|
カテゴリ:会社生活
我々の仕事でも昔からよく「商品のCMを大量投下して主婦層のクチコミを促し、市場の話題を独占しましょう!」みたいな調子のいい提案はあったが、実際のところ世間でクチコミがどんな風に起こっているのかなんて、いちいち主婦の井戸端会議に顔を出すわけにもいかないので、かつては知る由もなかった。それがいまやインターネットのおかげで、まったくもって便利な世の中になったもので、あくまでネットの世界に限れば、どんなヒトが、いつ、どこで、何を話題にしているかが瞬時にわかってしまう時代である。 ワタシ自身も、企画をたてる際に時々やるのが、本格的な市場調査の前の「なんとなくの仮説づくり」のヒントとして、クライアントおよび競合他社の商品や広告が、世間でどう受け止められ、何が話題になっているのか(いないのか)をチェックするために、ブログやミクシィなどのいわゆるCGM(Consumer Generated Media=消費者生成メディア)を中心に、ネット上でのカキコミ(クチコミ)をざっと俯瞰してみるのである。 このとき、ふだんワタシが身近で便利に使っているのが、 『テクノラティ』。 知りたいキーワードを入れて検索するだけで、数多あるブログ上に存在する、キーワードの関連記事をまとめて引っ張ってこれる。実際、全部に目を通すのはアナログ作業なのでとても骨が折れるが、ちょうどアンケート調査のFA(フリーアンサー)の回答をビュンビュン読んでいる感覚で、その商品やブランドについての大雑把な評価の傾向を把握するには十分重宝している。 例えば、最近深夜の通販番組で話題のエクササイズ商品『ビリーズ・ブートキャンプ』の場合、本日時点で8万4千件あまりの記事がヒット。ここには、記事数の推移を時系列でグラフ化できる機能がついていて、これを見ると春先からジワジワ話題が盛り上がってきていたところ、この直近の一週間で爆発的に話題が増えていることがわかる。※グラフ参照 その理由を知るために、ちょうど話題が急増する6/20前後の記事をピックアップして読んでみると、ちょうどその境目が、商品の考案者であり教材の中でも強烈なパフォーマンスを見せるビリー・ブランクス氏(51)本人が宣伝のために来日するタイミングであることがわかる。つまり、本人の来日のタイミングを軸にした各種イベントや広告投下などのプロモーションが爆発的なクチコミ効果を生んでいるというのが、カンタンに見て取れるわけである。また、各ブログ記事の中身を丁寧に読み解いていけば、商品の何が(ビリーのキャラクター/音楽/価格の値頃感/タレントが使用している事実/実際のダイエット効果などなど)話題に結びついているのかも掴む事ができる。 さらにこの機能を進化させたもので、本格的に企業のマーケティングに使うシステムもある。しかしブログの記事といっても、好意的なものからクレーマーのたわごとみたいなものまであるし、また実際は企業が自ら「仕込み」として書かせているものもあったり、単なるニュース記事も引っかかってくるので、このあたりの選別から論調分析までを精緻にやらないと、なかなかデータとしての信憑性が疑わしいので、信頼に足るプロユースのシステムはそれなりに結構費用もかかるのが現状である。 てなわけでビリーの話題、今はめちゃめちゃ盛り上がってますが、逆にテクノラティで見れば衰退の足跡もくっきりわかるので、熱しやすく醒めやすい日本人の中でこの話題がどこまで持続しているか、3ヶ月後に結果を見てみたい。 「ビクトリー!」 あぁ、アメリカやなぁ・・・。 YouTubeへGO! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[会社生活] カテゴリの最新記事
|
|