テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:★★★★
この年末年始にパワーアンプを変えた。オーディオ機器を入れ替えると、録音の良いソースを聴くのが楽しくなる。特にいろんな楽器の音が入っているディスクが楽しい。コンテンポラリーのライトハウス・オールスターズがそんなディスクだろう。ウェストコーストの凄腕ミュージシャンによる鉄壁のアンサンプルがキリリと引き締まったリズムセクションの上を淀みなく流れていく。ホーンのソロはちょっと薄味だが聴き疲れしないし、難しいフレーズも軽々と吹きこなすテクニックを楽しむのも悪くない。ワンホーンや2管となるとフレーズの単調さに飽きてしまうが、3管以上の編成でアンサンプル・パートがきちんと書かれていると、それだけで十分楽しめるのだ。
今回のCDは、コンテ・カンドリ、フランク・ロソリーノ、ボブ・クーパーの3管編成。オーボエやフルートというゲテモノが入っていないので、正統派ジャズファンには安心の1枚(ゲテモノ好きには喰い足りないかも)なのである。3管とは思えないゴージャズなアンサンブルは正に鉄壁。更に、それぞれがワンホーンでも聴かせられる実力者だけに、ソロパートも充実している。恥ずかしながら、ボブ・クーパーがこんなに魅力的な音の出せるテナーマンだとは今まで気が付かなかったが、"Octavia"でのバラード演奏での色気と集中力でクーパーに対する評価がすっかり変わってしまった。この曲がこのCDでの最大の聴きどころだろう。 このCDのポイントとしては、ソニー・クラークが全曲で参加していることも上げなければならない。もちろん、ライトハウス・オールスターズの一員として参加しているので、ソニー・クラーク独特の粘性はあまり感じないが、ハンプトン・ホーズの参加している他のライトハウス・オールスターズ作品とは明らかにリズムの粘度が違う。どちらが良いかというと、猫麻呂はドラムとの相性が良い分だけハンプトン・ホーズの入った作品の方がバンドカラーに合っていると思うが、ソニー・クラークの入っている違和感を楽しむという聴き方もあるだろう。 最近、ライトハウス・オールスターズのCDが店頭から消えつつある。ライトハウス・オールスターズだけでなく、レニー・ニーハウスやバディ・コレットなどのOJCのCDも絶滅危惧種だ。コンコードがOJCの版権を手に入れて以来、ハードバップ作品のリマスター&再発には熱心だが、ウェストものは一部の売れ筋以外は手付かずの状態。音の歪んだRVGなんか作ってないで、ファンタジー時代のOJC(音が良い)を継続販売して欲しいなー。 猫麻呂ポイント:★★★★(4.0) Howard Rumsey / Music For Lighthousekeeping (Contemporary) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年02月01日 11時47分55秒
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