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カテゴリ:ごはん日記
朝寝ぼうしてカーテンを開けたら、一面の雪、雪、雪。
びゅうびゅうと吹雪いている。 雪国生まれなので、雪のたいへんさは知っているけれど、それでも雪は好き。 空から降りてくる無数の白い結晶が、風に乗ってくるくるダンスするのを見ていると、心が世界に向かって開いてゆくような、明るい気持ちになる。 お昼に間に合わせるため、顔を洗うより先に、豚の角煮を作りはじめる。 たっぷりのネギと一緒に、紹興酒で煮るとおいしいって雑誌(なんとTarzan!)に書いてあったので、ぴんと元気のいい雪国のネギをどっさり敷き詰めた上に豚肉を載せ、しょう油と紹興酒と水だけでぐつぐつ煮てみる。 しばらく経つと、甘じょっぱい素晴らしい香りが、台所から居間に流れてきた。 鍋のそばに炊きたてごはんの丼を持っていけば、匂いだけでごはんが食べられそう。 そういう落語、ありますよね。「うなぎ屋」でしたっけ。 最後にゆで卵を入れて10分くらい煮込んだら、出来上がり。 卵も、いい具合に色づいて、うすく味がしみています。 お肉を箸でふわっと離して、ごはんと一緒に夢中で食べる。 わたしは角煮、苦手なのに、おいしく食べられた。 今度はもっとたくさん作って、冷凍できるかどうか試してみよう。 停電の影響で、東京ゆきの新幹線は15分遅れ。 15分だけ得した気分。 改札の外には、別れを惜しむ人たちがたくさん集まっている。 雪ん子舞うホームに入ってくる新幹線がとてもきれいなので、写真を撮ろうと思ったけれど、手を振るのに忙しくて撮り損ねる。 雪も暗闇もない街に戻っても、この雪の白さと夜のあたたかい闇を忘れないように。 車窓に両手をついて、何度も、繰り返し、まぶたでシャッターを切る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.10 17:03:13
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