アリスの秘密---------。
2013年最初のレビューは正月スペシャルの「相棒」
昭和30年のクリスマス-----------。
友人だった瑠璃子が、一緒に入った林で突然姿を消してしまった。
朋子はそれを思い出しながら、平成24年のクリスマスに謎の言葉を残し、ロンドンで皆に見守られながら息を引き取るのだった・・・。
「ヒナギクじゃなかった。
茜が危ない・・・あの子を助けて-------」
その言葉が気になった弁護士の石川はすぐに知り合いである右京に電話を寄越したのだ。
友人だった朋子の遺言にも似た言葉が気になり、カイトもいっしょに右京と「茜」の家を訪ねることに。
彼女の家は二百郷という田舎の屋敷。
だが、家につくと、なんだか物々しい雰囲気。
どうやら家に空き巣が入ったようで、番犬まで殺されてしまっており、大変な状況だったのだ。
家の者が出払ったほんの2時間ほどの犯行。
改造したスタンガンで犬を殺し、ほぼすべての部屋を物色している以上、複数犯の可能性がある。
そして、現金8万だけを盗んで行ったという事は、何か他の物を取るカモフラージュだった可能性があると見る右京たち。
だが、一体何を?
茜に朋子の話を聞かせるも、心当たりがないようで・・・。
彼女は早くに亡くなった両親の代わりに、昔から仕えてくれている久造と、加世と一緒に暮らしており、朋子は大叔母にあたるよう。
だが、何かを隠しているっぽい茜の事が気になるカイト。
そこで久造が物騒だからしばらくここに泊まっていって欲しいと頼んだことをきっかけに、ここに留まることになったふたり。
でも、カイトが気になるのは、朋子と右京の関係。
休暇でロンドンに行った右京。
そこですれ違った右京を見て、突然朋子が泣き出して崩れ落ちてしまったのが出会いだったそう。
店に入り、彼女が落ち着くのを見計らって話を聞くと・・・。
朋子は右京を見てある人を思い出したという。
その人は右京にとてもよく似ており、女学生の頃、憧れていた人なのだそう。
だが、その右京に似た人の事を覚えているのは、自分を見て微笑んだ姿だけ。
それがいつどこでの話だったのかははっきりと覚えていないという朋子。
「恐ろしいことがあったから」
それについては教えてはくれなかったようなのだが、彼女の弁護士の石川が、右京の後輩だったことも判明し、ロンドンを訪れる度に3人で食事をしていたりしていたよう。
ではその恐ろしい出来事とは?
右京に似た人という話も気になる所。
そんな2人に話しかけてきたのは、この集落にある郷土館の館長・菅井。
彼曰く既に右京たちの事は皆周知の事なのだそう。
大きな広い空き地が気になったカイト。
ここには美しい庭園があったホテルがあったよう。
上流階級の人がお忍びで利用するようなホテルだったそう。
だが、ずいぶん前に火事で焼けてしまったというのだ。
そのホテルを作ったのが、二百郷洋蔵夫妻。
つまり茜の祖父なのだそう。
だが、茜は、両親が継いだホテルの事はあまりよく覚えていないようで・・・。
そこへやってきたのは、全国の神隠し事件を集めているというライターの遠野という男。
どうやらこの村で、57年前のクリスマスに神隠しがあったというのだ!
それが朋子の友人の瑠璃子。
毎年クリスマス時期にこのホテルに遊びに来ていたという女学生だった2人。
だが、その夜、いなくなった瑠璃子の捜索をするどころではなくなったというのだ。
なんとその日、ホテルが火事にあってしまい、そこで朋子の両親であるホテル創設者の2人が亡くなってしまったというのだ!!
朋子は一気に大切な人を亡くし大変な状況に。
そこで右京は早速石川に連絡を取ると・・・朋子が亡くなる1週間前に、「早蕨ホテルの件で」というメモを渡したという男がやってきたというのだ。
朋子はそれで何かを思い出して、茜の身の危険を察したのではないのか?
だが・・・どうやらこの話、例の空き巣犯たちが盗聴していたよう。
彼らの目的は何なのか?
翌朝、早速村の人に話を聞く右京。
すると、村人たちは二百郷は泥棒の家だと言い出したのだ。
遅れて目を覚ましたカイトには、スタンガンの話で米沢から電話がかかるのだが・・・。
その特殊なスタンガンを持っているのは、『出店』と呼ばれる警察庁の公安が秘密裏に外部に保有していると噂されている実働部隊ではないかという話があるというのだ。
それは警察庁内ではタブーの話。
これが甲斐の関わってる話ってことか。
面倒なことになったといった甲斐。
そりゃ、まさかの右京の登場は計算外だろうなぁ。
すぐに茜を探しに出るカイト。
すると、彼女の日課である蜂の巣箱が何者かに蓋を開けられ大変なことになっていたのだ。
さらには茜が必死な形相で走ってくるのを見かけたカイト。
どうやら誰かに追いかけられていたよう。
危険を察し家に戻った茜たち。
そこで朋子から何か受け取らなかったと問うと、スクラップブックを受け取ったという茜。
だがそれは瑠璃子のものだったのだ。
どうやら朋子のは火事で焼けてしまい、瑠璃子のは証拠物件として持ち出されており無事だったよう。
スクラップブックは、貴族子女たちが、日記代わりに思い出の品などと詩を添えて親しい人だけにわかるようにつづっていたものだというのだ。
早速それを見直す右京。
だが、特にそれらしきものはないよう。
一方、カイトは茜の案内で郷土資料館へ向かうことに。
そこは昔、村役場だったよう。
そこには早蕨ホテルや洋蔵にまつわるものが数多くあり、そこに当時の宿泊者名簿もあったのだ。
失火の原因は不明。
亡くなったのは夫妻含めて3名だったという。
だが、もう一人は宿泊者の男性で、身元不明だというのだ!!
名簿にかかれた名前や住所はデタラメ。
だがその名簿に、先日備忘録が発見された、元子爵の名前があったのだ。
その備忘録を見れば何か分かるかもしれないと、それが治められている山岸昭和文化記念館を訪れることにした右京たち。
すると、何故か茜も一緒に行くと言い出したのだ!
だが、その頃・・・その記念館の職員が殺される事件が発生していたのだ!!
そして、備忘録が紛失・・・。
まるで先回りされたような形。
しかも閲覧記録者の名前には『警察庁』と書かれてあったのだ!!
だが・・・なんと劣化防止策のためのデータならあるとのこと!!
そこに書かれてあったのは・・・。
例の死亡したナカバヤシという偽名を使って宿泊していた男が、法務省の国枝という男性とよく似た人物だという話。
それが本人なら・・・彼こそ国枝文書を記した男。
それは新警察法成立に至るまでに、裏で秘密裏に関わっていたのが、当時法務省の官僚だった国枝だというのだ!!
だが彼は突如姿を消し、その内情を克明に書いていたという国枝文書と共に消えてしまったという。
だが、ここはさすが右京。
どうやら郷土館に掲げてあった二百郷の年票から、彼が同じ歴史研究会の所属をしていたことで、二百郷が国枝の友人だったことまで見破ってしまったのだ!!
国枝文書がまだ存在していると思った誰かが二百郷家を家捜ししたのでは?
だとすると、新警察法設立に関する、様々な陰謀や不法工作が書かれている国枝文書を狙うのは・・・。
そんなものはうじゃうじゃいるはず。
では茜が狙われた理由は?
不安がる茜にカイトは言う。
「大丈夫心配しないで。
警視庁で一番暇で頼りになる2人がいるんだから」
ふふ。
右京ってば嬉しそうだ。
そして・・・食事をして右京と茜だけ店を出たのだが・・・そこで何者かに襲われる二人。
だが、どうやらそれ大石のダミーだったのだ!!
茜は後からカイトと一緒に、悦子の運転する車で逃走。
これは完全に出店が関わっている。
そして、国枝文書を抹消させようと指示しているのが甲斐だと。
なるほどね~(><)
これで動機と目的もはっきりしたと。
だが・・・花の里に移動した右京たちは、忘れ物をした大石が右京の車に戻った際、またもやスタンガンで襲われてしまったのだ!!
どうやら茜のコートを着ていた大石を間違えたよう。
では茜を狙った誰かがまだほかにいるという事なのか。
こうなると右京は何故茜が今になって早蕨ホテルの事を気にかけるようになったのか問うことに。
村人が言っていた泥棒の家の意味は?
どうやら元華族たちが二百郷の家に「お前達は泥棒だ」と怒鳴りつけてきたことがあったようで、それで客の金品を盗んでいたのではないかと思ったからだというのだ。
それを否定する茜。
そして、右京はそれ以上に大きな事件が起こっていたというのだ。
それは・・・旧華族たちがよく利用していた早蕨ホテル。
だが、それ自体がありえないというのだ!!
戦後、GHQにより華族は廃止、財閥も解体され、財産税によりほとんどのお金が没収されてしまったはずなのだ。
なのに、彼らはホテルが消失するまでずっと変わらぬ生活を送っていたという。
何故そんな事が出来たのか?
そして、ホテル消失後の旧華族たちのその後を調べようと右京はその名簿を調べに行ったよう。
だがその時、その職員が同じように調べに来た女の子がいたと教えてくれたというのだ。
それは------茜。
「泥棒」呼ばわりされる意味を父に問うた茜。
その際、ホテルに預けていた貴金属を返して欲しいとやってきた旧華族の者たちが言うには、それを秘密の隠し場所に保管していたというのだ。
では、祖父達は華族たちの財産隠しに協力していたのか?
そんな事はしていないと証明したくて、茜は自分で調べることにしたよう。
そして・・・ホテル消失後、旧華族たちは皆没落したというのだ。
疑惑は深まるばかりで、隠し場所が見つからなければ、何も解決できない。
だからホテルのことは忘れようとしたという茜。
続きは その2 で
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