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ジャズの神様の思し召しのままに

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2009年02月08日
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テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:★★★☆
ジャズ界の「ニコちゃん大王」ことニコラス・ペイトンは、現役ジャズ・トランペッターの最高峰に君臨しているはずだった。しかし、故郷ニューオリンズに引っ込んで以来、胸がすっとする面白い作品にお目にかからない。"From This Moment"や"Gumbo Nouveau"のように目の覚めるような作品を期待しているのだが、トランペット界の世界チャンプ「ニコちゃん大王」はどこへ行ってしまったのだろうか?まさかジャズ界を引退し、ニューオリンズでチャンコ料理屋を開業した、なんてことはないでしょうね?

しかし、世界最高のトランペッターが駄作を作り続けるはずはない。猫麻呂の耳が悪いのだろう、と信じている(信じたい)。ニコちゃん大王は、甘い音色から鋭い音色までのあらゆる音を出すことができる(生で見たときに驚いた!)のだが、この作品では、あえて「丸い音色」だけを出しているのだろう。残念ながら意図が理解できないのだが、これはきっと何かの意味があるはずだ。決して「リップの調子がイマイチ」というものではない。だけど、ミストーンも録音されているし、何なんだろう、この作品・・・。

最近のニコラス・ペイトン作品は電子楽器を入れたクール路線が多いが、どうもこの路線は大王さまのキャラクターに合わない気がする。"Gumbo Nouveau"で見せたニューオリンズ・ミュージックとディスコサウンドの融合とか、何か個性的なことをやって欲しい。大王さまは「南部のトランペット大王」でいて欲しいのだ。クール路線はジェレミー・ペルトに任せて、天空に突き抜けるようなラッパを吹いてこそ「ニコちゃん大王」なのだ。21世紀のトランペット・キングの次の作品に期待したい。

猫麻呂ポイント:★★★☆(3.5)
Nicholas Payton / Into The Blue (Nonesuch)


Into The Blue





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最終更新日  2009年02月08日 12時37分12秒
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