カテゴリ:本のこと
大好きなフィンランドの絵本作家、ユリア・ヴォリさんの原画展を見に行きました。 私がSIKA(フィンランド語でぶたの意味)とその仲間の日常が描かれた、シュール感たっぷりな絵本の魅力に取り付かれたのは、5年ほど前。それ以来新作が出るのを楽しみにしています。 主人公の「ぶた」は、インテリ感を漂わせつつ、どこか抜けていて、脇役のウシ、ペンギンやヘラジカ、ラップ犬といった動物たちもちょっと不思議な感性を持っています。そして、何よりフィンランドの雰囲気が伝わって来るのが楽しい。 色彩もとても鮮やかで、ページをめくっているうちに元気が出るのです。 会場の入り口にはバムとケロ、そしてSIKAのぬいぐるみが飾ってあってとってもかわいかった。入ってすぐ、島田ゆかさんとユリア・ヴォリさんのインタビューシーンを流したスクリーン。そして、通路を挟み、右側がユリア・ヴォリさんの作品展示、左側が島田ゆかさんの作品展示になっていてとても見やすかった。バム&ケロは御馴染みなので、先に左側を見ている親子連れが多かったです。逆にSIKAの方を熱心に見ているのはひとりで来ている女の人が多かった。私もまず右側に。 たくさんの絵本原画のほかに、ポスターやオルセー美術館の作品ガイド本、普段使っている画材や、子供の頃書いた絵などもあった。インタビューVTRでは作品の描き方や、なぜ画家になったかなどを話されていた。ムーミンや、ピッピ(アストリッド・リンドグレーン)の影響を受けているようだった。シュールな作風はそんなところからも来ているんだろうな・・・。今も大好きだが、私も小学校の頃、北欧の物語に夢中になったのでなんだか嬉しかった。 原画はやはり色彩感がじかに伝わってくるなあと思った。 SIKAのアニメーションもできていて上映されていたのでびっくりしたが、絵本の中のSIKAのほうが好みでした。絵本の方が想像が膨らむからかな・・・。 バム&ケロはSIKAとはかなり違うキャラクターだけれど、色彩が綺麗で別な意味でシュールでいたずらな感じのところに共通点があるかなと思った。また、島田さんはカナダ在住なので、日本の風景とはちょっと違う景色が出てきたりしているのが面白いなと感じた。 何回か会場を行ったりきたりして、絵本の世界をたっぷり楽しんだ後、グッズ売り場へ。 さんざん悩み、シールやノート、クリアファイルなどを購入。 それから、絵本の売り上げの一部が震災の寄付になるということだったので、原画展先行発売の「ぶたときまぐれきのこ」も購入した。正式発売は5月9日みたいです。 「ぶた」「ぶた ふたたび」の訳者はムーミン研究者として名高い森下圭子さんだったが、この絵本の訳は、今回の原画展のパートナー、島田ゆかさん。お互い親交の深い関係だけあって、3冊目も違和感なく楽しく読めた。 ほかにもぶた(SIKA)シリーズは発売されているけれど、絵本の形式が違っているのでやはりお気に入りは今のところはこの3冊。「ぶた いろいろないろ」も持っているけど。 この原画展は5月8日まで開催なので興味のある方はぜひ!お子さん連れも楽しめます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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