「君を生んだとき私は何歳だったでしょう?」
これを聞いたときにつっかえながらも引き算を持ち出してくれたのはうれしかった。
発達障害のりおは概念の取得がむずかしい。計算は同年齢の子にそれほど遅れることはなかったけれど、計算の概念を理解するのが容易ではない。
文章題でまず登場するのはりんごをいくつ持っています。3つもらうと全部でいくつですか、というようなものだけれど、これさえもちゃんと理解したのは5、6年生になってからだ。しかも、低学年の文章題は同じパターンの問題が並ぶために、出てくる数字を足せばいい、ということには気づいてしまい、私もきちんと理解していないということを見過ごしてしまっていた。
個数の足す、引くが分かり、やっと距離、年齢に応用できるようになったんだなぁと思う
「5年前、君はいくつでしょう?」というのが1年前は答えられなかったんだもの。何年前というのがどういう意味かから説明しなければならなかったし、それが分かっても、そこから引き算を使うということに進むのはまた、時間がかかった。
今、挑戦しているのが掛け算、割り算で同じ数の塊がいくつかあって、というのがまだきちんとイメージ化されていない。もう少し時間がかかりそうだ。
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