涼宮ハルヒの消失。
ずっと前に忘れたはずだったこの気持ち。後に戻れなくなっていたあの頃から脱して触れることを止め、考えもしなかった。他のことに必死になって、気が付けば頭の中から消えていった彼ら。机の上に立ち並ぶグッズを見ても心の中にあったあの気持ちが再燃することはなかった。売りに、行こうかな・・そんなふうにさえ思っていたけれどBOOK OFFで、手に入れられなかった限定盤DVDを見つけて懐かしさと、財布の潤いかたもよかったからか勢いで買ってしまった。DVDの背面、忘れないでいてくれ。ここに俺がいたことを。そのセリフを見た瞬間、胸が締め付けられるような感じがして急いで1本しかなかったDVDをもってレジに並んだ。再燃したら面倒くさい。またお金がかかるし、支障が出るかもしれない。けど、そんなことはもうどうでもいいくらいに彼らが俺の心の中に現れ出た。うちに帰ると、もう置物にしか見えなかったフィギュアが埃をかぶっているのをみてすごくかわいそうになった。俺の都合で勝手に忘れられて永遠に放置されていたものを見て心底俺は心が痛んだ。理解されないことだと重々承知している。だがしかたがない、俺は再燃する道を選んでしまった。長門有希。俺の中学、高校1年まで恋焦がれた人物。キョンと永遠に二人で幸せでいてほしいと毎日のように願っていた。あの頃親しかった誰もが聴いたことがあるだろう。長門はキョンの嫁。という俺のセリフを。今でもそう思っている。実際にまた映画を見てキョンと長門を永遠に見ていたい気持ちが復活してしまった。小説のほうの涼宮ハルヒの消失も、感動して何度も何度も読み返した本がボロボロになるくらい大好きだった。人間には1冊くらい、そういう本があってもいいと思う。人間には1つくらい、そういうことがあってもいいと思う。何にしろ俺はまた長門に会いに行ってしまった。次にまた忘れる機会が来たらその時は―――送料無料!!【DVD】涼宮ハルヒの消失 限定版/ 【smtb-TD】【saitama】【smtb-k】【w3】【中古】 涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)