カテゴリ:読書感想
ひさしぶりに熱い読後感を 石田衣良『池袋ウエストゲートパーク』 きっかけはリンク友のきいぼさん。まず、きいぼさんへのコメントをコピー きいぼさんが8巻目まで追いかけても飽きないシリーズと知って、そもそもの最初の本を手に取りました。 なんで知らなかったのかな?石田さんは新聞のコラムなどでも読んでいるし『うつくしい子ども』も読み応えあったのに、その後の発展がなかったわ。 ともかくさらっと読めるのに、奥深い感動を与えるの。10年以上前に単行本になっているし、この文庫本ももう28刷の人気。さもありなん。 この最初のシリーズのストーリーはすでに牧歌的になってしまったのかもしれない。公園にたむろするストリートチルドレンたちの(昔風でいうとチンピラ)の鬱屈と不満。そして爽快な正義感とあこがれ。 血なまぐさい事件や抗争にまきこまれても颯爽と解決してしまう語り手主人公マコトが、古びた暇そうな、くだもの屋(昔、かならず駅前や盛り場にあった、今消滅)のひとり息子で手伝っているだけという設定もありそうでおもしろい。 登場するマコトの同級生、友達。性格や行動もアキバ系や引きこもりや、ヤクザの下っ端で、ありそう、すっかりストーリーに引き込まれてしまう。今時の「キャラが立ってる」というんだっけ。 軽めの文章だが、きらりきらりと光る言葉が散りばめられ、おもわずほろりとしたのもほんと、いいおばあさんがなんてことでしょうね。軽めを装った重めだと思う。 ところでマコトのおふくろ(夫に先立たれてひとり店を守る)のキャラクター、描写はわずか、はちゃめちゃの息子をただ見ているだけとある。が相当な人物なのかなー、気になるわ。
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