本読みのひとりごと

きれいになった台所で、あたらしく手に入れた圧力鍋を使って、塩豚のスープを作る。
塩豚は、友達の青豆ちゃんにいただいたモンゴルの塩を使って漬けたもの。
ソテーでも、ふだんよりずっとおいしかったので、スープにしたらさらにおいしいはず！

圧力鍋というものを人生で初めて使うわたし。
鍋に材料を入れ、説明書と首っぴきでふたを閉め、火をつける。
「おもりが動きだしたら準備ができています。加熱時間を測ってください」と書いてあるが、待てど暮らせどおもりが動きださない。
ゴム手袋をはめた手で、いちばん長い菜ばしを持ち、へっぴり腰でおそるおそるおもりをつついたら、いきなりぷしゅーっと音がして蒸気が四方に噴き出した！
ああ、びっくりした。５０センチほど後ろにとびすさってしまった。

２０分後、すったもんだの末におそるおそる鍋を開けたら、３００グラムはあろうかというかたまりのお肉が、中までやわらかくなっていました。おお、これはすごい！

白菜と、焼き網でさっとあぶった長ねぎも加えて再加圧するころにはだいぶ慣れて、鍋を放ったまま本を読む余裕も。
しかし、落ち着いて観察すると、機関車みたいにシュ、シュ、シュ…といい音がして、おもりがカタカタ動いて、なんとなくかわいいやつだな、圧力鍋。

そしてお楽しみ、スープのお味は、一日煮込んでさらにひと晩寝かせたような滋味ぶかいものでした。
お肉はふわふわ、白菜とねぎはとろとろのあまあま。
これはいいなあ。煮こみ料理がぐっと楽になるし、ちょっと料理上手になったような気分も味わえる。
せっかくだからお米を一度炊いてみたいし、お豆さんも煮てみたい。
新しいおもちゃを手に入れた子供と一緒ですね、このわくわくする感じ。