中学校から特殊級に在籍することを決めた。
本人の能力がその方が伸びるということは確信があって、だからそちらの道に行くことを迷ってはいない。でも、不安は続く。
ボーダーの息子。このまま普通級に行くことは問題ないし、おそらく普通高校、大学も形ばかりであるなら、なんとかなるように思う。特殊級から普通高校への道は100%不可能ではないが、普通級に在籍するよりハードルははるかに高くなる。
私は世間の偏見を甘く見ていないだろうか。本人の能力が高くなることが一番、などという正論を踏み潰す偏見というのは過去にはいくらでもあったし、現在でもあるだろう。形ばかりでも“普通の子”でいたほうが将来、この子が受ける困難は少ないのではないか。
最近一番情けなかったことは勉強を教えてできないことが多いとほっとしてしまったことだ。やはり普通級は無理なんだ、これでいいんだと自分に言ってしまったことがあまりに不甲斐なく、辛い。
この子は自閉症でしたが、きちんと療育したお陰で治りました、という“うそ”も今ならまだ大勢の人に通じるかもしれないが、発達障害支援法と共に認識が広まれば、障害は決して治らない、一生涯を通じて人間関係は不得手、十代は特に二次障害で悩まされて問題を起こすリスクがあるというネガティブな所ももまた広範に知られるだろう。ポジティブな認知がそれ以上に広まってくれるだろうか。
この不安は続く。りおの自立の目処が付くその日まで、、、、
付き合い方を覚えるしかない。
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