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2011.10.14
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カテゴリ:病院通いの日々
日に日に痛くなって来る足の裏。
出張前になんとかしようと皮膚科を受診する。

明け方まで仕事をしていたので、眠い。

出張前には読み終えておきたかった
「心のケア 阪神・淡路大震災から東北へ」
(加藤寛+最相葉月・著/講談社現代新書)を
待合室で読了する。

今週頭に岩手県大槌町を仲間がヒアリング訪問、
高台の保育園から海を望む写真を撮影して来た。

今はのどかな海辺の風景に見えるが、
3月11日のあのとき、
ここから園児たちは一部始終を見ていたはず。
1枚の写真から見えて来るものが、重い。

「被災者は心を病んだ人ではない──」(p225)

そのほとんどは、自ら回復できる人々だ。
そこにただ寄り添い、見守ることが
いかに難しいことであるか。

阪神・淡路大震災、中越地震、そして東日本大震災と、
大きな災害における心のケアは少しずつ経験を積んで来ている。

直後から急性期にあっては、
現地をくまなく回り、入院や転院、投薬が必要な人々に対し
必要な処置を施して行く。

徐々に落ち着いて来たら、
現地の状況を充分に把握している保健師からの情報をもとに
環境整備を行う。
例えば被災自治体の役場に
職員たちがほっとくつろげる空間をつくるよう提言する。
ユーモアと労いの言葉がけが、
自らも被災しながら、
その職務で身もこころも疲労困憊している行政職員や
対人援助職の人々に、少しずつ癒しをもたらす。

ケアチームは4、5人ずつが1チームとなって現地を回り、
引き継ぎの1日を重複させて、
次にやって来たチームと交代して行く。

ケアチームのメンバーもまた、
知らず知らずのうちに疲弊するから、
「まだ頑張れる」と感じているうちに
どんどん交代して行くことが重要だ。

途切れなく交代し、
徐々に縮小させていく。

やがて完全に引き上げる。

帰るところがあるから、帰る。
「次にもし何かあれば、必ずかけつけてくれる」
現地の人々に、そういう安心を届けて
帰る。

「存在してくれること、
 その場にいてくれることが
 ボランティアの第一の意義」

我が地元でも、
切れ目なく被災地へボランティアを送り続けている。
ボランティアが行っているのは
現地の家々を訪ね、津波がもたらした汚泥を取り除く作業。
にわかチームでもやっているうちに息があって来て、
あっという間に作業が終わると言う。

行きたいな、行かなきゃな
と思っているうちに、こんな時期になってしまった。

皮膚科で言われたのは、こんなこと。

「これは根治しません。
 固くなって来たら削るだけです。
 防御反応でもあるので、
 どこかに無理をしていないか、
 (生活の)見直しをしてみてください」

「防御反応」「どこかに無理をしている」
という言葉に、はっとする。

あの日以降、強い疲労感が続いていて、
夏の初め辺りから、
徐々にひどくなって来ていた。

「防御反応」ねえ。

処置をしてもらっても、まだ痛む足を引きずりながら
ふと思いついて美容院をのぞいたらお客さんが誰もいなかった。
すかさずカラーリングをお願いしようとドアを開ける。

眠い。

染め終わった後のシャンプー時にトリートメントもお願いしたら、
マッサージが気持ちよくて、
すすいでいる間に、一瞬、眠ってしまったみたいだ。

明日はあいにくの空模様らしいが、
仙台の海岸を、この目でしっかり見てこよう。

気仙沼の人々、JRで頑張って来た友人に会えるのが楽しみ。





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Last updated  2011.10.14 19:13:46
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