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カテゴリ:お散歩日記
今朝、遅めに目がさめたら窓ガラスの向こうに抜けるような青空が見えて、それだけで今日はいい日になりそうと予感する。
こちらへ来てから、天候や自分の内側の変化にわりと敏感になった。 雨が降る前には気持ちが「ぴりぴり」っとするし、生理が来る数日前にはハーブティーが飲みたくなる。 おとといくらいからじっとり続いていた頭痛がだいぶよくなったので、翼の生えたスニーカーを履いて走りにでかける。準備体操をするとき、裏山の紅葉を眺めるのが日課なのだけど、その上に広がる空があんまり青いので、肩まわりのストレッチをしたまましばらくぼうっと眺めている。 せっかく天気がいいので、走るときもできるだけ空を見る。うつむいて地面を見るほうが呼吸は楽なのだけど。空と地面の間に、雪を頂いた山脈が見える。空に近いところから冬が来る。 果樹園ではりんごが赤く熟れていて、走っていると喉が渇くから本当においしそうに見える。背の低い果樹の畑は、刈り込んだ下草の上に木漏れ日がまだら模様をつくって、ふかふかで気持ちよさそう。家々の庭では柿の木が、びっしりオレンジ色の実をつけている。柿って、あんなにたくさん実がなるんだなあ。渋いのをもいで、糸でつないで軒先に干してある家もある。 いつものコース、最初に走ったときは確か30分かかっていたのだけれど、今日、保育園の時計で確かめたら(アパートの正面が保育園の園庭なのです)20分で走っていた。スタートがそもそも運動不足なので、進歩が早い。 走って帰ってきてもまだ日光を浴び足りなくて、家中の窓を開けカーテンも開けてしまう。開けたついでに掃除機をかけ、シーツを洗い、布団を干してほこりをたたき出す。 ベランダの下の道を、荷台にりんごを満載した軽トラックが通り過ぎてゆく。さっき見たりんごかも。 お茶をいれて、ほっとひと息。ちりとてりん、お昼の再放送を見て、最後の3分間で大泣き。テレビを見てこんなに泣くの、ひさしぶりじゃないだろうか。 ひとりひとり手を抜かず、愛情を持ってていねいに描いているからこうやって肝心なところで見るひとがきちんと感情移入できる。よくできた脚本だなあ。 頭の中を落語でいっぱいにしたまま、高山さんのレシピできび砂糖のバターケーキを焼く。 バターときび砂糖をよく練って卵黄と合わせ、薄力粉とコーンスターチ、ベーキングパウダーとジンジャーパウダーをふるい入れ、角が立つまで泡立てた卵白(わが家には電動泡だて器がないので、顔を真っ赤にして人力でがんばりました)を加えて、180度のオーブンで焼くこと50分。 オーブンを開けたら、香ばしい甘い香りと一緒に、しょうがのやさしいにおいがぷんとした。 焼きたてを台から外すとき、こぼれ落ちた端っこをつまみ食い。あー、これはうまい。 「ま、お茶でも飲んでひと息つきなよ」とケーキに励まされる感じ。 高山さんが書いている通り、コーヒーや紅茶より、緑茶や番茶に合わせてしみじみ食べたい味だな。 青山のお洒落なカフェじゃなく、京都の古い喫茶店のメニューにありそう。 例によって徹夜明けで山から帰ってきたくまと共に、まだ表面がかりかりしているところを一切れずつ、ほうじ茶と一緒にいただく。粉ものはちょっと手間がかかるけれど、出来上がって食べるときの幸福もその分大きいのだよなあ。 アルミホイルに包んで一晩寝かせ、しっとりさせて明日また食べてみます。 さて。 落語もパウンドケーキもいいけれど、明日こそ!…結婚式の準備、ちゃんとやるぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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