炭について。
木酢について書いたので,次は炭について書きましょう。炭の特徴は,何といっても多孔質。スミからスミまで,ずずずずずい~っと。一グラムの炭は,なんと表面積がタタミ200畳以上!炭の穴の大きさは,小さなものから大きなものまで,1ミクロン~100ミクロン。縦にも横にも通じていて,空気をよく通すんだそうです。ガスや水分を吸着する力が大きいんですね。だから,脱臭剤や,浄化剤に利用されるんですね。土に炭を混ぜ込むと,土の中の有害なガスを吸着して無害化する働きがあります。また,アンモニアガスとして空気中に逃げようとする窒素分を捕まえて,窒素分の無駄をなくすという働きもあるようです。さらに,土の中の微生物相を改善する働きも。まず,はじめに炭の中に入ってきてすみつくのは,アグゾバクターなどの窒素固定菌。窒素固定菌が増えて炭の中に窒素がたまってくると,そこに根が伸びるようになり,根と共生するVA菌根菌なども繁殖してきます。VA菌根菌は,根から養分をもらう代わりに,菌糸を伸ばして土の中のリンサンやミネラルを取り込み,根に送っているんだそうな。ギブアンドテイク,物々交換ですな。こうして,植物の根が活性化すれば,生育もよくなり,微生物層が変わることで,土の中の病害虫を防いだりもするようです。スミにおけんやつですな。それで,実は,炭と木酢はとても相性がいいんだそうです。炭のPhは,8~9,アルカリ性が強いんです。一方,木酢はPhが3前後。炭に木酢をしみこませて,Ph5,5くらいの弱酸性にすると,微生物がすみやすくなるそうです。確か,バラに適した土壌も,弱酸性でしたから,安心して使えそうですね。炭焼きのときに,煙突を作らずに,材料を土に全部伏せこむと,時間はかかりますが,煙が炭にしみこんで,木酢入り木炭ができると書いてありました。やってみようかなあ。夢は枯野をかけめぐる。参照文献・「木酢・炭で減農薬 使い方とつくり方」秋のバラ苗,1円オークションに出してみました。