任務格上げ法案成立目指す 自衛隊の国際協力業務 1月11日0時11分 (共同通信)
【シンガポール10日共同】大野功統防衛庁長官は10日夜(日本時間同)、シンガポールで同行記者団と懇談し、自衛隊の国際平和協力業務を、国土防衛と並ぶ自衛隊法の「本来任務」に格上げする自衛隊法改正案を21日召集の通常国会に提出し、成立を目指す意向を表明した。
同法改正をめぐっては、自衛隊派遣を随時可能にする「恒久法」の検討作業が遅れており、一時見送り方針を固めたが、スマトラ沖地震の自衛隊派遣など国際平和協力活動のニーズの高まりを背景に、大野氏が通常国会への提出を強く指示した。
大野氏は記者団に「どんなことがあっても本来任務化は次期国会でやりたい。恒久法も一緒に整備するのが望ましいが幅広い問題があり、少し時間をかけて議論しないといけない」と述べた。
■んん?一旦見送ったのを再復活ですか。
これに関連して
海上テロ対策の協力表明 シンガポールに大野長官(共同通信) 1月10日16時19分 (共同通信)
【シンガポール10日共同】大野功統防衛庁長官は10日午前(日本時間同)、シンガポールの国防省でテオ・チーヒエン国防相と会談した。大野氏は「海上の安全保障で、防衛庁、自衛隊としてどんな協力ができるか事務的に話をしたい」と述べ、テロの危険性が指摘されるマラッカ海峡のテロ対策に協力する考えを表明した。
同時に在日米軍再編問題で(1)沖縄など基地負担の軽減(2)米軍の抑止力維持-の原則を強調。「アジアには(紛争発生が懸念される地域の)『不安定の弧』があり、米軍のプレゼンス(存在)は重要だ」と指摘した。国防相は「日本と見方を共有している」と応じた。
大野氏は、昨年末に決定した新防衛大綱や武器輸出3原則の緩和を説明し「専守防衛を維持して新たな脅威に対応する」と強調。自衛隊の国際平和協力活動を自衛隊法の「本来任務」に格上げする考えをあらためて示した。
■日本の役割を東南アジア諸国も好意的に受け止めているようですね。
中国の軍事的活動注視 大野長官 1月10日20時52分 (共同通信)
【シンガポール10日共同】大野功統防衛庁長官は10日午後(日本時間同)、シンガポールでリー・シェンロン首相、ジョージ・ヨー外相、リー・クアンユー顧問相と相次いで会談した。大野氏は中国について言及し「脅威と見ているわけではないが、領海侵犯事件や日本の排他的経済水域(EEZ)での調査船の活動、16年連続の国防費2ケタ増などは注視しなければならない」と強調した。
■中国は日本のと言うよりアジア諸国の潜在的仮想敵ですな。
緊急事態で「統合情報会議」設置…自公民の基本法案 1月10日12時38分 (読売新聞)
自民、公明、民主の3党は9日、大規模テロや大災害などに対処する政府の基本方針を定める「緊急事態基本法案」の概要を固めた。
首相の権限を強化するとともに、首相の迅速な意思決定を可能にするため、内閣で情報を一元的に分析・評価する組織として閣僚級の「統合情報会議」と、専門家からなる「統合情報本部」を新設することを盛り込む。3党は近く同法案の具体的な条文作りに入り、通常国会での成立を目指す。
同法案については、緊急事態への対応能力を一段と向上させることを目的に、昨年春、3党が今年の通常国会で成立を図ることで基本合意していた。
3党がまとめた概要によると、大量破壊兵器によるテロや大規模な災害など国家的な緊急事態が発生した場合、閣議の手続きなどを簡略化し、首相が機動的に自衛隊や警察、各省庁を指揮できるようにする規定を法案に明記する。
また、緊急事態に備えた政府の情報分析・評価体制について、3党は「各省庁がばらばらに情報の評価などを行う現状を改め、政府として統一した対応をすべきだ」との見方で一致。〈1〉官房長官を議長とし、外相、防衛長官ら関係閣僚が加わる統合情報会議を新たに設ける〈2〉統合情報会議が定期的に、政府が集めた情報を分析・評価し、政府の対応を決定する――との規定を盛り込むことにした。統合情報会議は、特定の情報を優先的に収集するよう関係省庁に指示したり、警察や自衛隊の出動を首相に進言したりできるようにする。
また、同会議の下に統合情報本部を設け、情報担当の専門家らが警察庁や外務省、防衛庁などの集めた情報を一括して分析・評価する体制を整える。内閣情報調査室の陣容を拡大し、同本部に再編する案が浮上している。これに伴い、官房長官を議長とする既存の「内閣情報会議」、各省庁情報担当幹部らによる「合同情報会議」は新組織に再編・吸収されることになる。
同法案には、これとは別に、危機管理対応組織を内閣に新設することも盛り込む。この組織は、武力攻撃事態法や国民保護法に基づき各省庁や地方自治体の活動を指揮・調整するほか、平時にはさまざまな緊急事態を想定した対処方針を作成する。内閣危機管理監や内閣官房副長官補らを中心とした現在の危機管理体制を強化するのが目的だ。
■着々と
内務省復活が始まっていますねw
しかし
>首相の権限を強化するとともに、首相の迅速な意思決定を可能にするため、内閣で情報を一元的に分析・評価する組織として閣僚級の「統合情報会議」と、専門家からなる「統合情報本部」を新設することを盛り込む。
ってあーた結局は政府系情報機関の強化でしょうがw
「
内閣情報調査室」の拡充は去年の三月に平成18年を目処に1000人規模に増員-今までは外務省や警察庁からの出向者とプロパーの84~150人?-すると報道されていましたが、それがこれですかね?
やっとこれで
政府系情報機関「統合情報本部」
軍系情報機関「情報本部」
という、二本柱が出来そうです。
で、一番目を引いたのが
>同法案には、これとは別に、危機管理対応組織を内閣に新設することも盛り込む。
この記述。
これって
小川和久氏が「冷めたピザ」こと故小渕首相に提言した「日本版FEMA(
連邦緊急事態管理庁・Federal Emergency Management Agency)」ですか?
と思いきや
>この組織は、武力攻撃事態法や国民保護法に基づき各省庁や地方自治体の活動を指揮・調整するほか、平時にはさまざまな緊急事態を想定した対処方針を作成する。
残念・・・orz
「日本版FEMA」については
危機と戦う―テロ・災害・戦争にどう立ち向かうか
小川 和久【著】
販売価:\1,575(税込)
ISBN:4104501018
新潮社 (2001-11-15出版)
こちら本をどうぞ。