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2005年03月21日
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重い時間が少しずつ流れ、親戚がぞくぞくと集まりはじめた。日も暮れるころになって、やっと母と、そして父が帰ってきた。疲れ果て、壊れそうな母を数人の親戚が支えていた。その瞬間から、私は長男としてしっかりしようと心に決めた。泣かないと決めた。

本来母を支えるべき父は床に移され、白い布を被された。何があったのか知らない自分は、顔を見るのが怖かったが、そっと見てみると、とても静かな顔をしていた。なんの苦しみもない、優しい顔だった。父が自殺したことは、確か、この直後に母から聞かされた。

父は、深夜に逝ったらしい。胸騒ぎしながら床につき、父の夢を見ていた頃が、丁度その時だったようだ。真似をされるのが嫌なので書かないが、比較的苦しみの少ない死に方を選んだようだ。あとで聞いた話だが、途中で止めないように、かなりのアルコールと薬を飲んで、さらに椅子に体を縛り付けていたと聞いた。それは、今でも想像ができない。したくない。想像しようとすると、涙があふれてしまう。

弟は、ずっと母の近くにいたが、父が死んだことを理解できないようだった。ずっと眠っているだけと思っていたようだ。三つではこうした事を理解するには早すぎた。「空に行った」と弟が解釈するのでさえ、もうだいぶ後のことだった。





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最終更新日  2005年03月21日 15時55分05秒
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