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2005年05月15日
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テーマ:身内の自殺(3)
カテゴリ:
妻には結婚する前から父の事は話していました。隠し通せるものではないと思ったからです。そして、妻の両親に挨拶をしに行ったときも、やはり何も隠さず話をしました。

他人に父の事を話したことはほとんどありません。せいぜい1人か2人くらいでしょうか。自殺を口にする友人がいて、その人には父の話をしました。死ぬなんて考えて欲しくないと。

今でもそうですが、父の事を誰かに聞かれた時は「父は太っていたので・・・」と言って口ごもるようにしています。そうすれば、相手は心臓疾患か何かだと思って、それ以上は聞いてきません。いつも、そうして逃げていました。

会社が決まった時、父の事がばれて内定が取り消されるのではないかと不安でした。
そして、結婚においても、
やはりご両親に反対されるのではないかと不安でした。

「お父さんは?」
「はい、父は、借金を苦にしての自殺です。それまでは会社の社長などもしていましたが、いろいろありまして、うまく行かなくなったようです。」

しばらく沈黙がありました。

「君は?」

自分の事を聞かれるとは思っていませんでした。

「あ、はい。私はそういうことを身近に経験したので、自殺ということに冷静に向き合ってきました。ですから、大丈夫だと思います。ただ、気を付けなくてはいけないと思っています。」

その時に言われたかどうかは記憶にありませんが、妻のご両親は、父の性格を私が受け継いでいるとすれば、同じような危険があるのではないかと心配したそうです。子供の相手が、そういう弱さを持っているとすれば、当然、心配だったのだと思います。

その後、何回か訪問して交流を重ねる中で、幸い、結婚は認めて貰いました。

結婚後も、もしかしたら、私のDNAの中に、そういうプログラムがあるのではないかと、どこかで不安に思っているかもしれません。少なくとも妻は、時々、私が落ち込んでいたりすると、そういう心配をしているような気がします。

もう、30年近く立っているのに、こうして私の人生に影響を与えつづけるのは不思議なことです。私にとって、いったいこの経験は何の意味があるのだろうと、時々思うことがあります。

父の生きた日数と同じ日数まで、あと57日
その日、私は何を思うのだろう。





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最終更新日  2005年05月15日 00時23分08秒
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