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テーマ:今夜のばんごはん(50682)
カテゴリ:ごはん日記
1カ月ぶりのヨーガ教室。
「ほわー。きもちいいっすー」と叫んで笑いだしたくなるのを必死にこらえる。 鳩のポーズ。両足を前後にひらき、背中で手をつなぐ。 呼吸とともにゆるみ、伸びてゆくからだ。 緩めてみてあらためて、いかに力んで生活していたかに気づく。 週イチのエネルギー調整日、優先順位を上げよう。 本日のテーマは「タパス」。サンスクリット語で苦行。 「身体を限界まで痛めつけることはむだだよ」とお釈迦様は身をもって証明してくれた。 では、「仏陀後」のわれわれは、何をもって苦行となすか。 苦しいことに当たったとき、後ろ向きに考えるのは簡単だけれど、できるだけ、そうしないようにする。 たとえば「この経験からどんなことを学べるだろう」って考える。 苦しい自分の状態をただ、みつめる。受け入れる。 そういうつもりでアーサナをやったら、何だか、温泉に入った後のような心持ちがした。 悪い古いものがもくもくと毛穴から(ヨーガの場合はたぶん、呼気と、足裏・尾骨・頭頂あたりだと思うが)出て、新鮮なエネルギーが体内に取り込まれ、活力になる。 ヨーガ後、最初に食べるものはすごく大切な気がするので、お気に入りの喫茶店まで自転車を飛ばすあいだ、ぐるぐるきゅるきゅるきゅーとおなかを鳴らして空腹に耐える。 新鮮な、挽きたてのコーヒー豆で入れたコーヒー。 それに焼きたてクロワッサンのサンドイッチ。こっくりしたクリームチーズとチキン。 それに、たっぷりのフレンチサラダ。 おいしい、と脳が信号を出す前に、ひと口ずつが五臓六腑にしみてゆく。 我を忘れ、夢中になっていただく。 身体に入れるものは、できる限り、時間や手間を面倒くさがってはいけない。 夕方、表参道で恋人と待ち合わせて、kurukkuのレストランへゆく。 1カ月近く早いけど、わたしのお誕生日の前祝い、ということで。 教えてくれたMちゃん、さっそく使わせてもらいました。ありがとう! テーブルの植木鉢に手を引っかけて落としちゃったのだが、ソムリエさんがにっこり笑って「わたしも1回落としたことがあるんです」と言ってくれたので、ずいぶん気が楽になった。 例によって濃厚な味の温野菜。 ビールの入ったかわいい琉球ガラスのコップは、コーラの瓶のリサイクルなんだって。 しきりに「いいなあ。ほしいなあ」とため息をつく単純なわれわれ。 メインのスペアリブ、ひと口食べたらあまりにおいしくて、わっはっは、と笑いが止まらない。 口のなかで溶ける脂。の中に広がる香ばしくやわらかい肉の味。 がはははは! おいしいから食べてみな、とひと口分けたら、彼も爆笑していた。 あんまりおいしいものを食べると、人間は高笑いしたくなるものらしい。 先に周りを焼いて旨みを閉じ込めるのではなく、遠火でじっくり火を通してから、じゅっと周りを焦がすのがコツだそうで。 素材がよくないと、その焼き方はむりだぜ! ワインを頼んだら、ソムリエ氏が、そのワインを作った醸造家(日本人で、ボルドー大学を出てローヌ在住だそうです)の家族に生まれた赤ちゃんの写真を見せてくれた。 さらに、その赤ちゃんの名刺(!)も。 フランスに訪ねて行くとき、D通のひとに頼んでデザインしてもらったのを、お土産に持っていったんだって。 裏に写真が印刷されていて、肩書が「ベイビー」。 大人になって、アルバムの間だからこの名刺を見つけたら、彼女はさぞかし喜ぶだろうなあ。 店に着いたころは、ちょっと目を合わせるのが気まずい感じになっていたのだが(原因は、わたしの度を超した方向音痴。10分の道に40分。ほんとに記者だったのかよう)デザートとミントティーを平らげて店を出るころには、すっかり仲直りしていた。 おいしいごはんと正しいレストランは、愛を深めます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.10.17 15:05:40
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