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カテゴリ:旅行生活
「海へ」の巻 寝台の下の通路を何度も通るチャイ売りの「チャーイ、チャーイ」という声で目が覚める。車内はまだ真っ暗。時計をみると午前5時すぎだ。頭の上からは、列車の天井を叩く雨の音がする。通路に下りてトイレに行く途中、全開になっている乗車扉の横に立ち外の様子を眺めると、今までに見てきたインドの景色とは一変して、荒々しい熱帯雨林の風景が広がっている。ずいぶん南まで来たのを実感。しかし空には、モンスーン特有の重たい雨雲が。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 間もなくビーチに出ると、初めて目にするアラビア海はかなり波が高くて迫力があり、沖に向かって泳げる感じではない。しかしどこまでも続く遠浅の砂浜には椰子の木が茂り、描いていたイメージに結構近い。季節と天気さえ良ければ、なかなか快適なビーチだ。 ![]() ![]() 沢木耕太郎の『深夜特急』ではないが、旅にはちゃんと「旅の終わり」を感じる瞬間がどこかにあって、このアラビア海の大きな波のうねりを眺めながら、そろそろ短くも慌しいこの旅も終焉に近づいているなぁと思うと、いささか感傷的な気分になったりもする。 またスコールが降ってきた。<続> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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