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カテゴリ:仕事
フライト中、いつも頭を悩まされるのが、食事のチョイス。
大抵、和食、洋食の2パターンの用意があるけど、 数に限りがあるから、なかなか全員のご希望通りという訳にはいかない。 今日はビジネスクラス担当で、顧客の方からご希望を伺う。 和食ばかりが出る。最後の方で、四名の方に洋食のチョイスしか無くなってしまった。 申し訳ないが、エコノミークラスからのアップグレードの方に、お断わ りをする事に。 「えー、和食食べたかったなぁ」と言いつつ、何とか笑って御了 承頂いた。 最後の一人、欧米人の方に、きっと洋食だろう、と高を括っていたら 、和食のご希望。 「申し訳ありません、今日は洋食しか残りが無いのですが、そ れでも宜しいですか?」と伺うと、 「宜しいですか?ってそれしかないんでしょう? だったらそんな聞き方をすべきじゃない。和食が食べたかったけど、外人だから洋食だろうなんて安易な発想だね。」 と冷めた目でおっしゃった。アンナは心の内をずばり言い当てられ、恥ずかしく思うのと同時に、申し訳なさでいっぱいになった。 きっと和食を楽しみにしていたんだ。アンナも旅行に行ったら、ご当地物を食べずにはいられない。 この方も、日本にビジネスで行かれて、忙しくて和食を楽しむ余裕すらなく、機内食の和食を楽しみにされていたんだ、 と本当かどうか分からない勝手な推測をしてみる。 何とかしたい。エコノミーのミールを確認すると、チキンしか残っていない。 キャプテンのミール(箱入り弁当)を見てみると… 和食だーーー♪ 早速、例の外国人のお客さまに、 「コックピットクルーの食事が和食なので、アレンジしてお持ちして良いですか?」と伺い、 和食のトレーに移し替えてみた。 ビジネスクラスの和食から比べたら見劣りするものの、弁当とは 思えない変身ぶり。 中身が弁当でも、器がちゃんとしてると美味しそう! 中身の俵ご飯と野菜の煮物を電子レンジでチンして、お浸しを小鉢に移す。 かまぼこや、卵焼き、ポテトサラダなんて、ビジネスクラスらしからぬ物でさえ、きれいにアレンジしたら、見れなくもない。 恐る恐る、その食事をお出しすると、 「すばらしい! あなたは何と良いサービスをするんだ!」 と喜んでくださった(;^_^A 箱のままなら、食欲すら沸かないお弁当でも、器次第で、見事に変わる。 これって、人間にも当てはまるよね。いくら中身が素敵でも、 服装は無頓着、髪もボサボサ、化粧もしない、じゃモテるはずがないよね。 逆に、美味しそうに見えたけど、食べてみてがっくり、なんていうのも 悲しい。 やっぱり、外見、内面がワンセットなんだよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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