|
テーマ:ささやかな幸せ(6742)
カテゴリ:お散歩日記
土曜の朝。
くまが毎日、ブルーベリーやラズベリーやグスベリを摘みに出かけている山の仲間たちが、年に一度の音楽会を開くというのでワンピースを着て見にゆく。 吹奏楽に、シロフォンの協演、太鼓の演奏。高校生たちの元気な踊り。寅さんの物まねをする人までいて、最後まで一瞬も目がはなせない。 途中で、ちょっと涙ぐむ。 くまも鼻をぐすぐすさせている。後で聞いたら、花粉症ではなかったみたい。 音楽を愛する気持ちは、都会のねずみも、山のくまも同じ。 いい音楽会だったなあ。 * 日曜の午後、親友から立派な冷蔵庫が届く。 彼女の引っ越しを機に、わたしが持っていたひとり用の冷蔵庫と交換してもらうことになったのです。 今までは、くまとわたしの小さな冷蔵庫を2つ並べ、野菜やらお肉やらぎゅうっと詰め込んで使っていた。 新しい冷蔵庫は奥行きがあって、野菜室も冷凍庫も引き出し式で、たっぷり入るしどこに何があるかすぐにわかるので、すごく作業がしやすい。仕事場が快適になるのは嬉しいなあ。 くまは、冷凍庫が小さいのでがまんしていたアイスクリームを思うぞんぶん買って、せっせと並べている。わたしがつまみ食いする分もちゃんと入る。 これであたたかい春が来ても安心だ。天然の冷蔵庫(つまり暖房を効かせていない寒い部屋)を野菜室代わりに利用しなくてすむ。 * 夕方、今度はくまの先輩のお宅に、わたしたちがおじゃまする。 ご夫婦で集めているというアンティークの素敵なカップで香りのいいコーヒーをいただき、思わず「ほう」とため息。 こんなおいしいコーヒー、ひさしぶりに飲んだなあ。 2年半前にやってきたオハナちゃん(ほんとはちょっとちがう名前)という女の子が、パパとママの間をぱたぱた走り回っている。 もちろん、家の中は小さなお姫さまを中心に動くので大騒ぎなんだけど。 部屋に大きな原色のお花がふわっと咲いているみたいな感じで、外は真っ白な吹雪だけれど、明るい気持ちにならずにはいられない。 オハナちゃんは南の島に咲いているハイビスカスのお花みたいだね、と思ってみていたら、とことこ近づいてきて、おしりかじり虫の人形を手渡してくれた。 つ、連れてかえりたい… くまはくまなので、何もしなくてもわりと小さい子が寄ってくるのだけど、わたしは人みしりが伝わるのか、泣かせちゃったり逃げられちゃうことが多い。 犬には吠えられ、猫には「シャー!」と威嚇され、おそるおそる乗った馬に嫌がらせされたこともあったなあ。 だから初めて会うオハナちゃんがそばに来て大切な絵本を見せてくれたり一緒に遊んでくれて、なんだか嬉しかったのです。 それは子供だから、というのではなくて。 大家族の中で、野山を駆け回ってひろびろ育ったくまは、相手を信頼するところから人間関係をはじめる。 わたしは家族であちこち転々としながら大きくなったから、旅の一座っぽい…というか、人を信頼するまでにちょっと時間のかかる部分や、人間関係に対して刹那的なところがある。 けれど社会に出て、それからくまと一緒に暮らすようになって、そんなにこわがらないで信じてみようかな、と思えたり。 やっぱりこわいけどそれがわたしだからまあいいや、と思うときもあったり。 いろいろだけど、少しずつ選択肢が増えてきたような気がする。 それはたぶん、きっといいことなのだろうな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.02.25 10:34:35
コメント(0) | コメントを書く
[お散歩日記] カテゴリの最新記事
|