カテゴリ:本の話題
強力な肩こりに見舞われたこの頃、憂鬱に過ごしていた。
寝ていても体がこわばって目が覚めてしまうつらさは初めての経験。 75歳のおばあさんだもの、仕方ないか。 と、諦めてもいいがお定まりの「整形外科」通いとなるか瀬戸際になっていた。 原因は? 曰く 1. 夫の介護的世話に疲れた 2. 畑仕事の筋肉痛から来た 3. 全身の運動不足(経年による筋肉の減少か。) 4. 息子たちの悩み事に付き合った 5. 古い本の小さくて不鮮明な活字を夢中になって読みすぎた 1~4は相変わらず継続しているが、5は解消している。 古い本とはもう何年も前に105円で買った北杜夫『楡家の人々』のこと。 読みたいと思いながら、積んであった本。 昭和46年発行、平成元年40刷の新潮文庫版。 茶色く変色した紙の450ページあまりの上下巻2冊。 活字を測ってみたら縦横2ミリ、行間も2ミリでぎっしり並んでいる。 見ただけで頭がくらくらしたのだ。 ああ、昭和46年(46年前よ)ならわたしだってなんでもなく読めただろうよ。 それを105円だからって、しかも12年前に買ってすぐに読まなかったのだからねえ。 前にもそういう本は買いなおそうと書いた気がするが。 そしてここが肝心、読み始めたら素晴らしい作品ではないか! 面白くて、おもしろくてやめられない。 しかし、上巻の三分の二まで来たら、どうにもこうにも肩こりが激しくてたまらなくなった。 ま、肩こりにはいろいろの原因があるから、 「これだ!」とは思えないが、ついにネットで調べて買い直しを決心した。 平成23年発行、24年4刷、上中下と3巻になっており 活字大きい(縦横3ミリ)行間も1ミリ広がり、もう断然読みやすい。 こうして何日か過ぎたら、なんと今日、肩こりが消えたり。 時代とともに本の体裁変遷はあるのだろうが、昔何でもなかったことが出来なくなる悲哀と 写真まで撮ってこだわる本好きのサガであった(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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