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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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2010.07.07
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カテゴリ:図書館日記
なでしこ

たなばた。
つとめ先の図書館では、先輩が庭(!)からとってきた大きな笹に飾りつけをして、訪れる子どもたちに短冊を書いてもらっています。
こんな七夕らしいたなばた、何年ぶりだろう。

 *

読み聞かせ。
本日は、町の1歳6ヶ月検診に出張して、赤ちゃんとお母さんに絵本と出会ってもらう、「ブックスタート」という活動なのです。

図書館でおこなう読み聞かせ会より、もっと小さい子たちが対象だから、ストーリーよりは、絵のインパクトや音のおもしろさで本をえらぶ。

今回えらんだのは、この絵本。



かがくいひろし「おしくら・まんじゅう」。

赤いおまんじゅうと白いおまんじゅうが、いろんなものとおしくらまんじゅうします。
泣きむしのおまんじゅう、こんにゃく、なっとう、それから…

むずかっていた子は声をたてて笑いだし、
大泣きしていた子も、ほっぺに涙の跡をつけたままにんまりする。
読んでいるわたしも、すごく楽しい。

かがくいさんの本は、無敵です。
絵がとってもかわいくて、やさしい。
大人が読んでも、きゅんとします。
それから、リズムの楽しさ。
言葉の意味がわからなくても、音を聞いているだけで楽しめる。

学校の先生をしながら、人形劇や造形作家として活動していたかがくいさんは、50歳で絵本作家デビュー。
4年のあいだに14冊のすてきな絵本を発表して、54歳の若さでこの世を去られました。
かがくい先生のやさしい絵本、もっともっとたくさん読みたかったなーとつい思ってしまうけれど、考えかたを変えれば、かぎられた時間に、14もの宝を残してくれたのだ。
この宝物を大切に受け継いで、子どもたちに幸せな時間を過ごしてもらうのが、わたしたちの役割。





「おしくら・まんじゅう」を読んだあと、長年読み聞かせをしているベテランのおばあちゃんが、わたしの肩をたたいて、「あなた、子どもいるの?」
いいえまだですと答えたら、「じゃあ、何か子どもと接する仕事してた?」
いいえ特に、とわたし。
「いつも子どもに絵本読んでるお母さんみたいな読みかたするから、てっきりお母さんなのかと思った」とおばあちゃん。

なんと言うか、じーんとうれしかったのです。
上手だねとか、聞きやすいねとか、そういうほめられ方をするよりも、ずっと。

ねえ、わたし、お母さんみたいって言われちゃったよ。
誰に言うともなく空を仰いだら、厚い雲のむこうで、見えるはずのない星がひとつ、ちりんとまたたいたような気がしました。






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Last updated  2010.07.07 13:00:54
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