本読みのひとりごと

裏山から夏じゅう聞こえていた蝉の声が、いつの間にか鈴虫とこおろぎに変わりました。
フェリシモから届いたコートのカタログをめくって、この冬の上着をえらぶ。
つい１０日前までとても暑くて、上着のことなんか考える気も起こらなかったのに！
秋の少し寒い日に、あたたかいコートを着て出かけた先で、熱い飲みものをふうふう味わう幸せを思う。

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週末は、くまの職場のみなさんと、川原でバーベキュー大会をしました。
天気がもつかどうか心配だったのだけど、着いてみたら大きな橋の下にしっかり場所が確保され、雨よけのテントもばっちり張られている。
さすが、山のくまたち！
手ぎわのよさにぼーっと見とれているうち、テントの下に奥さまテーブルが用意され、飲みものが差しだされ、こんがり焼けたソーセージや肉や焼き鳥が目の前にならぶ。
奥さまたちと顔を見あわせ、今日は思い切って手を出さず、くまたちにまかせましょう…と小声で打ち合わせる。

２年前に来たときは知っている人もいなくて少し心細かったのに、今回は知っている顔も、話したことがある人もたくさんいる。
くまがあちこち引っぱり出して、機会あるごとに紹介してくれたからだ、と途中で気づいた。

くまと雪国で暮らすようになって、わたしは前ほど人からどう見られるかを気にしなくなった。
好きなように息をしたり、笑ったり、しゃべったりできるようになった。
それはたぶん、とてもいいことなんじゃないかと思う。

たくさん食べて、飲んでしゃべった後は、例によって手ぎわのいい若ぐま集団が登場。
あっという間に片づけが完了する。
心なしか、会場の川原が開始前よりきれいになっているような。
無言のうちに目配せで分業をして、無駄なくてきぱきと働くあの手腕、ぜひ家事でも発揮してもらいたいものですわね…とささやき合う妻たち。

夏の終わりの、いい思い出となりました。
また来年もできるといいな。