青い空の下で

[療育、できないことを少しずつできるように] カテゴリの記事

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• 初めて、自分から読みたいといった

  発達障害の中学2年生の息子りおは本が読めない。漢字の読み書きはあまり問題もなく、図鑑等であれば、子供向きのものでなくても解説文をかなり読みこなす。それ以外も新幹線99の謎などのように好きなものの説明がしかも短い章で話が独立しているようなものは好んで読むのだが、物語系は全くだめなのだ。何とか読書に興味を持たせたいとあれこれ用意した本は手に取られることもないまま子供部屋の本棚の一角占めていた。それが昨夜、海底二万マイルとシートン動物記を持ち出して読んでみたいという。えっ、本当に読むの。ソファで並んで見ていたら、やはり挿絵や目次からおもしろそうな所を拾って読もうとする。大だことの格闘だってねぇ、最初だけでも読もうよ。登場人物が分からないじゃない。といって、一章だけは一緒に読んだが、その後は好きに読んでいる。今日も学校から帰ってから手に取って楽しそうに読みふけっている姿を見ると、こういう読み方でいいような気がしてきた。あっちこっち、とばしながら読んでいるのだが、それでも話の大きな流れはおさえているようだし、何より楽しんでいるのだし。そう、思ったのはドナ・ウィリアムズの本（自閉症だったわたしへ ）を読んだせいもある。本の中で彼女はあるときから目に付く言葉や名前だけひろって飛ばし読みをしていくことにより、何とか全体像をとらえることができ、本を読むことができるようになったと語っているのだ。一行ずつ追っていくと言葉は全部分かっているし、その文自体は何を語っているのかわかるのだが、どうしても話が飲み込めないと。そうか、この子達は読み方も自分独自のものがあるのかもしれない。それでも、いいや。いろんな本を読んでみようよ。そして、いつか心理描写なども読んでみて欲しいな。残念ながらりおが小学4年生レベルとは言えない例がこの本を読んでいるときにも一つ見つかる。”助手はよく気の付く若者で私とは丁度１０才ちがいだ。”この文章の前には主人公の教授が４０才であることが書かれている。じゃ、この助手君は何才かな？５０才？・・・・

  2006/09/26

• 小学4年生の学力とは

  発達障害関係の本の中で複数の先生が社会で働くためには小学校４年生レベルの学力が欲しい、述べられておられる。では小学校４年レベルの学力とはどういうことか、改めて課題表を見て考えた。単位関係は日常生活にとても重要だ。面積はとばしても、長さ、重さ、時間の単位は頻繁に使う。数としては億、兆は漠然と大きな数という理解位でもなんとかなりそうだけれど、万は日常の金額として存在するので、分かっておいて欲しい。少数も１．５リットルとか３．５ｋｍとかいう表示は身近なものだ。そして、一番、重要なのはこういう個々の課題をできるだけ日常生活に係わってくる文章で応用できるということだ。学校で繰り返し出てくる型にはまった文章題ではなく、これができれば4年生かな、と思う文章題を作ってみた。文章題は国語力の課題でもあるし。基礎編と発展編に分けてみたけれど、大きなポイントは発展編は式を２つ（１つで書くこともできるが）必要なことで、こうなって、ああなるという2段階の思考が働かないといけないところだ。4年生ならできて当然なのだけれど、こうして文章題を比べてみるとぐんと難しくなっているな、と思う。りおは基本編はできたが、発展編になるととたんにつまづく。こうなって、ああなるが文章的にもおさえるのがむずかしく、多分頭の中で筋道を立てるのも弱いのだろう。この文章題を増やしていって、週末毎位にやらせたいけど、なかなか時間がとれないんだなぁ。

  2006/09/22

• 算数のつまずき－　edu　10月号

  “小学校の算数ぜんぶわかります“という見出しに引かれて買ってみた。小学校で学ぶ算数の課題とつまずきがまとめてある内容がわかりやすいので、これを概念の項目を加えて、まとめてみた。フリーページ”小学校の算数の課題一覧”これを基に中学２年生の息子の算数力をチェックしてみると項目としては多くの領域をマスターしているのに、肝心の概念が割り算でつまずいている。かけ算もまだこころもとない。フリーページ”中学2年生のりおの算数”でも、りおは小学６年生の頃、足し算引き算ができなかったのだ。計算はかけ算、割り算も問題なかったけれど、小学校の２年生の文章題のドリルができなかった。つまり、概念がとても弱いのだ。発達障害児のつまずきを克服するために、最近は色々な方法が提案されている。筆算が弱い子は文字の認識が弱かったりするので、マス目のノートが有効だったりして、あっという間に今までできなかった計算ができるようになったりも擦るけれど、うちの子のように概念が弱い子はおはじきや模型を使った丹念な繰り返しが必要で、進み方はゆっくりだ。気長にやるしかない。

  2006/09/18

• 初めて、友達に電話

  春休みに入り、それでも部活やら何やらで登校の機会が多いが、今日は何時に行けばいいの？持ち物は？とうるさい。登校してからやることを考えれば想像はつくだろうという理屈が通らない子だということは分かっているから、それじゃ、友達に電話して聞いてみたら？と言ってみる。でも、本当にかけるというとは思わなかった。中１、もうすぐ2年生になるというこの年まで、家族以外に、つまり私の携帯等にかける以外、人に電話なんてかけたことはないのだから。土壇場でやっぱりできないというかとも思っていたけれど、電話機を手にして、しばらくためらってから、教えられたとおり、名前を言って、○○君、いますか？とうまく友達を呼び出し、必要なことを聞いていた。その後、いきなり切りそうになったので、ありがとうは？と慌てて停めたけれどそれでも、進歩だわ。本当に、この年にしてのささやかな進歩だけれど、人並みのことをやらせるときに何度も練習し、お膳立てを整えてとやってきたことを思えば、一人で経験を増やして行けるのかと期待も生まれる。

  2006/03/19

• 単語が離して書けるようになった

  最近もう一つできるようになったことが、単語、あるいは漢字でもそうなのだけれど、離して書けるようになったことだ。何度言ってもapple apple apple と単語を離して書くことができなくて、appleallpealle 文を作っても　Iamhappy.となってしまっていたのが、やっと離して書けるようになった。まだ、一文字分あけてバランスよく離すというところまでは行っていないのだけれど、それ以外にもノートのぎりぎり端から書いてしまうとか、見やすく書くということができない。こちらはノートがもったいない！という本人なりの理由があるらしい。「何度言ったらわかるの！」と声を大きくしたことも随分あって、本当に側について、ほらそこで１ｃｍあけて！って怒鳴っても、鉛筆の先が前の文字のすぐ後にとまっていたりした。特殊級のママ友に聞いたら結構そういうお子さんは多いのだそうだ。案外息子の頭の中では単語がはっきりわかっていて、わざわざ離して書く意味がないのかな、などと想像してみる。

  2006/01/09

• 引き算の概念がやっと広がって

  「君を生んだとき私は何歳だったでしょう？」これを聞いたときにつっかえながらも引き算を持ち出してくれたのはうれしかった。発達障害のりおは概念の取得がむずかしい。計算は同年齢の子にそれほど遅れることはなかったけれど、計算の概念を理解するのが容易ではない。文章題でまず登場するのはりんごをいくつ持っています。３つもらうと全部でいくつですか、というようなものだけれど、これさえもちゃんと理解したのは５、6年生になってからだ。しかも、低学年の文章題は同じパターンの問題が並ぶために、出てくる数字を足せばいい、ということには気づいてしまい、私もきちんと理解していないということを見過ごしてしまっていた。個数の足す、引くが分かり、やっと距離、年齢に応用できるようになったんだなぁと思う「5年前、君はいくつでしょう？」というのが1年前は答えられなかったんだもの。何年前というのがどういう意味かから説明しなければならなかったし、それが分かっても、そこから引き算を使うということに進むのはまた、時間がかかった。今、挑戦しているのが掛け算、割り算で同じ数の塊がいくつかあって、というのがまだきちんとイメージ化されていない。もう少し時間がかかりそうだ。

  2006/01/06

• ぱっとわからない！？

  期末テスト只中のこと、息子の勉強を見ていて久しぶりにいらだった態度で接してしまった。息子のペースもそれなりに分かってきて最近はまあまあちゃんと教えられるようになったと思っていたところだったのに。息子のりおは中学1年だが特殊級のことなので、やっているのは５，６年生レベルの内容だ。ここが課題だと最初から意識しているところは問題も細かく用意するし、辛抱強く相手ができるのだけれど、こんなのが！っていうところに出くわすとつい乱れてしまう。今回は分数と少数が中心で、分数を少数に直したり、その逆にしたりという問題が多い。それは計算方法として分かっているので、計算ミスは別とすればたいして問題はない。分数と少数を比較して、どちらが大きいかという問題も、分数を少数に直して比較できる。次にいくつかの分数が並んで、小さい順に並べなさいという問題がある。１／２と１／３がどっちが小さいくらいは迷わず選べるのだけれど、３／７と１／２となると分からない。両方とも小数点に直すという手順にしてしまえば問題ないのだけれど、こんなのってぱっとわからない？このぱっとわからない？っていう所にぶつかるとこっちが混乱してしまうのだ。自分でもどうやっているのか分からないのだもの。だから、そういう時は切り上げなければならないのだけれど、明日が試験だしと思うとついあせってしまって、こんなこといわれたって余計混乱するだろうというような説明になってしまった。７の半分は３．５でしょ。だから１／２は３．５／７と同じだからといいかけて、分子に小数点なんか持ってきたら余計混乱するだろうと思い、直線を引いて、３／７ってどこか印を付けてってやってみたり。でも、そもそも直線を大まかに7等分するということができないのだ、この子は。手先の不器用さもあるのだろうけれど、分数の概念が分かっていない。ああ、もう一度気持ちを切り替えなくちゃ。

  2005/12/07

• 叱られ方を学ばないとね

  中一の息子が先日ほめられて突き飛ばされたと混乱したという話を書いたけれど、叱られ方は課題の一つだ。最近、ある先生によく怒鳴られるという。「ぼくはちゃんと返事をしているのに（言っていないと）怒った」と恨みがましい目をする。学校に用事のあったついでに担任の先生に、どうなんでしょうか、と伺ってみると、あの先生は片っ端から怒鳴りますから、という、要は体育会系の先生なのだ。誰かに怒られる、うまく行かないというときに、この人は他の人とどう接するのかと観るようになったのはいくつくらいからだろう。誰にでも怒鳴るというならそれは自分が悪いんじゃない、怒鳴っているのは本当は怒っているんじゃなく頑張らせようとしている、そんなことを思うようになったのはいくつくらいなのか。「怒鳴って気合を入れる（この言葉は分かっているかな？）先生もいるの。他の子が怒られていないかどうかみてごらん」段々、覚えていってね。

  2005/11/09

• 仮名交じりの連絡帳

  毎日持って変える連絡帳、中１とは思えない仮名交じり息子は読み書きに関しては年相応までは行かないけれど、“準備”や“調理”位は書けるのに“じゅんび”に“ちょう理”になっている。たずねると「めんどうだもん！」漢字を書くのは確かに面倒なのかもしれない。それを補うのは年相応や自分への期待を意識することで、この子にはそれが薄い。となれば、外からその意識を補完してやらねばなるまい。漢字は漢字で練習すればいいのだけれど、“中学生として期待されるようにふるまうこと”は意識させる必要がある。しかしなぁ、この子相手にはこまごまとしたやらねばならないことが実に多いの。連絡帳を見て、これは中学生なら書けるよね、と声をかけるのはたいしたことじゃないけれど、その手のことは山のようにあって、もう、全部忘れたい！って思う。忙しい日が続いたりするとそういうことが全然できなくて、また習慣に戻すのにひどく時間がかかるし、、、　あー、疲れる！！仮名交じりといえば、学校教育に関して最近読んで驚いたこと。学校では常用漢字が厳格に守られている。例えば作文など“朱い”などと書くと、生徒が文学的意図から書いた場合でも直される。それが学年毎に習っていない漢字は使ってはいけないということも加わるそうで、知っていても習っていない漢字は使っちゃいけません、と指導される。でも、それが名前にまでというのは信じがたいわ。鈴木太郎君は、入学したときは“すずきたろう”と書き、木の字を習うと“すず木たろう”となり、“すず木太ろう”、“鈴木太ろう”、“鈴木太朗”と変えていかなければならないって、それは何かの冗談ですか！大体、熟語の片方だけが漢字というのは見て、すごく不自然で嫌いです。“じゅく語”とか“指どう”とか書かれるとどう読めばいいのか、一瞬突っかえてしまう。習っていなくても振り仮名付でどんどん使えば学習効率だってどんなに高まるか知れないのに。こんな指導要綱を厳格に守る先生が少ないことを祈りたいけれど、何かこういうところに社会としての幼さを感じてしまう。

  2005/10/08

• 提出できない息子

  夏休み明け、色々な提出物があったのだけれど１週間たってもかばんの中に結構残っている。結局、連絡帳に書いて担任の先生に声をかけてもらった。期日に遅れて出しそびれるのは分かるけれど、多分みんなぞろぞろ出すだろうにどうして一緒に出せないのかしら。その時に気を散らしていたのだろうか、何か別の理由があるのだろうか、分からない。まして、一度出しそびれるともう絶対に出せない。「もう出せない！叱られる！」と叫ぶ。これも練習だから、担任にお願いするより出きるだけ自分でやらせるようにしているのだけれど、遅れて出すと先生によっては、「だめじゃないか」の一言ぐらいあって、それでまたいじける。といっても、特殊級の生徒だから先生も本気で叱っているということではないのだけれど、中には普通に話していてもこわい先生っているのはどこも同じだ。これもソーシャル・スキルの一部だろうと思う。中学校になって特殊級に行ったお陰で学校との連絡もよく、様子もよく分かるようになって、この子の社会性って大きな課題だとつくづく思う。単に勉強の問題なら普通級でこの子よりできない子もいるだろう。でも、困ったときにどうするか、失敗したときにどうするか、叱られたときにどうするか、どう受け止めるか、そういうことがほんとに問題だらけで、普通級に行けばよくておいてきぼり、悪ければいじめになるのは間違いないだろう。今の環境で少しずつ学んで言って欲しい。

  2005/09/16

• 夏休みが終わってしまった

  夏休みが終わってしまった・・・・・・大きな休み前って、夏休みにしっかり勉強して、ぐんと伸びる夢をいつも見ている。いつも時間がなくてできないことをあれもこれもやりたい、夏休みは子供が“大きく成長するとき”なんていう言葉も挨拶代わりのようにあちこちで聞くから、分かっていても期待が大きくなる過ぎるのを止められなくて、夏の終わりは、ああ、今年も終わってしまった、って思うんだ。りおは充分成長を見せているのに。思えば夏の終わりって、一番時間が過ぎたと思うときかもしれない。本来年の区切りである年末は大掃除、年賀状書き、クリスマスとやることが多すぎて、あせりや後悔は百八つの鐘と共に飛び去り、お正月のめでたさの後に気づけば新しい年の日常が始まっているものね。とりあえず、二学期に向けての教訓大きな休みも大事だけれど、日常はもっと大事。休みにやるのではなく、毎日の中でできるようにしよう。

  2005/09/01

• 中学生になって本が読めない息子

  昨日、ふり仮名について書いたけれど、我が家の軽度発達障害児りおは文字は漢字を含めてそこそこ読める。ある種の識字障害のようにかたまりでなければ読めないわけでも、文が読めないわけでもないのに、本が読めない。要は字を追って物語を頭の中に構築することができない。逆に映画などでストーリーが頭に入っている本は読める。といってもお気に入りの場面だけ拾い読みするのだけれど、今はハリーポッターがお気に入りで暇があればソファーに転がって読んでいる。この姿見て、この子がまだ一冊も本を読み通したことがないと言っても信じてくれる人はいないだろうな。ゴジラ松井のファンだから彼の伝記を買ってやったのに、こっちは見向きもしない。ああ、今年の夏も最初の一冊という目標は達成されないで終わりそう、、、、

  2005/08/17

• 字は読めればいいんだ

  前述の暑中見舞いの字を見て思ったのだけれど、字が随分まともになってきたような気がする。発達障害の子供の例にもれず、りおも書字が大の苦手。低学年の頃は読みにくい字を書いていたし、高学年になって大分ましにはなったものの、その頃になると問題の解答欄なども小さくなり、書き込むのが大変だった。今回、書きあがったはがきを見てみると字の不ぞろいもある程度の範囲に収まっていて、それ程ひどくは見えない。それに書くのがあまり苦労ではなくなったようで、全部で５通書くのもあまり時間がかからなかった。発達障害の塾の先生に最初に学力チェックをしてもらった時も、字に問題がないのはいいですね、といわれ、えっ、この字でですか？と驚いた。先生がおっしゃるには年相応とはいかないし、もちろん上手とはいえないけれど読むのに苦労はしない、それが一番なんです。“あ”だか“ま”だか“お”だか分からない字になってしまうことも多いです、といわれて、そうか、字はうまい下手より、まず読めるかどうかが大きな分かれ目だったんだと気づく。勉強のことを相談できる相手ができてよかった。一人でいたらこういうことに気づかなかたかもしれない。

  2005/08/05

• りおがはねた！

  週末の夕方、食事に行こうと歩道を歩いていたときのこと、垂れ下がった街路樹の枝にりおが駆け寄って、飛びついた。子供なら誰でもやる何気ない動きなのにこの子は今までやったことがなかった。「こういうことやった？今まで」「いや、見たことない」身体的機能はほとんど問題はない子だ。若干、バランス感覚が悪かったり、手先が不器用だったりということはテストしてみればわかるけれど、普段の動きは普通の子供と同じ程度に見えたし、自転車にも１年生の頃すっと乗れたのだから。もっと積極的に動いてくれたらとずっと思っていた。りおの通う学校は全体的に体育系で、特に特殊級の子は運動不足になりがちとの考えから毎日１ｋｍ走らされている。お蔭で夏を迎える前から真っ黒になり、食の細い子だったのがしっかり食べるようにもなった。そうか、こういう効果も出ていたんだ。先週プールに行ったときにも随分積極的に泳ぎ回っていたっけ。身体を動かす楽しみを感じ始めているんだ。

  2005/07/31

• ぽいすては罰金１０００ドル

  昨日の日記で、アメリカでは身障者スペースに違法駐車すると罰金が通常の７倍もすると書いたけれど、罰金で規制していることってこちらでは多い。例えば、高速道路のぽいすては罰金１０００ドルなのだ。日本でやっても効果てきめんだろう。道路交通法改正によって、酒酔い運転等悪質な行為への罰則規定が大幅に厳しくなり、これによって、違反件数が大きく減ったとか。本当は細かい行為に対する罰則規定が多いことはいい社会とはいえないのだけれど、残念ながらこの種のことで改善することが期待できるなら、やればいい。

  2005/01/17

• 算数の問題を解くとき

  算数の問題を解く時にやり方を口でいわせることをやってみている。例えば比を簡単にするときには、－　両方に同じ数をかける－　両方を同じ数で割る－　分母の異なる分数は通分して、分子を比べると書いた紙を横に置き、どの方法を用いるか言わせるのだ。比を簡単にする問題は結構、パッパッと正しい答えを書くのだけれど、どうやってやったの？と聞いても答えられない。「割る」とか「７で」とかは言うのだが、「両方を７で割る」というような答えは出てこないのだ。言語能力の問題があるのだろうけれど、算数に不可欠の論理的思考に言語は欠かせないはず。言葉で繰り返すことによって思考は明確になるはず。７で割る、と７を割るというのは言葉の間違いではあるのだけれど、そういっていると本当に計算の順序を間違えてしまう。計算問題も２つの数の加減乗除なら、分数でも少数でも問題ないのだが、いくつもの数が重なるとあやしくなる。カッコが先、カケワルがタスヒクよりも先、と書いたものを見せつつ、まず、どこの計算をやるのか、何故やるのか、これがスムーズにはできない。「24.5から9.8を引きます。ここがカッコだから、一番先に計算します」という定型的な答え方がなかなか難しいのだ。

  2005/01/14

• 大きな声を出さないためにはどうしたらいいか

  りおの勉強を見ているとどうしても、大きな声を出したり、強い口調になってしまう。よくないと思ってはいるのだけれどこれを止めるのはむずかしいのだ。例えば先日算数の文章題を教えていたときのこと、色紙が２８枚あってという問題を説明するときに“しきし”と読んだら、「“しきし”じゃなくて“いろがみ”でしょ」という。「どっちでも、いいんじゃないの。それでこの時の式はね。」と説明するのをさえぎって「でも、“いろがみ”だよ。学校でそう習ったもの」とこだわる。「じゃ、それでもいいんだけれど、、、」とゆずっても、「ちゃんと覚えているよ！」「それはどうでもいいから、式の立て方はね。」「ちょっと、ちゃんということ聞いてよ！」「いいから、こっちのいうことききなさい！！！」と怒鳴る、そこまで行かないまでもかなり強い口調になる。そして、りおは「ぼくはちゃんといっているのに、」と不満顔いい対応ではないことは分かっている。普段、人の話を最後まで聞きましょうと言っているのに私がりおの言うことをさえぎることはよくないし、りおが負けじと声を張り上げるのは私がこういう言い方をしてしまう悪い影響だろう。といって、りおのいうことを最後まで聞いて同意しても状況は変わらない。結局なんだかんだといって横道にそれるのだ。この子は一応視覚優位だからと思って、こういう状況を文章に書き出し、いいと思う対応を選ばせた。１．“いろがみ”が正しい読み方だからちゃんというのが正しい２．これは算数の時間だから式の解き方を聞くほうを優先する。そうすると２を選ぶので、ほっと一息ついたら、「ねっ、おばあちゃんも“いろがみ”言っていたよ」ああっ、そうかい！

  2004/12/21

• 音読は口を大きく動かす

  発達障害の息子はどうも話し方が明瞭ではない。舌足らずというだろうか何かもごもごした感じになってしまうのだ。音読の時にもっと、はっきりと、と言ってもダメ、そうよね。はっきりとって、どういうことかわからないものね。最初に読んでほら、こういう風にって言うと多少はいいかなっいう感じ。それでも、充分ではなくて、大声で怒鳴るようになってしまう。大声は出さなくていいから、きちんと読んで、とこちらもまた、つい息子には通じないような言い方をしてしまうのだけれど、あれこれいっているうちに一番効果があるのは口を大きく動かすという言い方だった。まず、自分で口を不必要な位、大きく動かし、息子に見せる。特にイの発音の時には口を横に引っ張ってみせる。そうして読んでごらんというとかなりはっきりとした読み方になった。加えてこうすると自然と声も大きく出る。それでも音読はどうも嫌がる。「もう、やったよ」「もう、いいよ」とかなんとか止めようとするのだ。でも、やるの！！

  2004/12/12

• 手先の練習

  毎日とは行かないのだけれど、指先の訓練をしている。専門用語で言えば微細運動の訓練ということだ。発達障害の子供の多くは手先の不器用さを持っていて、これは手先の動きと言うのは最も細かい神経制御が必要な高度な動きであるために障害の影響が現れやすいのだそうだ。神経医学の用語でこの手先の不器用さをソフトサインと呼ぶということを本でも読んだ。最初に受けた診察の時に両手の指を手のひらは離して、指先だけを親指から順番に付けていく、その後、順番に離していくという動作を指示された。先生がお手本を示して、その通りやって御覧なさいというのだ。りおは全くできなかった。まず、手のひらだけ離して、指先だけつけるというのが難しいらしく、それをなんとか格好をつけても、その後１本ずつ指をつけたり離したりというコントロールが効かない。りおの指を見ると利き手は指がまっすぐに太く伸びているのだけれど、一方の手は第一関節がわずかだけれど曲がっていたり、充分成長していないような印象を受ける。利き手との差は多かれ少なかれあるのだけれど。文字を書くのが苦手と言う子供の練習教室で、まず全身運動で身体をほぐし、手先の運動をしてから字を書き始めるというのも読み、勉強のはじめに軽く手の運動を始めたのだ。時間は３分からせいぜい５分くらい。運動の内容は適当に決めたのだけれど、まず手のひらを机につけ、出来るだけ指を開く、閉じる、開くを繰り返すとか、指遊び（ハトや狐を作るとか色々ありますね）、あと、診断の時にやらされたこともやるようにしていた。やり始めて３ヶ月ほど経つけれど、大分動きがよくなり、出来なかった課題もできるようになってきた。全体の手の機能も少しは上がってきたように思うので、続けてみたい。今の課題は手影絵のキツネ（犬かな）。手を合わせて、小指だけを口に見立ててパクパクする、同時に親指を耳に見立てて前後に動かす。まず、小指だけが離れなくて、他の指との間にも隙間が出来てしまう。それに小指と親指と別の動作をするのがむずかしいのだ。でも、練習して少しでも成果がでるのはうれしい。

  2004/12/06

• ドリルをコピーして反復練習

  家庭学習の時間が増えたので、学習内容を見直さなければね。算数は相変わらず文章題が課題なのだけれど、それはまた別途考えることにして、覚えることが多い理社、それから読解以外の国語（漢字と言葉のきまり等）については進め方を整理しよう。使用している教材は社会　　陰山英男の徹底反復社会プリント理科 これでわかる理科　小学６年漢字 陰山英男の徹底反復漢字プリント国語 くもんの小学ドリル　６年生のことばと文章社会は人名、地名など要点の漢字をまとめたページがあるので、まずそれを書かせる。そして陰山方式で音読するようになっているので、まず３回音読させ、ポイントになっている言葉を説明させたり、隠して質問したりする。できるだけ自分で頭に入れる方法を意識して欲しいので、覚えた？見ないで言えないとダメよ、確認した？などチェックを入れる。その後、コピーしたプリントを渡す。ノートに書いてもいいのだけれど、左半分を隠さないと答えが分かってしまったり、他のことに気が散ってしまうので、コピーがいいようなのだ。書かせるときには必ず、時間を区切って、見直しの習慣を付けるよう意識する。社会等は字が汚いところは時間があれば書き直すようして欲しいところだ。漢字はこの反復シリーズは中学年までの漢字の見直しにはいいのだけれど、６年生の漢字を覚えるのにはちょっと詰め込みすぎという感じなので、適当なドリルを捜したいな。できれば漢字を適度に使って、熟語の意味が分かるような短い文をになっているようなものがいいのだけれど。どの科目でも１回では当然だめなので、コピーするときに必ず２枚取り、翌日に同じものをさせることにしていたが、これを３枚（もしかしたら４枚がいいか）にして、３日後、１週間後にやらせることにしてみようと思う。それ位やらないと定着しないだろう。当然、同じプリントだと答えだけ覚えてしまうので、その後はまた、違う問題で練習しなければならないわ。うーん、先生役もきついわ。 先日、日記に書いたパジャマのボタンをはずさないで脱ぐと言うことについて、コメントを頂いて、以外に大勢の方がはずさない！ということが分かって、意外と普通を思うことって、普通ではないと面白かった。数から言うとたまにを含めてほぼ、半数の方がボタンをはずさないで脱ぎ着されているのだ。姉娘の習慣も目くじらを立てるようなことではないのかもしれない。でも、何か引っかかるなぁ。手間がかからないし、人様に迷惑をかけているわけでもないし、、、、でも、例えば下着を捨てるときには必ず洗濯してから捨てているし、機会をとらえて姉娘にも教えているけれど、こういうことも案外少数派なのかしら。無駄といえば無駄だけれど。

  2004/11/06

• 初めて３行書く

  りおは作文がことの他苦手。ほんとに全く書けなかった。それが今日やっと、初めて３行日記を自力で書いた。日記と行っても毎日は無理だから、週末や何か印象的なことが残ったときにだけ、“誰が”、“いつ”、“何をした”というキーワード入りの用紙に書かせている。それでも、はじめたときには私が今日は何をやったっけ、と尋ね、誰がっていうのは例えばりおが両親と、とか、いつっていうのは今日の午後に、とかね、と文章まで言ってやって、その通り書き取るというのが精一杯だったのだが、今日は書いてごらんとしばらく１人にしたところ、３行ほど一応書いてあった。内容は全く低学年レベルのもの、６年生になってやっとと思うけれど、それでも進歩だ。 今週末、日本映画のリメイク版が２本封切りになり、シャル・ウィ・ダンス？が３位、呪怨が堂々一位に入っている。呪怨は原作の日本人監督が起用されたというけれど、俳優はともかく日本人でハリウッド映画のメガホン取った人って今までいたのかしら。この映画は最初、日本でもビデオ・ムービーとして取られて口コミで広まり、とうとうハリウッドまで来たというのだから才能ってすごいものだと思う。スピルバーグの出世作はジョーズだけれど、その前に激突とという作品がある。トラックを追い越した男がその後執拗な嫌がらせを受けるというストーリーで、主な役者はたった１人、最後にトラックを炎上させるだけという全くお金のかかっていない作りなのに画面から目が離せない。才能はお金じゃ買えないな、と実感したので印象に残っています。リチャード・ギアのシャル・ウィ・ダンス、見に行きたい。

  2004/10/25

• 雨、今になって分かること

  久しぶりの雨だ。３月末にこちらに来て６ヶ月、雨らしい雨に初めてお目にかかる。これから少しは雨が降ることが増えるらしい。こちら暮らしの長い方に、こっちの人は雨に慣れていないから雨の時は車の事故が増える、気をつけるようにとご忠告を頂いた。そんなものかしら、と思いつつ夫を送って自宅に帰る途中、前の車がお尻を振った！ごく普通の交差点でスピードを出しているわけでもなく、普通に曲がると思っていたのに、何故？下に水が溜まっているわけでもない、どうしてここで車体を揺らすの？？改めて周囲を見回すと痛んでいる車が多いのが目に付く。こちらは車検がないので、ひどい車は本当にひどい。きっと、この雨で雨漏りしているな、というレベルの車もあるくらいだ。タイヤも坊主で不思議はないよね。子供達も初めて傘を用意して学校へ向かう。「こっちの人も逆かさ、やるのかな」と、りおがいうので、「こっちでも風で逆かさになるのかな、ね。それはなるでしょ、風のせいなんだから」というと姉娘が「えいって、逆かさにしちゃうことを言っているんじゃないの？」という。えっ、そんなことわざとやっていたの？りおを見ると得意げに首を縦に振っている。そうか、それで傘があんなに早くぼろぼろになっていたのね。あの頃はここ、どうして壊れたの？って訊いても、「うん？」とかしか言わなかったものね。あの頃って、学校でどうしているのかほんとに分からなかったわ。真っ白な壁の向こうに入ってしまったみたいで、「今日は何したの？」もちろん、答えるはずもない。低学年の頃は「うん？」もしくは無言、中学年になった頃は「わかんない」だった。具体的な質問をしても「うん」か、「ちがう」くらい。それも意味をどれ位正確に理解しているのかも疑問だった。それに比べれば今は随分よくなったというべきね。昨日の車椅子の話題でも、日本の小学校で総合の時間に車椅子に乗ったよ、と自分から話したもの。学校は、どう？っていう質問は今日はいつもと変わった楽しかったこと、よくなかったことはない？っていう意味よ、と毎回、教えているが、最近、どう？だけでも、英語の時間はプリントを配られて、算数の時間、隣の子が蹴って来て、とか結構話すようになった。それでも、蹴ってきたのがじゃれあいなのか、敵意なのかまではわかりません。でも、徐々によね。

  2004/10/19

• できるだけ、一杯書かせる

  最近、字が多少うまくなってきたようだ。あくまでも、多少なのだけれどそれでも、以前より小さい字が書けるようになり、解答欄のところに納まることが多くなった。以前は特に高学年用の問題集の解答欄には納まりきらないことが多かったのだ。１つは国語の長文読解ドリルの時間を多く取ったのが効果があったような気がする。文章の読み取りが弱いのはどうやっても問題なので、長文読解だけはほとんど毎日やらせている。読解問題は書き抜きの質問が多く、これを特に丁寧に書き抜かせるようにしたところ、字を注意深く書くように本人も意識するようになってきたようだ。算数の式も以前のように大きい字ではなく、小さめにして書くようにはなってきている。とはいってもなまじスペースが大きいと、段々大きい字になってしまうのだけれど。やはり書写の能力は書く量によって改善できるような気がする。本当は毎日日記でも書ければ一番いいのだけれど、考えながら書くという高度な協調作業はまだまだ、ほど遠くて、書くことを考えていると手が完璧に止まってしまうし、書くことを決めて書き始めると、なにしろ書くのが遅いので、途中で何を書こうとしていたのか忘れてしまいます。今のところこれはまだ、無理。

  2004/10/15

• “うそつき”にしたくない

  りおは失敗するとうそをつく。例えば皿を落として割ったとき、「ぼくじゃない！」と言う。問題の間違いを指摘すると「今、直そうとしていたのに、勝手なこと言わないでよ」と来る。これは言葉から見れば立派なうそになってしまうから、なんとか直したいのだ。人から見ればうそになるけれど、通常の人のうそとは違う。第一、私が見ている前でお皿を割った時にもぼくじゃないっていうのはうそにもなりません。自分の非を認められないという傾向と恐らく、一種のパニックのようなものではないかと思う。しまった！と思うと一番安直な言葉が口をついて出るというようなパターンなのだろう。今、その度にまず、「ごめんなさいでしょ」あるいは「そうだね、わかった」と言うんでしょ、と教えている。しまった→ごめんなさいに置き換えたいのだ。素直に教えたときに口にすることもあるけれど、興奮していると自分の言葉を繰り返してこっちのいうことを受け付けなくなり、そうなるともうそれは打ち切りにしなければならないのだけれど、こちらもなんとか分からせたいモードになってしまう。だめって分かっているのに。

  2004/10/14

• 思いやりのない子なんて許せない

  多分年長の時だと思うのだけれど、ある日、玄関の前で遊んでいるりおに勢いよく話しかけてきた男の子がいた。名前を名乗り、「ぼく、５才、後ろのアパートに引っ越してきたんだ」と元気良く自己紹介し、遊びに行こうと誘う。公園に遊びに行くのだというけれど、とにかく勢いのいいお子さんで、まだ補助輪の付いた自転車を勢い良く乗り回し、飛び出して行った。りおもまだ、補助輪がとれていなかったな。一緒に遊ぶのは結構な事なんだけれどと、心配で付いて行き、様子を見る。公園で滑り台やら砂場やらで遊んでいたのだが、そのうちにりおが滑り台から降りてきたときに小さなお子さんとぶつかって、倒してしまった。悪意があってのことではないし、たいして勢いがあったわけではなく、相手のお子さんもすぐ起き上がって遊び始めたのだが、その時、その男の子が「りお君って、思いやりがないのかな」と言ったのだ。りおは周りとの関わりが薄い、周りに注意を向けない。そういう行動にこちらもなんとなく慣れてしまっていたな、と気づかされる一言だった。「あ、ないんじゃなくて少ないのかな」と困ったように言い直されたのはさらに辛かった。１つ年下の子でも周囲にこれだけ配慮できるものなのだ。そう、とても残念なことにりおは思いやりの心がすごく小さいだろう。猛烈なハリケーンの映像を見ると姉娘は自然に、「住んでいる人、どうしているのかな」というが、りおは逆に自然の驚異に目を輝かせている。そういう障害なのだ、それは本人のせいでは全くないのだけれど、こればかりは受け入れられない。思いやりがない子なんて許せない。自分に対しても、社会に対しても、りおに対しても。小さいと意識した上で最大限育てていかなければならないんだ。

  2004/10/11

• 告知とメタ認知

  りおに障害について話す時期を考えている。本人に話すのは自分のせいでものごとがうまく行かないと思って、卑下して欲しくないから。そして自分の欠点を知った上でそれを補う方法を身に付けようと意識して行って欲しいから。どうしたって親がリードするのは限界に来る、本人が取り組んでいかなければならない課題なのだ。しかし、これはりおのような障害を持つ子供には一番苦手な分野に思える。いわゆるメタ認知という能力だ。認知を認知する。何かを覚える時に自分が覚えたかどうか自分で確認し、覚えていないことを覚えるようにする。自分が目標とする能力なり作業のどの位を達成できたか、これから達成するために何をしなければならないかを意識し、どうすればいいか考える。これは自分を客観的に見る視点に通じるもので、これがないと自分の弱点を意識してというマインドを持つことはできない。関連書を読んでみてメタ認知が低いということはよく出てくるのだけれど、ではどうしてそれを育てていけばいいのか書いてある本は私が持っているものの中にはない。これからそれを育てていってやれるのだろうか。告知をして、今はああ、そうなのかとぼんやり思うだけだろう。障害の認識とメタ認知を意識して結びつける方向にリードしてやらなければならない。それができなければ障害というハンデだけが強く意識の残ってしまう。これからの一番の課題だ。

  2004/09/26

• 段々神経がつながる？

  先週から今週にかけて皆さんの日記に運動会の話題が多い。小学生にとっては特に大きなイベントだったな。私は運動が得意じゃなかったけれど、それでもいつもと違う学校っていうのがよかった。読んでいるうちに昔、子供が保育園に通っていた頃の運動会を思い出した。０才児から預かっている保育園だったので赤ちゃんもいる。赤ちゃんは乳母車競争でお母さんが押すのだけれど、１才から全員かけっこがある。これを見ていると子供の身体の発達具合がとてもよく分かるのだ。１才は月齢の差も大きいし、やっと歩けるかどうかの子もいて、ママのところに着けばＯＫ。２才になると歩く足取りはしっかりしているものの、かけると前のめりになってあぶなっかしい。おもしろいのは３才、４才児で身体はしっかりしてくるのだけれど手と足がまだばらばらに動いていて、力がうまく使えない。身体の連携が取れていないのだ。これが５，６才になるとしっかり“走る“という形になってくる。ああ、こうやって段々神経がつながっていくものなんだ、と実感だった。発達性協調運動障害という言葉がある。個々の機能が正常であっても、いくつかの機能が組み合わさった運動がうまく行かないという障害だ。りおにこの問題を感じたことはなかった。運動は苦手だとは思っていたけれど普通に苦手なだけだろうと思っていた。でも発達障害に気がついてからよく注意してみるとやはりひっかかるところがある。例えば軽く連続してジャンプすると言うことができなかった。妙に力が入ってしまいきれいに続かない。あるいはスキップができない。このレベルの運動障害は訓練で治ると言うことで夏休みの間ジャンプや簡単な体操を繰り返させてできるようになった。普通の生活の中ではつながることのなかった神経が動き出したと思いたい。

  2004/09/21

• 分からないことは覚えられない

  ある数を割り切れる数をその数の約数といいます。倍数、約数を教えていてルールを暗唱させてみたら、この文が覚えられなかった。何度、言わせてもだめ。記憶力の問題ではないと思う。簡単な文章を繰り返させたことはあるけれど、もっと長い文章でも平気だった。理解していないものは覚えられないと言うけれど本当なのね。この場合、助詞の使い方でひっかかる。ある数で、とかある数の、とか適当になってしまう。ここのところは分かるんだけれど、入っていない単語が入ってくるのはなぜかしら。ある数の単位で割り切れる数を、なんて言ったりする。これは後で、助詞プリントに変えてやらせてみよう。今日、日記のバックアップを取った。毎回、書いた内容は自分宛にメールしてはいたけれど折角頂いたコメントだって取っておきたい。何しろフリーサイトなので何かの弾みに消えてしまっても何も文句は言えないでしょうし、言ったところでどうにもならないでしょう。 池田＠ママのブログのツールをお借りしたら、あっという間にきれいに取れました。感謝！です。

  2004/09/20

• 問題解決について

  『ひとり、ひとり　こころを育てる』メル・レーヴィン著の中の高次思考システムの章の中で特に“問題解決”が気になる。りおの日常を見ていると問題解決の能力がないとは思えない。ＤＶＤプレイヤーの調子が悪いとき、電源のON/OFFを繰り返したり、電源を引き抜いたり適切なことをする。やっていることは同じことがあったときに姉娘や夫がやったことであって、決して無茶なこと、乱暴に叩くとか起こって物を投げるというようなことはしない。自分の手に負えないと分かると助けを求めにいく。マニュアルが側にあれば調べたりもする。これは立派な問題解決のプロセスだ。けれども教科の課題についてはそのプロセスは身についていない。問題をじっくり考えるということをしない。以前日記に書いたように最近、その傾向が見えてきてはいるのだが、今だに多くの場合、できるものはさっさとやるができないものを前にすると止まってしまう。考えればできるという意識が弱い、意欲が続かない方法、手順が分かっていない。自閉症の子供はパターンでの教育が有効であるという。それは確かにその通りなのだけれど、その先はまた汎化という課題が待っているし、覚えたパターンの中のどれに当てはまるのか、考え、試し、解いていくという過程が身に付かなければ高学年、中学の学習にはついてはいけない。低学年の学習は単元毎のある種パターン化された問題を解いていくものなので今までは付いていけたし、むしろパターン化された内容だと他の子供より早く解いたりもした。これは考えるのではなく、一種の反射行動なので早いのは当たり前なのだ。レヴィーン氏は解決に至る１０のステップを示し、そのどこで子供がつまずくのか、あるいはその過程を子供に意識させよとあるが、その多くはりおには難しいように思える。とりあえず、３つのこと、－　以前にやったことの中のどれに当てはまるか－　もしこうなれば、結果は・・・・・なる－　どんな問題でも２つのやり方を示して、どちらかを選ぶということをやらせてみようと思う。これはかなり手ごわい課題になるだろう。

  2004/09/18

• 評価（注意制御）

  今後の教え方を決めるための現在の能力評価、３回目（思った通り、なかなか進みません）項目は『ひとり、ひとり　こころを育てる』メル・レーヴィン著を参考にしています。心のエネルギーの制御物事をやりとげるための心のエネルギーの制御は覚醒度、努力、睡眠、持続性の４つの項目からなるそうだ。まずは何かをするときには心があるレベルの覚醒度を維持していることが必要で、これについては別の文献でも自閉症児がある単語を時には１つの文字を書き終えないうちに動かなくなってしまうのはこの覚醒度が維持できないためだと書かれている。そちらの文献にそういう場合は例えば頭の向きを教科書に戻してやるとか書きかけて止まった手を次の動きに導くなどして継続させていくと良いともあった。覚醒度が低い子供にはしばしば多動が見られる、これは心の眠気を身体を動かすことで飛ばそうとしているという記述にも興味を引かれた。でも、りおが勉強中にぼんやりする時は覚醒度というより何か他のことに考えが行っているような気がする。持続性の方が課題かな。対策としては持続性が出たとき（好きな課題の時など）とそうでない時を自分で思い出し、良いときの時間を増やそうと意識させること。これはりおにはまだ難しいような気がする、どうすればいいか、、、努力は規則正しい学習習慣と落ち着いて取り組める学習環境により支援すること。幸い睡眠は健康に取れている。後のところはみんな引っかかる。入力の制御　　選択の制御　　重要な情報を選択できない。重要箇所に線を引く。　　　　　　　　　　　今時の参考書は親切にも重要箇所は最初から　　　　　　　　　　　赤太文字になっている。　　　　　　　　　　　何か適当な教材をみつけられるかな。　　時間の制御　　集中できない　集中時間を決め、その後　　　　　　　　　　　リラックスしてよいとすること。　　　　　　　　　　　一度休ませるとまた、勉強モードになるのに時間が　　　　　　　　　　　かかるのでつい、長引かせてしまう。よくないのでしょうね。出力の制御　　予見の制御　　　予想をあらかじめ話させ、どんな問題が起こるか考えさせる　　選択の制御　　　選択肢を意識させる　　ペースの制御　　時間配分を意識　　品質の制御　　　自分の行動を見直す習慣が必要だけれどまずは　　　　　　　　　　　　勉強の時に答えを必ず見直すことだね。

  2004/09/15

• 助詞と常識のプリント

  以前、日記に書いた通り、りおの知識は色々な穴ぼこがある。豆に教えるしかないのだけれど、話しただけではしっかり頭に入らないので、プリントを作っている。加えて助詞の使い方も頼りないので、その問題を加えてみた。アメリカの大統領は国民の選挙で選ばれます。アメリカ（　　　）大統領（　　　）国民（　　　）選挙（　　　）選（　　　　　　）。アメリカでは国民（　　　）大統領（　　　）選挙（　　　）選（　　　　　　）。日本の総理大臣は国会議員の選挙で選ばれます。銀行は企業にお金を貸します。この問題だと貸す⇔借りるの関係も盛り込める。なかなかよさそうなのだけれどねたを捜すのが結構大変で、思いついたときにやると言う感じになっている。どこかにネタ本、ないかしら。

  2004/09/13

• 手頃な教材－社会

  「全教科やるのは彼には厳しいようです。どうしましょうか、お母さん」「それならやはり、読み書きと計算でしょうか」そんな会話を５年生の面談の時に先生とした。やはりそれが社会生活においても基本だと思ったからだ。りおは理科や社会が好きで一人で教科書や図鑑をよく読んでいるが、それでもテストとなると３分の１位しか埋められなかった。そこまで手は回らないと思っていたので、家でも国語や算数しかやらなかった。でも、この４ヶ月間、障害のことを考え、りおの様子を見ていて、国語、算数に絞るのがいいことには思えなくなった。記憶力に問題はないのだから理社は教えれば覚えられるはずだ。何より好きな勉強というのがなくなったら学校も勉強もほんとにつまらないだろう。小学校の理社の内容というのは一般常識の範疇だ。中学校になって付いていけるかどうかは分からないけれど、小学レベルの知識はきっちり頭に入れてやりたい。アメリカに来て基礎知識がないと知識は積み重なっていかないなと感じる。ノースダコタ州で竜巻があって、というニュースを聞いてもどこだか分からなければ具体的なイメージがわかなくて、すっと頭を通り過ぎてしまうのだ。そう思って、参考書をいくつか取り寄せたのだけれどその中に１００マス計算で有名な陰山先生の教材があった。陰山先生の教材は主に計算と漢字なのだけれど、この中に社会科があって小学校３年から６年生の社会科の内容が一冊にまとめられている。『徹底反復、社会プリント』りおには丁度手頃な教材だ。６年生は歴史と公民をやらなければならないのだけれど、歴史は１２Ｐでまとまっている。これだけ覚えれば充分よ。陰山メソッド通り、まず音読で覚えられるように読みやすい文章になっているし、難しい人名、地名は漢字練習帳にまとまっているのも助かる。これだけ覚えてしまったら、あとは好きな本を読んでいいからね。

  2004/09/07

• 

  夏のなごりのプール

  水につかるといつでもほっとする。ことに暑い日差しに焙られた後、プールにつかると好物のミルクをもらった猫みたくのどを鳴らしたくなる。水に肌をなでられて染み込んでくる冷たさの代わりに強張ったものが溶け出していくのが見えるようだ。夏のなごりのプールに来ている。なごりと言ってもこの数日、８月以上の暑さだ。今日も３５度位あったらしい。側でりおも気持ちよさそうに泳ぎ回っている。７月半ばから６週間スイミングに通ったお陰で、随分泳げるようになった。顔を付けてバタ足くらいしかできなかったのが、息継ぎができるようになり、まだ距離は出せないけれど水の中に楽しそうに動けるようになったのはうれしい。１時間のレッスンの間、ほとんど毎回見ていた。言葉の問題はあるにせよ、やはり意思の疎通がうまくない。コーチのやる通りやればいいのに端の方で固まっている。それに身体に不自然に力が入ってしまう。泳げないままある程度年が行ってしまった子供は水に緊張するというから仕方がないことかも知れないが、大して泳げない小さな子供がとっぷんと気持ちよさそうに水に沈む側で、意を決してもぐるりお。子供は自分ができるようになったことをやりたがる、見せたがるものではなかったか。簡単にできることでもコーチが何度も声をかけないとやりたがらなかった。どうもりおは自分が完全にできることか、自分がしなければならないことをしているような気がする。単に用心深いとも見えるけれど、、、、いずれにせよ、今のりおを見ているとその硬さも随分取れ、動きに自然な滑らかさがある。何より言われなくても自分から泳ぎ回る。できることが１つ増えた。“やればできるようになることも一杯ある“

  2004/09/06

• ただいまの学習課題－制限時間を有効に使う

  できるところからやる、見直しをする、この２つを習慣付けるため、問題やらせるときに制限時間を設けてやることにした。今まではかかった時間を計ったりしていたのだけれど、途中でおしえて！と言われたり、止まってぼーっとしていたりして、だらだらしてしまうので、変えてみました。できないところでとまっていると試験の時に困ってしまうし、一通り書いた後の見直しもしないでいるし。できれば集中力の持続にも役立てばいいのだけれど、、、、

  2004/08/25

• 知識と理解が穴ぼこだらけ

  りおのような障害を持っている場合、理解が下から順に積み上がって行かないらしい。つまり、普通は数の概念があり、足し算引き算があり、掛け算がある。掛け算ができていないのに足し算ができないということはないはずなのだが、所々これが抜けるということだ。これでは本当に理解しているかどうか怪しいわけだが、だからといって抜けたところにこだわってばかりいるのも適当でないという。他の専門書にも一文字一文字だとつっかえるのに文章を全体的に読むことができる場合があり、その場合はそうした方がいいとも書いてある。とりあえず、できない場合にはこだわりすぎず、先に飛ばしてみるということもありにしてみよう。時間がたって成長すればできるようになることもあるのでいつも見直して“理解の穴埋め”にトライすることも忘れずに。知識の欠落もすごいものがある。時間の計算などは小学校でも時間をかけてやるためそこそこできてはいる。ところが驚いたことに１年間が何日か知らなかった。２月が何日まであるのか、８月が何日まであるのかも知らなかった。りおは幸い記憶力に問題はない。だから一度覚えればよいのだが１年が何日ということは学校でもさらっとしか教えないでしょうね。また、そういう身近な知識は子供同士自慢しあって覚えたりするもので、アルファベットの歌とか惑星の名前とか私も競い合った記憶があるのだけれどりおにはそういうかかわりがない。学校で話が出たとき気を散らしていたりすればその後、知識が入らないままという状況は今では良く分かる。これも家で穴埋めしましょ。大の月小の月を教え、ついでにオリンピックとうるう年の関係も教えた。何故かうるう年だけは知っていたわ。その後、夕食の席でのこと、マラソンの金メダルの話題が出たときに「マラソンって何キロ走るか知っている？」と聞いてみた。聞いてみたと言っても答えを期待したわけではない。これを機会に教えておこうと思ったのだ。案の定首をかしげるので姉娘に質問を振った。この子も知識を誇るタイプではないのでまさか４２．１９５ｋｍの答えは期待していなかったが、「１０００キロくらい？？」おまえもですか！！！！！「えっ？？　あっ、それじゃ長すぎるか、２０キロくらい？？？」当たり前でしょ！１０００キロ走ったらどこへ行く？東京と大阪の距離は？人間の時速は？常識が積みあがっていないっ！まったくもうっ・・・・

  2004/08/22

• 評価（運動機能）

  息子の学習、療育を考える上での特性の評価項目は『ひとり、ひとり　こころを育てる』メル・レーヴィン著を参考にしています。粗大運動、微細運動、書字運動、音楽運動、口腔運動通常の運動能力についてはそれ程問題ないように見える。運動能力は低い方だけれど、普通に低い範囲ではないだろうか。自転車も小学校入学前後にわりと簡単に乗れた。ただ、スキップなどの協調運動は苦手だ。このあたりは意識的に補わないとだめみたい。微細運動、書字運動についてはやはり手の不器用さがある。微細運動と書字運動は分ける考え方もあるそうだ。書字の方がより協調性が高い高度な機能なため、微細運動がＯＫでも書字がダメというケースもあるということだけれど、どちらにしても手先の運動はまめにやらなければならない。腕立て伏せで腕力をアップしたところ、字が格段に良くなったというのを読んだ。りおに当てはまるかどうかは分からないけれど、これから中学生になれば腕立て伏せくらいできなければならないだろうから、これは心がけたいな。音楽運動、音楽に関しては全くかかわらないで来てしまったので、全然分からない。学校の笛などは頼りないけれど一応曲にはなっていたかな。りおはどうもぼそぼそしゃべるので、できれば歌などやれるといいかなと思っているのだけれど、今は手が回りません。口腔運動これも問題があるのかどうか、ちょっと判断がつかない。しゃべり方に特に吃音等があるわけでもないけれど、明瞭な発音というのにはちょっととどかない。発音に特に不明瞭なところはないのだけれど、心がけていけるのは口笛練習くらいかな。発声練習などができるといいのだけれど。中学校に上がると部活がある。自閉傾向の子供はチームプレイが苦手だから、個人でできるスポーツに前もって親しんでおくのは部活に参加できるための準備になるそうだ。ちょっと、間に合わないなー。

  2004/08/14

• まめにおしえる

  先日のアカンベーのようなことをさせないために勉強以外のこともはまめに教えるしかないらしい。今日もテニス教室の様子を見ていたところ、足元に転がってきたボールを返してあげようともしないでじっと見ている。そういうときにはボールを返してあげるのと言っても、言っただけでは頭に入るまい。仕方ないから家に帰って、簡単に３択問題を作って自分で読ませ、丸を付けさせました。テニスコートで練習をしています。隣からボールが近くに飛んできました。１．自分のボールではないから無視する。２．飛ばした子を見つけて、「取りにおいでよ」という。３．飛ばした子に取りやすいように投げ返してあげる。あと、肝心なのが次の質問近くに来たボールを返してあげたのに、相手の子はありがとうを言わなかった。１．ありがとうと言った方がいいのにな、と思うけれどまあ、いいかと思う２．お礼を言わないのは失礼だからにらみ返す３．今度、ボールが来ても返してあげない。ここを抑えておかないと、ありがとうを言わないのは悪いやつ、という対応になってしまう。案の定２に丸付けました。この年頃の子供だと軽く手を上げたり、アイコンタクトで感謝を伝えたりするのだけれど、それが分からないものね。書いておけば、あとでまたチェックさせやすいでしょう。こんなことでも多少は蓄積されていくかなぁ。

  2004/08/11

• どんな？が苦手

  りおはどんな？という質問が苦手だ。「今日、学校はどうだった？」なんて言われても話せない。具体的に聞いていけば引き出せるのだけれど。どんな人、どんな所などという質問にも「わからない」ですませようとする。語彙を増やそうと五味太郎の言葉の図鑑を買ってみた。“かざることば“はすべて”どんな“で始まっている。どんなたべもの、どんな天気、どんな山これを読ませた後、今通っているプールはどんなプール、どんなコーチ、と続けてみたところ、いくつか単語が出てきた。しばらくこれを繰り返して、きれいなプール、冷たいプールと抵抗なく出てくるようになったところで、つなげさせてみた。きれいだけれど冷たいプールコーチは男の人で大きな口ひげがあって、おなかが出ていて、びしばしやる。うん、これ位話せれば充分なのよ。よその人から聞かれても答えるようにしようね。

  2004/08/06

• 評価（記憶）

  今後の息子の学習、療育を考える上で現在の特性を見直しておく必要がある。うまくいくかどうか自信がないけれど、とにかくやってみることにした。まずは記憶力から。記憶に関して、長期記憶は問題ない。短期記憶はやや低いようだ。数字の復唱をさせると５文字が限界で平均は７文字なのだが、英語の単語なども数回、繰り返せば長い単語でも覚えられるのでまあ、よしとしよう。ただ、まず短期記憶に入れるための注意力には問題があるようだ。私が側についていて、これは覚えなければならないという状況でなら結構頭に入るのだが、さらっと聞いただけだと文字通り、右の耳から左の耳へということで、多分、超短期にも残らないのだ。当然、当人の興味のある分野は別で、そこはしっかり自分から注意を向けるので、親から見るとどうでもいいことを覚えているという状態になる。ここから長期記憶に移行するためにはその情報を頭の中で繰り返し（これをリハーサルというそうな）、定着するための作業が必要になる。学習に必要な長期記憶を増やすためには１．自分で覚えなければならないことを選択し、２．注意を向けて、短期記憶に収め、３．さらに意図的にリハーサルを行い、長期記憶に移行させなければならない。当面は私が１を行い、２を実施する時間を取り、３のタイミングをみはからう。段々、自分でできるように移行させたいけれどどうかな。記憶は寝る前が一番効果的なそうなので、暗記物は寝る前の３０分にしたいのだけれど。

  2004/08/05

• 算数の文章題

  この種の発達障害を抱えた子に多いらしいのだが、りおも文章題が苦手だ。今、特訓の最中です。何か参考にならないか調べてみると、計算より文章題が苦手というのは健常児でもよくあることらしくて色々見つかる。健常児の苦手さ加減と息子の苦手と問題が同じところにあるかどうかの判断は難しいところなのだけれど、とりあえず試している。方法としては大きく分けると２つあるようだ。一つはイメージできるようにするというもの。文章題の意図するところを図に描かせたりして概念形成を促す。生活体験と結び付けたりの指導がよいとある。概念形成というのが苦手なのね。うちの子は。もう一つは問題のパターンを覚えてしまえ、というもの。文章題のパターンとその解答方法を覚えてしまえばかなり解けるという。こちらは算数の論理的思考の訓練的側面を考えれば裏技っぽい。実際こちらを勧める人は算数が苦手な人が多いようで、私は算数が苦手でしたという社会科の先生が文章題のパターンを公開しているサイトなんていうのも見つけた。パターンを覚えてしまえというのにはもう一つ印象的な記憶がある。上の娘がこちらは国語の読解が苦手だったのだけれど、中２の時の担任の先生と面談したときのことだ。「読解力を上げるにはやはり、読書量が足りないのでしょうか」　　と私が言うと、数学担当のその先生は「国語の先生はそうおっしゃるんですけれど、私は問題集を多くやった方が分かるようになると思うんですよね。私も国語が苦手だったので、そうやって克服しました。」　　とおっしゃったのだ。そうか、問題集でコツをつかむのかぁりおが３，４年生の頃から文章題でつまずいているのは分かっていて、その頃随分丁寧に説明したのだけれどきちんと理解させることはできなかった。今回見つけた資料の中で説明はかえって子供を混乱させる。とにかく、解法どおりになぞらせなさい、というものもあった。その繰り返しの中で理解するのだと。確かにりおの様子を見ているとそういうところもある。説明すれば分かるというのはもともと算数が得意な子でないと無理なのかな、とその頃ぼんやり思っていたものだ。ただ、やはりそれは裏技じゃないかな。りおのような発達障害の子供にはいいのかもしれないが、健常児が義務教育の過程で必要になるというのはおかしい気がするぞ。

  2004/08/01

• IEP、作れるかな

  特別な教育が必要な子供にはIEP（個別学習計画書）を作成する。特別な教育が必要でなくても計画を立てるのはいいことなのだけれど、標準的な学習では充分でない子供にはどうしても必要になるのね。本来は学校や小児精神科医と相談の上、作り、学校の教育が主体になることが望ましいわけなのだけれど、今はそうした状況にないから、勉強を兼ねてやってみるという感じ。そうはいっても、もともと計画を立ててやるということが大の苦手なのですっごく気が乗らないのだけれど少し頑張ってみる。現状評価，問題点の洗い出し、ゴールと実現手段の考案会社員の頃、さんざやったけれどまさか家庭でやることになるとは思いもよらなかったわ。仕事でやっていたときには曲がりなりにも自分の専門分野だったからなんとかなっていたけれど、この分野は全くのしろうと。いい加減にやってはかえってよくないかという懸念はあるのだけれど、、、、「教科別に見る学習障害児の指導」という本の中でIEPの策定について載っているので参考にしてみる。注意点としてあるのは、教育の理念を書いてはいけない。「たくましく生きる力を養う」などはどの子供にも必要なことで個別教育で取り上げるのは適当ではない。また、このような目的はどのように変化したら達成できたか明確に判断できない。当然ね。「コミュニケーション能力を高める」も抽象的である。この場合は、　　－　友達に挨拶ができる　　－　１人で電話がかけられる　　－　困っているときに先生に助けを求められる等の項目に分け、それを実施するためには何をクリアしなければならないか、ブレークダウンしなければならない。書字能力について例が載っているが、ゴールが５ｃｍ角のマス目に形を整えて書けるなら、そこまでを学習条件－教師が手をそえて見本を見ながら－と能力－２０ｃｍ角のマス目に形を整えて書ける－に分けてゴールまでの段階を考えるそうな。その前に、項目を決めなくてはならないな。能力と学習達成度の項目が必要だろうか。学習達成度は比較的簡単に分かるだろうけれど、能力の評価が必要だろう。最初はラフに分かりやすいところを選んで、夏休み中の達成目標として作ってみるか。いやー、計画ができた頃には夏休みが終わるだろうな。

  2004/07/29

• やればできることもある

  障害のことが分かる前も息子に色々なことができないことは気づいていた。ずっと一緒に暮らしている家族だからできないことはやらせないようになんとなく配慮して、応対してきたのだけれど、このなんとなく避けているというのはとてもよくなかったのね。はっきりできないと理解して対応を変えるのはいいことなのだけれど、どこに問題があるのかわからないままで対応していると、それでも家庭でもなんとかなっていうものなので、あまり問題がないような気になってしまうのだ。本当は徐々に練習すればできるようになるもののあるし、はっきりできないことはいずれ、子供自身にも意識させてそれにどう対応するかを考えなければならないわけで、そう思って、できないことをちゃんと見直すことにした。こんなこともできてなかったのか！？ということが多くって、ほんと、落ち込むことしばしなのだけれど、幸いやり方を変えてみると案外できることもあってちょっとは救われる。例えばいくつも用事をいうと最初の１つしかできなかったので、まとめて言っちゃ無理なんだと思っていた。これを工夫してやらせてみると案外できのだ。まず、言ったことをその場で繰り返させて頭に入ったかどうかを確認する。その際にできるだけ簡潔な文に言い換えるようにする。これはある本に記憶を折りたたんで頭に入れることについて読んだので試してみた。誰でもやっていることなのだけれど、ある種の子供はその方法に気づいていない。だから意識的に練習させよ、という。「洋服を片付けてから、お風呂に入って、歯を磨くのよ。３つやることがあるわよ。」と言ったら、その場で「洋服、お風呂、歯磨き」と繰り返させる。まだ、３つは無理だけれど２つの作業は続けてするようになったし、繰り返しと言われる前に、自分から復唱するようになってきた。習慣がつけば色々なところで助けになると思う。こういうことをふやしていかなくちゃいけないのよね。

  2004/07/24

• どこでもできる記憶と言葉のトレーニング

  夏休み旅行の間、車での移動が多かったので車中で姉娘が「マジカル・バナナ」を始めた。マジカル・バナナ、バナナといったら黄色→黄色といったらいちょう、というように連想を続けていくやつだ。これって記憶を引き出すいい訓練なのね。りおは言葉が遅れているので、願ってもない遊びだった。知識はしまう能力と同時に引き出す能力も大事で、こうやって、連想で脳をかき回すのはよいんだわ。姉娘、えらい！もう一つ、言葉を重ねていくゲームもやった。テーマを決めて、「アメリカ」と最初の人が言ったら、「アメリカ、フランス」、次の人は前の人が言ったのをまず、繰り返さなければならないので段々長くなる。これはもろ、記憶の訓練です。と、ところが、、、、りおに負けてしまった、、、記憶力の減退を感じてはいたけれどまさか、ここまでとは、、、訓練が必要なのはわたしなの？！

  2004/07/02

• 口笛の練習してます

  最近、車での移動の間など、りおと口笛の練習をしている。感覚統合の資料で話し方に遅れがある場合の訓練の一つとして載っていたので試しているのだ。口笛はくちびる、舌の動きをコントロールしないといけないので、楽しく機能発達がうながせるそうな。確かに自分でやってみても、吹き続けると結構疲れるもの。りおは一応それらしい音は出るのだけれど、もうちょっとうまくやってみようということで練習している。練習曲はトトロのテーマ、あっるっこー、あっるっこーというのがはっきりした音の練習に丁度よさそうだったので、、、感覚統合に何が役立つかどうかはその子の状態次第で、専門家でなければ正確には分からないのだけれど、なんでも、少しずつやれるようになれば楽しいからっていう程度の気持ちです。

  2004/06/18

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