テーマ:ニュース(100264)
カテゴリ:国内時事問題
■さて、先日の日記でも取り上げまして、騙り屋さんやはにりいとさんの書き込みでずいぶん勉強させていただきました。 お陰様でようやくこの問題に私の知識が追いついてきたわけですがw さて、この記事を取り上げようと思った発端は、前回日記で取り上げたことと ■と言う書き込みを頂いたからな訳ですが、はにりいとさんの書き込みにもあるように食品安全委員会プリオン専門調査会は ・現在の検査方法では生後20か月以下のBSE感染牛を見つけるのは困難。 ・特定危険部位の除去などの対策により、食肉のBSE汚染の度合いは無視できるか、または非常に低いレベルに抑えることができる。 などの理由から「検査対象から生後20か月以下の牛を除外することを了承」したわけですね。 決して米帝の圧力と言うわけではないのです。 科学的に見れば「20ヶ月以下の牛については、現在の検査を行っても、BSEの検出はできない」と言うのは唯一確実だそうで、簡単に言えば「見つけることができないのなら無駄な検査をやめましょう」と言うことですね。 じゃあどうやってBSEから我々を守るのかと言えば、まずBSEに感染した牛の異常型プリオンを含むと考えられる特別危険部位をヒトが食べることにより、vCJD(新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)になるのではないかと疑われています。 しかし、これはあくまで疑われている段階であって >そもそも食肉牛のBSEがこれほど問題になったのは、ヒトのプリオン病である変異型クロイツフェルトヤコブ病(VCJD)の原因が、BSE感染牛の肉を食べたことによるものだという論文が英国で発表されたからです。が、97年のこのHill氏らの論文以後、この主張を補強する論文は発表されず、逆に01年のVenters氏の研究など、否定的な証拠があがってくるばかりです。 >仮に、VCJDの原因がBSE由来のものだとします。BSEの本場・英国での感染牛の発生数は、96年からの累計で500万頭とも言われています。一方、英国でのVCJD患者の数は、05年3月までで149人。日本で発見されたBSE感染牛は11頭ですから、日本に住んでいる以上、牛肉を食べてVCJDを発病するのは宝くじ一等に当たるより難しそうです。 (2005.03.20 21:44:34・騙り屋さん) と言う意見もあるわけです。 で、現段階では様々な研究結果から異常プリオンは牛の脳、脊髄、眼、回腸遠位部(小腸の末端部分、盲腸の接続部から2メートルまでの部位)の「特定危険部位」に集中する事が分かっています。 その為、これら特定危険部位以外の食肉や牛乳・乳製品は食べても大丈夫であるとOIE(国際獣疫事務局)やWHO(世界保健機関)が発表しています。 つまりは「BSEに感染した牛であっても特定危険部位以外であれば食べても大丈夫」と言う結論になるわけです。 で、 >厚労、農水両省が昨年10月、生後20か月以下の牛を検査対象から外すことの是非を同委に諮問。同調査会は、特定危険部位の除去などの対策により、「食肉のBSE汚染の度合いは無視できるか、または非常に低いレベル」と判断した。 と言う部分の意味がようやく理解できてくるわけですが ・異常プリオンは「特定危険部位」に集中する。 ・例えBSE感染牛でも、特定危険部位を適切に処理すれば食肉や牛乳・乳製品を食べても大丈夫。 よって「特定危険部位の除去などの対策により、食肉のBSE汚染の度合いは無視できるか、または非常に低いレベル」と言う結論に達すると言う訳ですね。 さっきは簡単に「見つけることができないのなら無駄な検査をやめましょう」と書きましたが、丁寧に書けば「特定危険部位の除去などの対策でリスクは無視できるか、または非常に低いレベルに抑えることができるので、BSE感染を見つけるのが困難な生後20か月以下の牛を検査から除外しましょう」と言うことです。 繰り返し言いますが、根本的な牛のBSEリスクは特定危険部位の除去で無視できるか、または非常に低いレベルに抑えることができると判断された訳です。 で、念のために検査可能な生後20か月以上の牛は検査することによって保険でもかけておこうかと。 この保険についても「検査の感度がまだまだ悪く、全部の牛を調べてもその中にいるBSE牛を全部見つけることはできない。検査することによって本当に保険として機能しているのかどうかは疑わしい。」という意見もありますが、とりあえず何匹かでも発見することができれば野放しにするよりは幾分マシだろうと思いますし、本当に意味がないのであれば米帝もEUも検査なんかやってないでしょうしね。 正直なところ、たとえBSEに感染している牛であっても牛肉や牛乳など特定危険部位以外は安全であるといわれている訳ですが、できればBSEに感染した牛の肉を食べたくないつーのが本音じゃないかと。 まぁ、そもそも騙り屋さんの書き込みにあるようにBSEに感染した牛の異常型プリオンを含むと考えられる特別危険部位をヒトが食べることにより、vCJD(新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)になるのではないかと疑われていると言う根本部分の信憑性が揺らいでいるとなれば、BSE騒動は歴史に滑稽話と記録されて将来笑われる可能性もある訳ですが・・・。 参考リンク ・内閣府食品安全委員会 ・BSE問題について ・BSE問題について/「特定危険部位の除去・全頭検査」 ・BSE問題、不愉快な政治決着(市民のための環境学ガイド) ・【全頭検査?】 ライスと牛丼 【非科学的?】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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