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テーマ:ささやかな幸せ(6742)
カテゴリ:ごはん日記
会社のひとにお寿司をご馳走してもらう。
あわび、中トロ、ハマチ、アジ。 穴子、いくら、イワシ、コノシロ。 サーモン、ツブ、梅しそ巻きに卵焼き。 ビールをのみ、焼酎も手酌でどんどんお湯割りにしてのみ、片っ端から寿司を平らげ、おおいにしゃべっていた気がするが、あまりよくおぼえていない。 すっかり出来上がった状態ですし屋を出、げらげら笑いながら隅田川沿いの道をてくてく歩いて、次の店をめざす。 背の低い商店街から見上げる、川向こうの高層マンション群。 東京の新しい銀河だ。 ああ。 意識がもうろうとするまで泣いた明け方の美しさも、何日かぶりに入るお風呂の気持ちよさ(!)も、あっという間になつかしい思い出になってしまった。 わたしが寂しいのは、ひょっとしたら、ただその一事なんじゃないだろうか。 だけど、たとえばこうやって、おいしくて楽しいお酒がのめる今夜の幸せはどうだ。 過去や未来に心を奪われていたら、どんな高級なお寿司だって、おいしくは食べられなかったでしょう? 時間をかけて、恐れや不安を手放してきたからこそ、いまこうして、会社のひとと胸襟をひらいて話ができるのでしょう? 自分に正当な自信を持つこと。 上を見るあまり踵が浮き上がってしまうようなプライドじゃなくて、地に足のついた感覚。 大事なのは、それだけ。 何を選ぶかなんて、たぶん、ごく些末な問題にすぎないのだ。 * 書き終わってから気づいたんだけど、この記事でちょうど、千件目の投稿なのでした。 前身の「絵のない美術館」時代から数えると、ちょうど二千件くらいでしょうか。 ずいぶん遠くへ来たような気もするし、最初の日記を書いた日と、ちっとも変わっていないような気もする。 千日後のことなんてまったく予想がつかないとも言えるし、心で思った通りに現実は動いていくとも言える。 ここに書いてあることはわたしの個人的な物語なので、半分くらいはほんとうだけれど、あとの半分がほんとうかどうかは誰にも、わたし自身にもわからないのです。 いずれにしても、読んでくださったすべての皆さまに、無限大の感謝と愛を。 今日、あなたにいいことが起こりますように。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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