|
カテゴリ:観劇日記
ふしぎなご縁がつながって、初めて宝塚の舞台を見てきました。
しかも、演目は「ファントム」です。 ホラー的要素の強い「オペラ座の怪人」の原作を、「怪人」ファントムの視点から切ない人間ドラマにリライトした、アーサー・コピット版です。 今回の公演は、わたしでも名前を知っているあの男役スター、花組の春野寿美礼さんが主演なのです。 こんなチケットのとりにくい舞台を、1階席前方で観られるなんて、初宝塚なのにすごい幸運ですよこれはー。 わたしが通っていた高校は女子校で、年に1度、クラスごとにお芝居を上演する学校行事がありました。 わたしが生まれて初めて芝居の脚本を書いたのも、高校時代だったなあ。 だから、「女だけ」の「お芝居」にはひとかたならぬ思い入れがあるのです。 一度観ちゃったら、ぜったいはまるなあ…という予感はあったのですが、案の定。 おめめがハートになっちゃいましたよわたくし。 娘役がまばゆくて可憐なのはもちろんなんですが、もうね、男役がすごいんです。 男より男ですよーあの方たちは。 身のこなしも、足どりも、発声も、娘役を見つめる視線も、ダンスのステップも、正真正銘、その辺の軟弱な男よりも、はるかに男なのです。 わたしは女性と恋愛をしたことがないけど、本当に本物の純粋な恋は、女どうしの間にしか成り立たないんじゃないか…って真剣に思っちゃうくらいのかっこよさ。 衣装替えの早さも、ドレスの華やかさも、ラインダンスも、うわさには聞いていたけれど本物を目の前にするとただただ圧巻。 いつまでも、ずーっと見ていたい…という気持ちになります。 「これは、新劇と比べてどうの…とかそういう問題じゃなく、『宝塚』っていう種類の芸術なんだなあ」ということがすとんと腑に落ちました。 これはねー、女にゆるされたとっておきの贅沢ですよ本当に。 理屈じゃなく、救われます。元気が出ます。涙まで出ます。ファントムはすごくよくできたお芝居なので。 お芝居のすばらしさに加えて、思いがけないすばらしい出会いもあり、たくさんの元気と安らぎをいただきました。 こういう時間が積み重なって、人生の栄養になっていくんだなあ…と幸せを噛みしめた帰りみち。 キャリエール役の彩吹真央さん、かっこよかったな…とメトロの中で思い出してにやにやしたり。 あーわたしの歴史から言うと、この流れはまずい。非常にまずいぞ!(笑 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[観劇日記] カテゴリの最新記事
|