本読みのひとりごと

桜のつぼみがようやくひらき始めました。
お花見ができるのは来週末か…ひょっとするともう少し後かな。
最近、夕方になると、空を横切ってゆくツルの鳴き声がする。旅の途中の渡り鳥かな。

週末はわが家で、新婚の会を催す。
くまの職場に、結婚したばかりの若いくまが何人かいるので、せっかくだから集まってお酒を飲もう、ということになったらしい。
奥さまたちも合わせて７人（ひとりはおめでたで欠席）の宴会なので、部屋のレイアウトやメニューにも工夫が必要。
午前中に仕上げの大掃除をして、午後から料理を開始。
ここ数日、ひどい生理痛で寝込んでいて、当日もだるさが残っていたのだけれど、がんがん料理をしながら掃除の指示（！）を出していたら、自分がみるみる元気になってきたので驚く。
掃除をしている間は苛立ってねちねち文句を言っていたわたしが、料理を始めたとたん、いきなり静かに集中しはじめたのでくまもあきれている。
世の中には掃除主婦と料理主婦がいるってどこかで読んだことあるけれど、わたしはたぶん料理主婦だな。

トマトサラダには新玉ねぎとゆで卵、パセリのみじん切りを散らす。
小さく切った食パンをオリーブオイルで揚げ焼きにして、シーザーサラダのクルトンに。
ジャーマンポテトの玉ねぎは、わたしが身支度をして香りとBGMを選ぶ時間を利用して、あめ色になるまでくまに炒めてもらう。
唐揚げ用の鶏肉に片栗粉をまぶしたところで時間切れ。インターホンが鳴る。
品数を考えて料理を始めたつもりだったけど、量の多さを考慮に入れるのを忘れていた。

ともあれ無事に宴会は始まり、最初は緊張ぎみだったお客さんたちもだんだん打ち解けて、とても賑やかな会になりました。
台所と居間を往復しながら、わたしもときどき会話に参加する。

途中でアサリのパエリアを炊くはずが、砂を吐かせた後、塩を抜くため真水につけたのをうっかりそのままにしていて、アサリたち全滅…
すまん、とアサリたちを片手で拝み、急遽米を炊いて焼きおにぎりをこしらえる。
デザートには、昨日焼いて寝かせておいたチョコレートケーキ。例によってシングルモルト山崎をたっぷり浸み込ませてある。ほんとはもう少し前に焼いて、熟成させるとよかったのだけど。
最近、わが家でささやかなブームになっているメリタの電動ミルで挽いたコーヒーも好評で、無事に宴会はお開きとなりました。

慣れないことで思わぬアクシデントもあったけれど、お客さんたちが時間を忘れて楽しんでくれたことが、いちばん嬉しかった。
あんなにだるかった体も何だかすっきりしたし、奥さまたちやいろんな人と話ができて、いい気晴らしになったことだ。
掃除不精のわたしには、お客さんを呼ぶことが、家をきれいにしておくいちばんの特効薬だな。
来月には、別のお宅で第２回が催される予定。これもまた楽しみだなあ。