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テーマ:日々自然観察(9782)
カテゴリ:お散歩日記
今週は、友達が遊びにきてくれた。 忙しい仕事の合間、ようやくとれた貴重な休日の滞在先を、この遠い雪国の草庵に選んでくれたのです。 はりきって朝から焼いたチーズスフレは、毒見係のくまにも「前回よりおいしい」と好評。 例によって、山のお寺や、滝や、ケヤキや、温泉街の足湯などを回り、締めは旬のぶどう狩り。 甘いにおいがじゃぶじゃぶ降りそそぐぶどう棚の下、ハサミを片手にぶどうをもぎ、もいだそばから次々喉にすべりこませる。 向こう数年分のぶどうを食べつくし(…って果物狩りに行くたび思うけど、しばらくするとまた食べたくなるのが人情です)、最後によく冷えた甘い桃を一人ひとつずつご馳走してもらって、満足の一日。 お客さんが来てくれると、わたしたちも雪国のいいところを再発見できるのが楽しい。 空気の甘さや、夜の静けさ、虫の声。果樹園に降りそそぐ陽ざし。ゆったり流れる時間。 ゆっくり休んで元気になってもらうつもりが、何やらわたしたちのほうが元気づけられたみたい。 ところで友達は、お土産と一緒に、かばんに幸運の種をしのばせてきてくれたらしい。 彼女が帰った後、くまとわたしにそれぞれひとつずつ、嬉しいできごとがあった。 階段をひとつ上がればその分だけ、わずかに視界がひらける。 目をつぶって暗闇を歩いていたころには知らなかった新しい景色。そして見上げれば、この先の長く遠い道のり。 近道はない。かと言って、せっかくの山登り、自分の汚れたつま先しか見ないのはつまらない。 周りの景色を楽しみ、深呼吸もしつつ、ゆっくりあせらず。 むずかしいのは歩き続けることそのものじゃない。信じる気持ちを保つことなのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.12 22:36:59
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