最近、発表された最も酷い偽装マンションの強度は0.15だとか。
それ以前でも規定値の30%とか40%という数字を聞いたときには本当にびっくりした。だって、手を抜く、質を落とすというのはせいぜい、2割、3割の範囲のことで、ここまで粗悪な品物を売るのは明日行ったら店をたたんでいるというような者以外ありえないだろう。
品質3割などという偽装がまかり通ると思っていたのだろうかと思ったが、詳細が明らかになると、一人一人(組織?)が1、2割ずつの手抜きをしていたということらしい。ヒューザの幹部社員も自社のマンションに住んでいたというから、まさかそこまで危ないものになっているとは思っていなかったのだろう。
人間の集団というのは意識を肥大化させる。いい意味でも悪い意味でもとてつもない勢いで動いていくものだ。
2割安くホテルを作れますよというコンサルタント会社がいて、その意識は設計会社に移り、下請けが染まっていく。一つの組織が2割品質を落としてそれが、5階層あれば0.33になる
8×0.8×0.8×0.8×0.8=0.33
ねえ、りお。
君はこの計算式を解くことはできるけれど、この式にこういう意味があることは分からないよね。それをなんとか、教えてあげたいの。君には無理なのかもしれないけれど、まだ、あきらめたくはないの。
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