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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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2007.02.19
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カテゴリ:ごはん日記
疲れている。
仕事、することが次々わいてくる。
人生や家族についても思うところ多く。
一方で必要としてくれる人たちが確かにいるという手応えも感じており、これは本当にありがたいことだ。

カウンセラーのFさん言うところの「知らない人が見たら全然そうは思わないだろうけれど、ものすごく濃密な毎日だよね」という感じがぴったり。
自分で自分を客観的に見ると、恵まれた環境で楽な仕事をのんびりとこなし、おいしいもののことばかり考えている暇でお気楽なOLちゃんだが、実際には、以前よりもずっと忙しく、すさまじい密度で日々が過ぎていく。

それはたぶん、ひとつひとつの出来事が、きちんと完結しながら進んでいくからなのだと思う。

1カ月前の事件はまだ終わっていないのに、誰の悲しみも癒えていないのに、新しい衝撃的な出来事があったからとりあえずそちらへ。
というような妥協(わたしにとっては)が、公私共にほとんどなくなった。

始まったことは、最後まで自分が責任を持つ。
わたしが望む形で、人と関わり合う。
自分の口に入れるものは、できる限り自分で責任を持って拵え、野菜は傷む前に葉っぱまで使い切る。
朝起きて、夜になったら眠る。

それが許される環境に恵まれたのは本当にありがたいことだし、同時に、そういう場所をわたしが選んできたのだろうな。
わたしはひとつのことを始めたり終わらせたりするのに人よりうんと時間がかかるので、一日に起こる出来事は、今くらいの数でちょうどいい。

とは言え、最近は少々密度が濃すぎて、疲れている。
全体的に身体が重く、喉も痛い。
頭がぼんやりして、気力がわかない。
こりゃあ、いかん。

というわけで、和ふう根菜スープを煮る。
まずは、お出汁。
鍋にたっぷりの湯をわかし、濡れ布巾でさっと表面を拭き取った昆布を入れて、中火にかける。
沸騰する直前に昆布を引き上げる。
それからかつお節。
ひとつかみ入れて、煮立たせ、ていねいに灰汁をすくう。
かつお節が鍋の底に沈んできたら、濡れ布巾を敷いたざるで漉す。

透明な、香りのいい出汁を取っている間に、野菜を切っておく。
ごぼう、しいたけ、大根、さといも、かぼちゃ、さつまいも。
一口大に切って、味がしみやすいようにさっと面取り。

ごま油でごぼうとしいたけを炒め、出汁を入れてしばらく煮る。
ごぼうが柔らかくなったらほかの野菜も入れて、さらに煮る。
コンロのそばに座って本を読み、ときどき灰汁をすくいながら、煮る。

切ったり煮たりしていると、どんどん心が元気になっていくのがわかる。
料理をしている時間は、自分にとって心地いい、本来の「周波数」に自分をチューニングする時間という気がする。

「周波数」の話は、Fさんとした。
わたしは、目の前にいる相手に「周波数」を合わせることが、わりと得意だ。
話を合わせるとかそういうことではなく、相手にとって心地よい波形を見つけて、自分の波形をそこに寄り添わせていく、というか。
そのチューニングは苦にならない方だし、どちらかと言えば好きでさえある。
電話という機械が苦手なのは、かけたりかかってきた一瞬、相手の周波数がわかりにくいので、どんな波形で相手と接していいか一瞬戸惑うからだと思う。

それはさておき、会社という場所では、誰かの周波数をすばやく見きわめ、そこに形を合わせようと努力することから仕事が始まる。
特に、わたしが今しているような仕事の場合は、そう。
人のいろいろな周波数を感じ、合わせていくことが嫌いでないとは言え、そしてとても心地いい周波数を持った人に囲まれているとは言え、一日中誰かのリズムにさらされていると、やはり少し疲れる。
外から入ってくる情報や刺激を遮断して、本来自分がいちばん心地いい周波数の中に身を置く時間が、絶対に必要だ。

それが、わたしにとっては料理をする時間なのだと思う。

なんて思いを巡らせている間に、野菜が柔らかく煮上がる。
味噌を溶き入れ、長ねぎと一味唐辛子で風味をきかせて、完成。
ああ、おいしい。幸福。
味噌の香りで、おなかの底から温まり、ほうっとため息が出る。
これにおにぎりと梅干しがあれば、それだけでお昼ごはんになりそうな存在感。
木綿豆腐を入れてもおいしいだろうな。
根菜をいただくと、文字通り、身体の芯から根っこが生えて、地面に広がっていく感じがする。
風邪のときにもいいな。

出汁を取った後の昆布とかつお節は、酒、酢、しょう油、砂糖、みりん、水で煮詰めて、お弁当用のつくだ煮に。
明日の自分に、小さなご褒美なのです。

 *

なんだか最近、掲示板やコメント欄にいたずらが増えてきたので、一時的にコメント欄の書き込みを止めています。
雑草を抜くようなつもりで毎日削除していたのですが、あんまり件数が多いので。
皆さまからいただく言葉が日々の励みになっていたので、とても残念。
ときどきメッセージなどいただけたら、小躍りして喜びます。






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Last updated  2007.02.26 17:27:29
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