魔王バラモス。主人公は勇者となり、ルイーダの店で出会った仲間とともにアリアハンを旅立つ。 主要人物 主人公と仲間キャラクターは、ルイーダの店にあらかじめ登録されている3人を除き、プレイヤーが自由に命名および性別の選択をすることができる。ただし、勇者の称号である「ロト(ろと)」や一部の主要人物、敵役と同じ名前(オルテガ、バラモス等)は命名できない。 主人公 アリアハンに住む勇者オルテガの子供。16歳の誕生日に父の後を継いで魔王バラモス討伐の旅に出る。 オルテガ (Ortega) 主人公の父親。主人公の誕生直後にバラモス討伐の旅に出たが、戦いのさなか、ネクロゴンドの火山に落ちて死んだと思われていた。しかし、実はその戦いでは死んでおらず、アレフガルドに落ちており、さらにアレフガルドにて大魔王ゾーマに戦いを挑もうとする。 グプタ (Galen, Gupta) バハラタの胡椒屋の孫娘タニアの恋人。さらわれたタニアを救出するために洞窟へと乗り込む。 ヒミコ ジパングを治めていた女王。やまたのおろちに食い殺されたとされているが、リメイク版では神竜の願い事の1つをかなえてもらうことで、とある場所に生きた状態で出現する。名前は卑弥呼から。 サイモン (Simon) かつては勇者であったが、サマンオサ王によって追放され、ほこらの牢獄で力尽きた男。「ガイアの剣」を所持していた。(『IV』の武術大会に同名の敵が登場するが、それとは別人である) オリビア (Olivia) 航海中に嵐によって死んだ恋人エリックを想い、海に飛び込み自殺した女性。しかし死に切れず、岬を通過する船を悲しい歌によって押し戻す。このことから、バハラタの北西にある岬は「オリビアの岬」と呼ばれている。 ラルス1世 アレフガルドを治めるラダトームの王。彼の子孫が第1作に登場したラルス16世となる。 ガライ (Garin) アレフガルドの吟遊詩人。楽器「銀の竪琴」の持ち主である。両親は、ガライが放浪してばかりで家(第1作のガライの町に当たる位置)に帰らないことに困り果てている。 ルビス (Rubiss) 本名ルビス・アピスト・カリクティス。炎の一族。アレフガルドの大地を創った精霊。大魔王ゾーマの呪いによって石像と化している。 ゼニス王 (Zenith) リメイク版にのみ登場し、「竜の女王の城」の遥か上空にある天界の城に住む。『VI』に登場する人物と同一かは定かでないが、FC版時代、制作者側からロト編と天空編は無関係とされていた前提をやや揺るがせた存在である。 敵キャラクター ゾーマ (Zoma) 本作の最終ボス。アレフガルドを闇に閉ざした大魔王。「全てを滅ぼす者」を自称し、人々の苦しみを自分の喜びとする。登場時の台詞やその強さから、圧倒的な悪の威厳と雰囲気を全身から漲らせている。闇の衣を身に纏っており、これを剥ぎ取るにはあるアイテムを使うしかない。闇の衣を剥ぎ取らなくとも倒すことは可能であるが、闇の衣を纏ったままのゾーマは、剥ぎ取られた後とでは比較にならぬほどの強さを誇る。後の作品のボスなどが使うこととなる「いてつく波動」を使用した最初のボスキャラクターでもある。ゾーマ戦のBGM『勇者の挑戦』は名曲と評されている。 「ベホマ」「ベホイミ」などの回復系呪文に弱い。この現象と類似している点が、漫画『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』内に登場する呪文「マホイミ」(回復呪文の「ホイミ」を応用した攻撃呪文)にも見られる。 バラモス (Baramos) ネクロゴンドに居城を構え、上の世界を支配しようとする魔王。プテラノドンのような姿をしている。ゲーム中盤までは、あたかも最終ボスであるかのように示唆されているが、大魔王ゾーマの手下の一人であることが後に明らかになる。後にゾーマの城で、色違いのバラモスブロス、ゾンビと化したバラモスゾンビが登場する。バラモスブロスは能力ではバラモスに劣るが、リメイク版では3回攻撃を行うことがある。バラモスゾンビは物理攻撃しかしてこないが、1撃の威力が凄まじく高い。バラモスエビルは、2回攻撃を行うことがあり、凍える吹雪を吐く強敵である。 カンダタ (Kandar) 何人かの子分(カンダタこぶん)を従えた大盗賊。ロマリア王から金の冠を奪い、その後、バハラタのタニアとグプタをアジトの牢獄に閉じ込める。シャンパーニの塔、バハラタ東の人さらいのアジトでの計2回にわたる勇者たちとの戦いのを経て改心し、後にラダトームで勇者たちと再会。シャンパーニの塔と人さらいのアジトとでは色が異なり、2度目の戦いでは、能力がより強化されている。一部の関連書籍では『II』のデルコンダルの建国者とされる。この名前は芥川龍之介の小説『蜘蛛の糸』に登場する悪人と同じである(同名のキャラクターは『V』にも登場する)。 やまたのおろち (Orochi) ジパングの洞窟に潜む竜の魔物。神話に出てくる「やまたのおろち」にちなんでいるため「やまた」と名が付くが、外見上の首は5つである。ヒミコを殺した後に彼女に成りすまし、ジパングの住民を苦しめている。リメイク版では隠しダンジョンで雑魚モンスターとして出現するほか、あやしいかげとして出現することもある。 ボストロール (Boss Troll) 暴君へと豹変したサマンオサ王の真の姿。本来のサマンオサ王を地下牢に幽閉し、変化の杖で王に成りすました。城に来た者を地下牢に幽閉したり国民を処刑するなど暴虐の限りを尽くす。FC版ではのちにアレフガルドで雑魚モンスターとして登場する。SFC版ではサマンオサ城のみで、それ以降は登場することはない。また、GBC版では、クリア後の隠しダンジョンにて雑魚モンスターとして登場する。 キングヒドラ (King Hydra) ゾーマの手下の一体である魔物で、やまたのおろちの色違い。オルテガと戦い彼の命を奪う。リメイク版では隠しダンジョンで雑魚モンスターとして出現する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年12月29日 05時23分53秒
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