この子たちを幸せにしてみせる---------!!
視聴率13.9%
夏期のドラマが始まりました!!
初回から坂元裕二さんの脚本らしい台詞回しと、濃い内容で、あっという間の1時間だったなぁ。
主演が満島さんというのもあって、私は「Mother」より「それでも生きてゆく」を思い出させたなぁ。
今回もまたこれでもか!!という位苦労しそうな役。
シングルマザーの苦悩。
愛するわが子のために命をかけて生きる生き様を描く今作。
1話目から既に伏線のちりばめ方が秀逸だったなぁ。
ささやかな幸せを手にしたはずだった。
大好きな夫と、かわいい子供がいるつつましい生活。
だが・・・それは簡単に壊されてしまう。
電車の事故で亡くなってしまった夫の信。
二人の幼い子供を残され、女手ひとつで立派に育ててみせると決意を固める小春。
だが・・・現実は厳しい。
託児所に預けて仕事をいくらしても、その料金だけで支払いが精一杯になってしまうのだ。
突然の病気などで休みになれば、クビを告げられてしまう。
シングルマザーが人並みの幸せを手にするには、二つに一つしかないのだ。
風俗か再婚。
同じシングルマザーの由季の言葉が重い。
夜、子供が起きないように睡眠薬を飲ませるという母親もいるのだとか。
だが、それでも小春は自分の手で育てたいとがんばるのだが、ますます生活は苦しくなるばかり。
家に帰れば息子の陸が大声で泣いており、望海もお姉ちゃんとして面倒を見てくれているけど、寂しいのだ。
夜の仕事は近所の目もある。
貧困にあえぎ、ついに生活保護を受けようとするのだが・・・。
申請したところ、職員の砂川曰く、
20年間音信普通だった母から援助の申し出があったというのだ!!
母は自分を捨て、男に走った-----。
父との結婚前に好きだった植杉との再婚を望み、小春をおいて出て行ってしまった母。
母とはそれきりだったのだ。
そんな人に頼る位ならと、砂川に500円でいいから貸してほしいと言い出す小春。
だがその時、突然めまいを起こし、倒れてしまったのだ。
砂川はすぐに妻が医者をしている病院に連れて行くのだが・・・。
貧血だろうと判断されるも、詳しい結果は後日という事になる。
・・・これがまた大きな伏線になるようで・・・。
つらいねぇ。
そして、20年ぶりに母の元を訪ねる小春。
だがそれは生活保護を受けるために、援助の拒否をお願いするためなのだ。
出迎えてくれたのは、小さな床屋を開店休業中の植杉。
彼は小春の事をちゃんと覚えていた。
子供たちの事も大歓迎で家に上げてくれるのだが・・・。
そこで聞かされたのは、
3年前に信が結婚報告のためにここを訪ねていたという話。
自分が小春と母の仲を取り持つといっていたという信。
その帰りに、
小春が好きだった梨を袋いっぱいに持たせてあげたというのだ!!
小春が梨を好きだったことを覚えていたから母が持たせたというのだが・・・。
その話を聞き、呆然となる小春。
そこへ帰ってきた母。
20年ぶりの再会にも、二人には言葉は少ない。
挨拶もない。
今日は生活保護の扶養を取り下げてほしいという話をしにきただけだという小春。
それをそうめんを食べて行ってと引き止めた母。
どうやら母は信が亡くなった事を知らないようで、一緒にいないという小春の言葉に、別れたと思ったよう。
それで母子家庭で生活保護かと「大変ね」という母。
そこで思わず小春は今までの思いの丈を口にしてしまう。
「別に、母親として当然のことしてるだけで、大変とかいろいろとかいうの別にないです。
母親だから、お母さんだから。
子供、大事だから。
負担とか思ったこととかありません。
子供育てるのって、ホントは難しいことじゃなくてじゃないんだけど、難しいのはそれを1人ですることで。
お風呂もごはんも電車も、みんな2人だったら簡単にできることが、1人だと急に難しくなる…なりますし。
子供連れて街に出て、一番耳にするのが舌打ちと咳払い。
毎日聞いてると、だんだん何か子供連れてるのが悪いことに思えて来る。
子供って邪魔なんだなぁ、子供って迷惑なんだなぁ。
分かんないですけど」
・・・胸に響く台詞だった。
確かにそうかもしれない。
電車で泣いている子を見たらうるさいなと思ってしまう事もある。
お母さん大変なのに。
きれいごとじゃない。
お金がないから。
子供におなかすいたといわせてしまう悔しさ。
夜、子供だけを残して仕事へいかなければならない恐怖と心配。
だから小春は、お金で買える幸せがほしいと訴える。
でも、それを信が聞いていたら怒るだろう。
「父親の仕事は子供に希望を伝えることだと思う。
母親の仕事は、子供に愛を伝えることだと思うって。
だけど私、母親から愛情なんて貰ってなかったから。
男の人は母性っていうけど、そんなの無理。
だって母性…そんなの、ホントに欲しがってるのは女のほうだもん。
お母さんの愛が欲しくて欲しくてたまらないのは、女のほうだもん。
そういう、そういうのを「大変」とか「いろいろ」とか、それ、ちょっと違うんじゃないかなって」
そんな事言われてもと、どう答えていいか分からない母。
だが・・・。
3年前信が死んだことを告げた小春。
そうだったのか。
3年前、転がった梨を拾おうとして、電車に撥ねられた信。
何故梨なんか拾おうとしたのか?
ずっと疑問だった小春。
その答えがここにあった。
母が気を使って持たせてくれた梨が仇になるなんて・・・なんという皮肉。
悲しすぎる。
その時、鳴り響いた「遠き山に日は落ちて」
信と初めて会った時のきっかけになった曲。
それを口ずさんでいたから声をかけられた。
まどいせん。
家族団らん。
まだ子供たちにはその意味は分からないけれど、植杉はそれを教えてあげたよう。
そして・・・どうやら生活保護の件は植杉がやったことだったようで。
母は何も知らなかった。
だが、母は自分が捨てたのではなく、小春が捨てたと思っているよう。
そして、許したくないから小春は笑って帰ったのだと・・・。
帰り道、望海とたわいもない話をして、会話を楽しむ小春。
だが、突然こみ上げてきた寂しさ。
「信さんに会いたいの」
泣き出してしまった母を見て、望海は必死に
「お父さんいるよ」と励ます。
「お父さん!!
ねぇ、お父さん、すぐ来て!!
お父さん!!」
泣きじゃくりながら必死に父を呼ぶ望海。
涙だったねぇ。
分かっていても泣かされた。
母だって弱い人間。
寂しさには勝てないよね。
しかも信が亡くなった原因が母親のせいだったなんて・・・知りたくなかっただろう。
それでも生きていかなければならないのだ。
小春はついに信の遺品であるカメラを売る事にする。
万感の思いでそれを手放す小春。
それで公共料金を支払い、なんとか今月も乗り切ったよう。
その時、コンビニ内で陸が店の商品を掴んで離さなくなってしまったのだ!!
望海はそれをなだめるのだが、とうとう泣き出してしまう陸。
焦る小春に、おじいちゃんが笑顔で告げる。
「いいんだよ。
子供が泣くのは、当たり前だよ」
その言葉に救われた小春。
ちゃんと分かってくれる人もいるのだ。
胸がいっぱいになるドラマだった。
リアルすぎる。
小春の気持ちが痛いほど分かる。
それでも子供たちのためにと頑張る姿が、少し哀れで切ない。
理不尽な事ばかり。
働いても働いても楽にならない生活。
大変だろうねと口で言うのは簡単だけど、それはやはり体験したことがない貧困と、甘えなんだろうなぁ。
自分はぬるま湯にいるなぁと本当思うし。
厳しい現実にこれから小春たちがどう立ち向かって行くのか。
また名子役ちゃんの誕生を予感させるような梨央ちゃんの演技。
母親思いな所がけなげで涙すぎる。
紗千と植杉の娘・栞はどうやら信の死に何か関係があるようで・・・。
子供たちとは接触もあったし、これからどう絡んでくるか、だな。
母と娘の和解。
最終的にはそこになるんだろうな。
これは見るのは力要りそうだけど、期待できるドラマ。
青柳小春:満島ひかり
植杉紗千:田中裕子
青柳信:小栗旬
青柳望海:鈴木梨央
青柳陸:高橋來
砂川藍子:谷村美月
植杉栞:二階堂ふみ
砂川良祐:三浦貴大
蒲田由季:臼田あさ美
澤村友吾:高橋一生
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